おはようございます。昨日の1431号で三宅雪子氏の所属を「国民新党」と表記しましたが、メジナ様から厳しく指摘され、間違いに気がつきました。三宅さんの所属はもちろん小沢一郎氏が代表の「国民の生活が第一」です。お詫びして訂正させていただきます。なお三宅さんは、祖父が戦後の労働行政に一時代を築いた、元労相の石田博英氏(自民)であり、今回は小沢一郎氏から「君は肝も据わっているから」と、特に要請されて、野田佳彦氏の対抗馬として出馬するものです。三宅さんにはなんとしても勝利して、ウソつき野田氏に天誅を加えてもらいたいと願っています。 生き生き箕面通信1432(121122)をお届けします。
・私たちは「サバルタン」(声なき声)のままでいいのでしょうか
「サバルタン」という概念を広めている女性が、今年の京都賞を受賞しました。インド出身の米コロンビア大教授、ガヤトリ・C・スピパグさん(70)です。昨日11月21日の朝日新聞夕刊(5面)にインタビュー記事が掲載されました。「声を上げたとしても社会に反映されない人々の存在に目を向けるよう、世界に訴えてきた文芸評論家」として紹介されています。
スピバクさんは、「私の住む米国のニューヨークで『オキュパイ・ウオール・ストリート(ウオール街占拠)運動がありました。あれも、福祉国家の崩壊でサバルタンが生まれている例だと思います」といい、サバルタンは世界中にいると示唆しています。沖縄の多くの一般の人々も、福島第一原発事故で住む場所を追われた人々も、サバルタンの概念に当てはまる。
「サバルタンとは、ある特定の民族や女性、労働階級を指しているわけではなく、非常に抽象的な概念。国家にアクセスできない人のことをそう呼んでいます」と規定。そのうえで、「知識人が考えなければならないのは、サバルタンである人が政治を動かすことのできる強い声を持てるようなインフラストラクチャー(回路)を築く手伝いをすることだと思います」と、知識人の役割を説いています。つまり、知識人と自認する人は、ただ知識人であることだけですましていてはならず、何らかの行動を起こさなければ真の知識人とは言えないということのようです。
憲法は、「主権在民」を規定しています。では、憲法が施行されて以来、「主権在民」が本当に実効的な権利として機能してきたことが一度でもあったでしょうか。確かに、選挙権は有しています。しかし、既得権益勢力に世論操作されて、「国民が主役の政治」は常にさん奪されてきた歴史だったといえるのではないでしょうか。私たち庶民は、「サバルタン」であり続けさせられたといえそうです。
今回の選挙の大きな争点は、「原発」「消費税」「社会福祉」「安全保障」「教育」などです。そして、これらについて、既得権益勢力は「原発維持・推進」「消費増税」などで一致しています。民主党はもちろん、自民、公明、さらに維新、みんなの党などが同じ主張を掲げています。こうした政策は、アメリカが日本に求める政策でもあります。こうした勢力をひっくるめて「既得権益勢力」と位置づけることができます。「サバルタン」とは、対極の政治路線です。
これらに対して、「国民の生活が第一」をはじめ、社民党、共産党、山田・亀井新党などが、「原発ゼロ社会」「消費増税凍結」「反TPP」を掲げています。こうした人々が協力して既得権益勢力に対抗する力を持つため、「オリーブの木」というグループを立ち上げる方向です。これは、「サバルタン」の立場を尊重した政治路線です。
投票日は、ほぼ3週間後の12月16日(日)です。