東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

呑み河童

2020-12-12 12:33:27 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)
 
 今日これから浅草橋の吉徳さんへ用あってでかけます。
浅草寺の羽子板市(12月17日18日19日)は今年はコロナ感染予防のため中止にはならないそうですが、規模を縮小しての開催になるそうで、このため吉徳さんはご出店を自粛され、代わりに浅草橋本店の1階スペースで羽子板をずらり飾られています。いつも羽子板市で拙作の人形も並べていただいていますが、今回は本店正面玄関の自動ドアの傍にひな壇を設営してならべていただいています。

 今日はお邪魔するついでに新しくできた「呑み河童」(正式な名前はしりませんが、最後の生粋の今戸人形師であった尾張屋 金沢春吉翁(明治元年〜昭和19年)がお作りになられた人形にこうした意匠のものがありました。)を追加で置いていただこうと思います。

 3枚目の画像の中に、ひとつだけ盃と徳利のない河童がいますが、これが「客寄せ河童」とよばれている尾張屋の人形のポピュラーなものをお手本にして作ったものですが、この型をベースに盃と徳利をつけて仕上げられた人形が郷土玩具収集家の故 牧野玩太郎さんのお宅で見せていただいたことがありました。牧野さんが仰っていらしたことでは、盃と徳利のついた河童は尾張屋さんがオプションとして作ったものなのか、他に残っているのを知らない、
ということでした。形の基本は「客寄せ河童」です。尾張屋さんの河童の色は藍色とかプルシアンブルーです。白目は古い今戸人形では猫ものには黄色や金ですが、他の動物には群青色に胡粉を混ぜた水色にするこてが多く、河童の白目も水色だったり白だったりしました。