西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

田圃と住棟の混じりあい

2006-06-14 | 住まい・建築と庭
昨日、茨木市の「郊外」に出かけた。田圃と住棟(マンション等)が混じりあっている風景の中を歩いた。丁度、今頃は田圃に水が張られ、苗も根付いて水の上に顔を出して風にそよいでいる。すぐ近くの住棟の影が水面に映っている。
昔、私が30歳台に京都市左京区松ヶ崎に住んでいたことがある。当時、そこでも田圃と住宅(この場合は建て売り住宅が主)は混じっていた。それで、田圃では夜は蛙の大合唱になって五月蝿い感じだったが、まあ自然音なので「いいか」と思っていたら、ある若い奥さんが警察に電話して「五月蝿いから殺してよ」と言ったという話が伝わってきた。私は、自然音はSoundと思うが、Noiseと感じる人も増えているらしい。海岸のペンションで波の打ち寄せる音で眠れないと苦情をいう人もいるようだ。田圃では、蛙の鳴き声の他に苗や水や泥やの自然風景も提供する。まあ混じりあっている特長だが、余り度が過ぎると、日照や風通しが悪くなって稲そのものに悪いし、住宅からも「虫食い開発(スプロール)」となる。ほど良い自然との混じりあいとは何かを考えさせられる「歩き」だった。
水上に顔出しそよぐ早苗かな 市路

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