今年最後の大口の納めは浅草三社様裏手にある「被官様」への鉄砲狐の2回目のお納めです。昨年は30日つまり晦日ぎりぎりのお納めでした。
夏の暑い時期に年間にお納めする総数分は型抜きして素焼きは済ませてあるので、今は床下にしまっておいた分から2回目の分だけ取り出してやすりがけをして地肌を整え、胡粉で地塗りをして彩色にかかり、乾いたらヒゲのあるのと無いのと2体ひと組にして包んで三社様までお運びするという段取りです。今日やっとやすりがけを済ませ、4分の一だけ地塗りを済ませました。
明日あさってに残り4ぶんの3の地塗りを済ませ彩色に入れればと思います。
鉄砲狐は今戸の土人形の中でも彩色の手が洗練されて簡略化されているものなので、塗りつぶすよう手間はありませんが、数が数ですから油断できません。
まずは下地塗りを全部済ませ、乾いたら目をかき入れます。
干支向けの第五の馬「鬼平」も素焼きは済んでいるので早く塗りたいのですが、まずは狐のお納めのメドがつかないと、落ち着いて始められません。「鬼平」は都内の遺跡からの出土品を手本に起こしたものなので、彩色は残っておらず、四谷の「消防博物館」や「国立劇場資料室」で調べたり、お人形の吉徳の林さんに相談したりして大まかな配色は頭の中で考えつつあるので、早く塗ってみたいくてうずうずしています。