西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

天命は「健康住宅」の持続的追求か

2009-08-09 | 住まい・建築と庭
四年前に奈良女子大学を辞めるとき、最終講義として「つながりの豊かな地域居住」という題で話した。「つながり」としては、時間と空間とのつながりを考え、時間的つながりを歴史的つながり、空間的つながりを環境的つながりと人間的つながりに分けている。最後に「以繋為道」(繋がりを以って道と為す)と言っている。

で、そのご4年間、平安女学院大学の専任として働き、今年度から時々特別講義をする客員教授にかわり、ほとんど「職場人間」から「地域人間」となった。そこでボランティア的に「けいはんな市民雑学大学」などをやっている。「地域人間」として、足元で建てて15年になろうとしている自宅(OMソーラーハウス)の補修に取り組みだした。数年前に羽根蟻が出現し、OMソーラー域外の和室床下を調べて、畳や柱の一部がやられているのを発見、その部分の防蟻処理をした。

しかし、OM域については、実は床下点検が、難しい空間構造になっているので、その時は見過ごし(OM域は乾燥していて大丈夫みたいに言われていて「鵜呑み」にしていた)、今回の補修で床の張替えをするついでにOM域の床下を見たのだ。

「開けてビックリ白蟻天国」、幸い土台は防蟻処理してあったので無事、その上の根太掛け、根太等、米とが材がやられている、集成材の柱を登って胴差しや梁の米松材の一部までがやられている・・・、(幸い、それ以上広がっていない。何故広がっていないか、一考を要する・・・)ということで、全面改修となった。生活的にも経済的にも非常に大変だ。

15年前のOMソーラー住宅の対シロアリ欠陥は、中にはブログでも発表し、OM協会と争っている人もいるが、私もきちんと経過をしめして、いずれOM協会の見解を求めたいと考えている。

OMで問題になることは、現在、宣伝されている「高気密高断熱」「外断熱」構造でも問題になるのでは、と考えている。

高気密高断熱は、シロアリにとって好都合であるだけでなく、シックハウス症候群など人間には極めて拙いのである。

私は、若いころ、水俣病患者のための住宅改善に取り組んだが、歴史の舞台が回って、やはり「健康住宅の持続的追及が天命なのかな」と思わざるをえない今日この頃である。

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