ほとんど晩秋というか、冬の入り口といった気配すらしてきます。
道路の街路樹として植えられているはなみずきやこぶしの木の実もそろそろお終いという感じになってきました。
まだ30にさしかかる頃勤めていた職場でひょんな事から労働組合に加入することになったのですが、まあ私のような世間知らずの人間でも身を守ってくれるだろう程度のことしか考えていなかったのです。
ところが知らないうちに「次はあんたが会報を執筆する番だ」と言われて泡を喰いました。私は理念とか運動とかなんて全くわかりませんから。
それで「何を書けばいいんですか?」と尋ねると、「あんたが書きたいことでいい」というので組合とは全然関係ないことを書いたのです。中身は忘れてしまいましたが、私が書けることといえば浮世ばなれしたことしかありません。食べ物か、料理のレシピか、草花の話?または歌舞伎の話?今戸焼のことはまさか書かなかったと思いますが、、、。
会報のタイトルが「こぶし」といったようでした。「やったらやりかえせ!」と振り上げる拳のことなのか、早春に白い花を咲かせる「コブシ」の木なのか、歌唱法で「こぶしを効かせる」の「こぶし」なのか、又は兵どもの「古武士」なのかさっぱりわからないので、「こぶしの花」のカットを描きました。
配ったものを読んだ人が「心温まりますね。」とか何とか言ってくれましたが、変なものだったであろうと思います。
画像の「こぶしの実」を見てもらうとおわかりになるかと思いますが、漢字で書くと「拳」とも書くのですね。どうしてかというと、実の形がげんこつの形に似ているかららしいのです。「やったらやり返せ」の拳と全く関係ないわけではないのですね。今更ひとり納得しているところです。