西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

歴史は、世界史と自分史のつながり・・・

2011-08-10 | 歴史とのつながり、歴史の面白さ
宮崎市定さんの本を玩味している。(『アジア史概説』など)「歴史は、すべからく世界史」という考え方は、魅力的だ。我々が習った四大古代文明ー西から東へエジプト(ナイル川)、メソポタミア(チグリス・ユーフラテス川、インダス、黄河(長江も)ーにも、並列的なものではなく時代的順序、関連性があるのでは、として元々は、シリアの辺りから発祥、との説も興味深い。

まあ、昔の高校の分け方では「世界史」と「日本史」に分けられていたが、「世界史」は並列的に四大文明の説明も含むが、全体として西洋史中心、ところどころ東洋史も出てくる。「西洋史」に対して「東洋史」は、明治以降に日本が始めた分け方である。

だから戦前の旧制帝大の歴史学の講座も、国史(日本史)、東洋史、西洋史の三つに分かれていた。宮崎さんも京都帝大の東洋史講座の出身で、担当だった。そこで、宮崎さんは東洋史(主に中国史)に足場を置きつつ、アジア史、世界史へと視界を広げていかれたのだ。翻って日本史の見かたも専門の日本史の方々とは一風違った見方をされていて面白い。

で、最近、世界遺産というのが出てきて、これらは「世界の人々に意義ある遺産」という捉え方で、それで良いと思う。そして、世界史はアジア史やヨーロッパ史などにつながり、アジア史は西アジア史、東アジア史などにつながり、東アジア史が中国史、朝鮮史、日本史などにつながる、という捉え方がいいのではないか。

これらの「空間史」に、当然、時間的切れ目が入る。

日本史は、また更に地域史につらなっていくだろう。(現代)自分史もこういう大きな「枠組み」の中で考えてみるのもいいのではないか。

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