底に「今戸焼(39)」の吊香炉や「今戸焼(40)」の香合と同じ陶印がみられるので、これも明治の名工といわれた「6世・白井半七」(蘆斎)による作ではないかと思っているのですがどうでしょうか。
今戸焼の土器(かはらけ)というと、神様仏様にお供えしたり家の外に盛り塩したりする安価な素焼きのものが一般的なような気がしますが、このように「みがき」の施された高級なものもあったのですね。
素焼きの木地を灯明油で那智石や鴨川石で磨いて、表面をなめらかにし、上から黒鉛を部分的に塗って再度焼いたものだと思います。黒い斑は一般的に「雲華」(うんげ)といわれるものと同じではないでしょうか?今戸の橋本三治郎による「村雲焼」といわれるものと共通する点と異なる点とあるような気がしますがどうでしょうか?
こうした陶印のついた高級品?の土器は、お正月のお屠蘇やお祝いごとに使われたものではないかと思うのですがどうでしょう?
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