生き生き箕面通信

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生き生き箕面通信666 ・「正義づら」続ける記者クラブメディア、そして検察

2010-10-02 06:49:42 | 日記
おはようございます。前特捜部長らの逮捕は、臨時国会開会、所信表明の日で、検察は逮捕の記事が比較的目立たなくなりそうな日を選びました。
生き生き箕面通信666(101002)をお届けします。

・「正義づら」続ける記者クラブメディア、そして検察

 「腐ったメディア」と批判されても一向にピンとこないメディア人。「偽装正義」でこれからも押し通すようです。

 腐り切った証拠が、今回の大阪地検証拠改ざん事件に端的にあらわれました。この事件、そもそもは民主党の石井一・議員に的を絞って検察のストーリーが描かれました。その頃は、大阪地検担当の記者クラブメディアは、「それっ、石井ピンがホシや」といろめき立ったものです。

 当時、小沢一郎氏の最側近とみなされていた石井氏をパクることができれば、小沢つぶしを大きく前進できるのは誰の目にも明らかでした。新聞は、検察の先読みをして、いかにも重大犯罪が勃発したかのように書き立てました。

 しかし、大阪地検も結局、現職議員にまで手を延ばすには、ムリがあると分かりました。振り上げたこぶしの降ろしどころとして次に目を付けたのが、厚労省という重要官庁の現職局長であり、何が何でも有罪にもっていくという「検察のでっちあげストーリー」でした。記者クラブメディアは、それをまた書き立てて、「恥の上塗り」に拍車をかけたのです。

 本日の朝刊では、朝日も読売も一転、検察批判をしゃあしゃあと書き立てています。しかし、大事なことは、自分たち新聞がいかにいい加減なことを書き立ててきたか、そうした”新聞の罪”に対して自浄作用があるかををうかがわせる紙面づくりでしたが、今にいたるまでほとんど見当たりません。

 朝日は、一面に司法担当キャップの署名入りコラムを掲載し、「無実の人を罪に陥れないという刑事司法の最も大切な正義をおろそかにしたとすれば、特捜検察の存在理由はもはやない」と、切れ味鋭く断罪しました。しかし、朝日自身が、無実の人を罪に陥れ、正義をおろそかにしてきていうのです。

 朝日は、社説でも、社会面でも検察批判をしていますが、これまで腫れものに触るようにして朝日自身が検察をのさばらせてきた、その反省は1行もありません。厚かましいかぎりです。

 読売も、社会面で「『検察ぐるみ』衝撃 特捜神話崩れる」との2ページにまたがる異例の大見出しを立て、大々的に書いています。社会部次長の署名入りコラムもありますが、検察批判をするだけで、マスメディアの反省はかけらも見当たりません。見出しの「特捜神話崩れる」にしても、「特捜は正義の味方」という特捜神話を作ってきたのはそもそも自分たちメディアではなかったか、という視点が全くありません。いいかげんな社会部次長です。恥さらしでもあります。

 新聞は、少なくとも「前田検事がかかわった事件は総見直しすべき」くらいは指摘すべきです。それもありません。前田検事は小沢氏秘書の大久保氏を取り調べ、陸山会の家宅捜索も指揮しました。秘書の逮捕も「でっちあげ」だった可能性が高いことが以前から指摘されてきました。そうした点に触れない新聞ジャーナリズムは、いまだに検察と一緒です。「正義づら」が目障りです。