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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信579 ・オバマ政権が演出する新しいバブルとその先の世界の破滅

2010-10-16 06:45:50 | 日記
おはようございます。日本はアメリカの圧力によってイランのアザデガン油田開発事業から撤退させられますが、アメリカはその事業を中国に譲るようです。
生き生き箕面通信679(101016)をお届けします。

・オバマ政権が演出する新しいバブルとその先の世界の破滅

 今朝の読売新聞経済面(9面)はニューヨーク特派員電として「15日のNY外為市場で1米ドルが1豪ドルと一時等価となった」ことを伝えています。米ドルは、オバマさんの思惑通り”順調に”どんどん値下がりしています。

 今朝の朝日は2面で「ドル独歩安」と大きな見出しで取り上げました。「新たなバブルの懸念」と、みずほ総研市場調査部長の指摘も掲載しています。

 日経も今朝の社説で「通貨安競争の激化防止に中韓も行動を」の見出しで、新たなバブルを警戒するブラジルなどの動きとともに、中韓の通貨安政策を批判しました。

 すでに世界規模で「通貨安」戦争が起きているのです。カレンシー・ウオーの勃発。

 オバマ大統領が今年1月の一般教書演説で打ち出したのが「アメリカの輸出を5年間で倍増させる」というものでした。しかし、あのゼネラル・モーターズ(GM)がつぶれたように、いまやアメリカにコツコツと物作りする基盤は消え失せました。

 オバマさんの頭にあるのは、「ドルを半値にまで下げれば、米国製品も少しは売れるやろう」という”ドル切り下げ政策”です。

 アメリカの中央銀行にあたるFRBのバーナンキ議長は、アメリカのデフレを警戒しており、「追加の緩和措置を」強く示唆しています。つまり、ドルをジャンジャン刷りまくって、市場をドルでジャブジャブにするというのです。

 バーナンキさんは、かねてから「ヘリコプター・ベン」と揶揄されてきたように、ヘリコプターからドルをばら撒くとみなされてきました。実際、過去1年を見れば、ジャンジャン刷って、ジャブジャブにしてきました。

 だから、日本が「重大な決意」で為替市場に介入し、「円売り・ドル買い」をしても効かないどころか、紙くずの運命のドルが溜まるだけです。

 世界中であふれかえるドルは、運用先を見つけてそこへ”投資”されるのでしょうが、それは多分、レアアースなどの「資源」であり、アフリカなどに集中投資されてバブルが発生し、そしてまたバブルが崩壊するという筋書きをたどるのです。

 ウオール街の金融資本に踊らされるオバマさん。そのオバマさんに右往左往させられる世界。しかし、次のバブル破裂は世界中にきわめて深刻な事態をもたらすと想定できます。


生き生き箕面通信678 ・本物のリーダーシップと民主主義を見た

2010-10-15 06:34:09 | 日記
おはようございます。中国は今日から「五中全会」。この国はまだ民主主義の後進国です。
生き生き箕面通信678(101015)をお届けします。

・本物のリーダーシップと民主主義を見た

 チリの落盤事故救出の過程で、久々に本物のリーダーシップと民主主義に接した思いです。一鉱山労働者のルイス・ウルスアさん(54)が実行した一連の行動は、「人間のすばらしさ」を示す結果でもありました。

 事故発生直後、33人もの人間が地下深くに閉じ込められました。地下深くだから、絶望的な状態に置かれたことは全員が悟ったでしょう。暗闇、、2日分と伝えられた乏しい備蓄食料、情報がない救出活動の進み具合。地上とパイプがつながるまでの17日間は、自分の努力だけではどうにもできない絶望状態だったはずです。

 その中でウルスアさんは、規律を保つことで「地上からの助けという希望」を呼びかけ、「危機管理で最も重要な規律」を維持することに腐心したようです。備蓄されていたのは2日分のツナ缶と牛乳。それを48時間ごとに1人あたりツナはスプーン2さじ、牛乳はコップ半分。

 また、24時間を3分割し、「仕事班」「睡眠班」「休憩班」に分け、それぞれが自分の責任を果たすようにした。

 全体の雰囲気を明るく保つための「盛り上げ係」はマリオさん、不安の相談に乗る「相談係」は最年長のゴメスさん。身体や精神の弱い人への配慮も欠かさなかった。それぞれの人の持ち味を見極め、たくみにそれを引き出した。決定は、すべて多数決による民主主義。チリの地下深くで、弱い立場の人をも思いやる本物の民主主義が機能していたのです。

 とはいえ、すべてがうまくいったわけではない。事故直後は、落盤による粉じんで、ほとんどの人の目が見えなくなり、パニック状態へ。相談係のゴメスさん自身が、毎日マイナスのオーラを受け続けたストレスから精神が不安定になったとも。

 一歩間違えば、修羅場だったはずです。だから、たとえ救出されても、地上に出てきたのは仲間を見殺しにしたケモノのような”強者”ばかり、ということもあり得る極限状態だった。

 地下に閉じ込められた人々の人間としての絆、地上の家族との絆、大統領も駆けつけ国を挙げての救出行動は、全体として「人間」を見直すことになりました。ちなみに、神戸大震災のとき日本の首相は、危機管理の欠如を指摘されました。

 33人の最後に救出されたのが、ルイス・ウルスアさん。彼には、一度ぜひ日本に来て国会で話をしてほしいものです。


生き生き箕面通信677 ・読売新聞の読者たぶらかし

2010-10-14 06:30:43 | 日記
おはようございます。チリの落盤事故の生還者、つぎつぎ。「神のおかげ」。本当にそう思います。
生き生き箕面通信677(101014)をお届けします。

・読売新聞の読者たぶらかし

 本日の読売新聞朝刊は、新聞週間にちなむ特集として「小沢問題の総括」を29面で大々的に掲載しました。タイトルは「小沢マネーの闇を暴く」、社会部記者の署名入りです。しかし、力が入っている割には、偏向はなはだしく、ゆがめたキャンペーンは「読者をたぶらかす」ためと見られても仕方のない紙面となりました。

 内容は、「3年以上前に陸山会の違法献金事件を追っていた取材班は、小沢氏が記者会見で公表した1枚の契約書の矛盾に気づき、『小沢氏団体 記載に虚偽』と1面で疑惑を報じた」と、小沢問題は読売が火をつけたのだと自慢するところからはじまっています。

 しかし、現在明らかになっていることは、「虚偽記載」と鬼の首をとったように騒ぎ立てている内容は、小沢氏側がきちんと収支報告書に記載してあったということであり、次に問題にされている日付が2か月ほどずれている点についても、検察自体がこの点を集中的に捜査し、大手ゼネコンに家宅捜査までして解明しようとした結果からも、何度もただされ明らかにされているように不正は見つけることができなかったということです。

 読売はこうも書いています。「取材班は当初、報道した疑惑が国会議員らの逮捕に発展し、国政を揺るがす事態になるとまでは予想していなかった」と。これこそ、まったくのでたらめ。ここまでちょんばれの事実をいけしゃあしゃあと書き飛ばすとは、ジャーナリストとして立ち位置から自ら転落して三文ブンヤとそしられることをよしとする雰囲気です。

 本日の記事全体は、次第に追い詰められてきた大手紙のあせりの一端をはしなくも示したようです。ぼくは読売がしっかりしたジャーナリズム精神を鍛えるよう心から願います。

 読売新聞にいま求めたいのは、検察の捜査が、例の前田検事が担当した件だけでも再捜査する必要を指摘することであり、検察のリーク情報にいかに新聞記者が踊らされていたかを自己反省することであり、その上に立って、小沢問題を根本から見直すことです。

 それができずに現在の姿勢をあくまで貫くなら、世論に害をもたらす新聞として排除の対象になると警鐘を鳴らすひつようがあると、胸を痛くしながら指摘しておきます。


生き生き箕面通信676 ・グローバル資本主義のもとでむしられる庶民

2010-10-13 06:33:59 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信676(101013)をお届けします。

・グローバル資本主義のもとでむしられる庶民

 ノーム・チョムスキーさんが「アメリカの国民はかつてナチス・ドイツが歩んだ道をたどっている」と警鐘を鳴らしています。

 「世界」11月号に掲載されたチョムさんの講演録は「アメリカ国民の怒りはどこへ向かっているか」のタイトルで、勢いを得ている「ティーパーティー」について述べています。

 「アメリカの庶民は、労働時間は延び、仕事は不安定化し、借金も膨れ上がった。富はごく少数の人間の懐に入り、格差はおそらく記録的に拡大した」

 「銀行家は現在の危機に誰よりも責任があるにもかかわらず、国民の負担で救われ、しかも国民の目の前で記録的な利益と巨額のボーナスをほくほくと手にする」現実を指摘しています。

 「オバマ大統領は、募る国民の怒りに応えて、一時、銀行化を批判したが、主要銀行はいつまでも”無礼な言葉”を続けるなら献金先を共和党に換える」と脅した。すると、大統領はただちに、国民の負担を最大に受けたJPモルガン・チェースとゴールドマン・サックスのトップを名指しでわざわざ褒め上げた」と語りました。

 かつてのナチス・ドイツへ進んだ時とよく似た現象が現れていると言うのです。

 日本でも、庶民は巨額を召し上げられています。1990年代からの消費税総額はほぼ200兆円に達しますが、この間の企業減税はほ210兆円です。企業の負担を軽くした分を消費税が穴埋めした格好です。

 そればかりでなく、日銀はまたゼロ金利政策を採りました。つまり、庶民のわずかな預金にすら利子はつけず、その一方でメガバンクは巨額の利益を出しています。しかし、大銀行も減税措置が”充実”していますので、ほとんど納税をまぬがれているのが実情です。

 国会は何をしているのでしょうか。小沢追及にべんべんと時を費やしています。昨日も自民の石原伸晃氏が得意げに「小沢氏の証人喚問を」と叫んでいました。もういいかげんに、国会は国会の仕事をしてもらいたいものです。

 しかし、日本の庶民は「小沢追及をしていればよろしい」ようです。こんな国のあり方を許しているのは、この国の優れた主権者たちです。


生き生き箕面通信675 ・小沢問題で朝日反主流派が主流派に真っ向勝負

2010-10-12 06:32:17 | 日記
おはようございます。昨日は1泊で出かけておりまして、箕面通信はお休みをいただきました。
生き生き箕面通信675(101012)をお届けします。

・小沢問題で朝日反主流派が主流派に真っ向勝負

 昨日発売の週刊朝日10月22日号は、メインの特集が「『小沢起訴』は無効である」と、インパクトのある打ち出しでした。

 朝日新聞本紙は、「小沢やめろ」の大合唱です。新聞本紙は「検察審の起訴相当を受け、小沢氏は議員辞職を」と迫りました。検察審の議決を鬼の首をとったように持ち上げ、全肯定して「やめろコール」をヒステリックに叫んでいます。

 これに対し週刊朝日の方は、検審議決の間違いと異常な内容を逐一指摘し、結論として「議決内容は無効」と断じたわけです。つまり、新聞本紙の主張は「間違い」と、全否定したのです。

 かねてから、朝日の良識のある記者は、船橋洋一主筆の主流派から煙たがられ、週刊朝日に追いやられたといわれていました。新聞本紙の方は、いまやアメリカべったりのポチ軍団にのっとられた状態です。だから、検審議決が公表された日、「小沢氏は議員辞職を」と、まったく同じ内容で、あのサンケイ新聞と歩調がぴったりでした。これまでにない光景が展開されたのです。

 検審議決のおかしな点として、週刊朝日はまず政治資金規正法違反”事件”に対し、「検診が指摘する小沢氏の疑惑は、要するに、『陸山会』が04年10月に約3億5千万円で土地を購入したのに、それを政治資金収支報告書の04年分ではなく05年2月に記載したのは『虚偽記載』だ、というものだ」と、最大の論点を明らかにしています。たった2か月のずれをさも重大犯罪とあげつらう検審の判断が間違いと明確に指摘しています。普通の家庭の帳簿ですら、収支が少しずれて記載されることはあるものであり、これは従来単なる記載ミスとして修正されてされてきた程度の内容であることをはっきりさせています。

 検察は、記載の時期が少し遅れたという点にしか、”問題”を見つけることができず、結局、不起訴にせざるを得ませんでした。素人集団の検審メンバーが、いまさらことさらにこの点を取り上げて「小沢は起すべき」とするのは、司法のあり方として「あやしいから裁判所に判断してもらう」というのなら、それはだれでも裁判にかけることができる制度に道を開くものだ、と別の重大問題を提起しているとも指摘しています。

 同号で元検事の郷原信郎氏は、「議決は問題だらけ」としたうえで、さらに検審の審査員にレクチャーする補助弁護士の説明が適切さを欠いており、「わざと審査員をミスリードする意図があったとしか思えません」と書いています。

 いま逮捕されている前田恒彦・主任検事が大久保隆規・秘書を担当したことからも本来、捜査のやり直しがなされるべきものです。また、検察審査会そのもののあやしさ、危なっかしさなどにも触れています。つまり、検事に重大な問題があり、検審自体が特定の方向へ誘導された疑いが濃厚であることが明確になってきました。

 こうしたなかでも、強引に強制捜査を続行するのでしょうか。いい加減にしてもらいたいものです。

 朝日の主流派も、事態を冷静に判断して、軌道修正を図るべきです。さもなければ、いずれ新聞本紙への信頼低下となって跳ね返ってくることは間違いないところといまから想定できます。