生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1443 ・ゆがむ大手メディアの選挙報道――私たちは見抜く力が試されます

2012-12-03 07:02:59 | 日記

おはようございます。                                                                                  生き生き箕面通信1443(121203)をお届けします。

・ゆがむ大手メディアの選挙報道――わたしたちは見抜く力が試されます

 メディアの選挙報道が、一見、活発です。しかし、多くの世論操作が行われているため、有権者は自分の判断力が試されています。

 例えば、朝日新聞。「争点を問う」という大型企画を、12月1日まで7つの争点について掲載しました。本日12月3日からは、「公約を問う」という大型キャンペーンに引き継いでいます。こうした選挙報道から、大事なことがはずされています。朝日があげた7つの争点は、①原発②復興③負担増④次世代⑤景気⑥外交・安保⑦教育、です。朝日が、巧妙にはずした争点は、「消費税」です。「消費税」という言葉をはずし、「負担増」という一般的な言葉に置き換えました。この操作は、争点から「消費税」をはずす狙いが明らかです。そう言えるのは、①には「原発」とあるからです。

 朝日は、「脱原発」に舵を切りました。「消費税」と同じく「原発」隠しをしたかったら、ここは「エネルギー政策」という一般名詞にするところです。しかし、朝日は「当社は『原発』を争点にする」という意志を明確にしました。、ライバル紙の読売新聞が原発推進にまい進しているのと差別化する意味で、「原発」を争点のトップに挙げました。逆に、朝日も推進した「消費増税」は、世論の風当たりも強くできるだけ争点にしたくない、争点からそらせたい、そうした観点から「負担増」などという一般名詞に置き換えたことが透けて見えます。

 朝日は昨日の社説で、「総選挙 沖縄と安全保障 普天間をなぜ語らない」と、問題提起しました。そのこと自体は極めて正しい。この社説が指摘する通り、選挙の争点から「普天間」がはずされています。民主も自民も、既得権益勢力は、「普天間」を争点にすることを避けています。 しかし、朝日がそう強調するなら、「朝日新聞は、なぜ消費税を語らない」と、問わなければなりません。

 消費税の争点はずしは、読売も同じです。消費税法案は、2年後に実施するという内容の法案が通っただけだから、今回の選挙で、「法案を成立させたことの正否」について、民意を問うべきです。しかし、読売をはじめ大手メディアはそろって避けています。そうすることで既得権益勢力が手にした(と思っている)「増税という宝の山」に傷をつけない配慮をしているわけです。

 ゆがんだ選挙報道の極めつけは、「世論調査」といううさん臭いキャンペーンです。ひきもきらず次から次へと世論調査と称して、「自民トップ、2位民主、3位維新」と繰り返しています。有権者の頭に、この3党が上位にあること、有権者の大多数が支持しているのは、「この3党の中にありますよ」と刷り込んでいるのです。小沢一郎氏が所属する嘉田代表の「日本未来の党」は、できるだけ表に出さない、あるいは有権者の支持率は低いと印象づけようとしています。

 露骨なのは、読売新聞。本日朝刊は「政権枠組み混迷」としたうえで、「自・公・維が好相性」(11面)と”読売お勧めメニュ―”を掲げました。読売のお勧めは「民・自」の大連立であり、次善のお勧めは「自・公・維」の組み合わせです。読売では、第三局といえば「維新」であり、所属議員数でも第3党の位置を占める「未来」は、意識してはずしています。読売は、何としても「未来」を叩き落としたい。読売は「公正な報道」の看板を下ろすべきです。

 NHKも、「民主、自民、公明、維新」に偏った偏向報道が目に余る段階まで来ています。なかでも、日曜日の朝9時からの「日曜討論で司会を務める島田敏男・解説委員と、平日夜9時の大越キャスターがひどい。既得権益勢力の走狗としてのさばっています。

 明日は衆院選の公示日。正式に選挙戦がスタートします。日本の進路を決める選挙です。