生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信671 ・ジャーナリズム堕落の温床が記者クラブ制度

2010-10-07 06:33:56 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信671(101007)をお届けします。

・ジャーナリズム堕落の温床が記者クラブ制度

 本日の朝日朝刊は、「大阪地検の資料改ざん」に関する同社のスクープ記事が新聞協会賞を追加受賞したと誇らしげに一面で大きく扱いました。そのこと自体に異を唱えるつもりはありません。

 しかし、なぜ検察がかくもお粗末な事件を起こしたのかを考えるとき、新聞、テレビなどの記者クラブ・メディアが事件をあおりたて、いわば「検察の暴走」を許してきたことに思い当たりますので、素直に素晴らしいジャーナリズム活動と称賛はできません。

 検察は今も「記者クラブ」と一体となった「検・報癒着体制」でがっちりと手を握りあっています。検察担当の記者クラブが、フリーのジャーナリストを排除して情報の独占のうえにあぐらをかいているのです。フリーのジャーナリストが取材できれば、検察に対する本来のチェック機能が働くのですが、それが阻害されています。

 検察は戦後長い間、批判から免れてきましたから、次第に「なんでもできる」という雰囲気が濃厚になり、ついには証拠のフロッピー・ディスクを改ざんするところまで進んだのです。だから当時の担当検事はそれほど異常なこととは思わない神経になっていました。

 これまでから、検察の取り調べの仕方にチェックをかけていれば、ストーリーを勝手につくってそれに合わせた「供述調書」がでっち上げられることもありませんでした。現在、取り調べの「全面可視化」が必要と指摘されているのも、そのためです。

 菅政権も、野党時代の民主党が主張してきた記者クラブの開放からは次第に後退しています。記者クラブと”仲良く”している方が楽だからです。

 いずれにしても、新聞・テレビのマスメディア側がオープンにならなければ、今後もジャーナリズムは未熟のままが続きます。わたしたち主権者は、マスメディアをきびしく鍛える眼を持つことが欠かせません。