カルテ番号 あ・28 5度目(5)
愛田恵子は普段のテンションの高さとは違って、静かに話し出した。
「アタシはもっと軽い気持ちだったのよ。
私達の事(長寿族)もあるし、目立たないようにしたつもりだったの。
それぞれのトップの能力の人達は、結構いろいろな制約を受けているの。
そこには国や企業の予算の関係などで、生々しい条件もあるわけよ。
そういう現実から離れて、自由に可能性を夢のように語る場にしたつもり」
風間陽水は何となくその先の展開が読めた。
「楽しい夢物語はそれぞれの分野の方が協力し、どんどん広がっていったのですね」
「そうなのよ。すると、夢物語から実現可能な話になっていったの」
そうだろう。本当の能力者は夢物語などしない。
一般の人達にとっては夢物語なのだが、当人達は実現できる話だ。
一般の常識が当てはまらないから、一流なのだ。
「人間にとって楽しく生きられる話なら、大きな影響となるでしょう。
それは為政者や社会を支配している側にとっては見逃せない。
トップの能力者は一般社会には疎くなりやすいですから、簡単に話は漏れる」
ここで、愛田恵子は笑った。
「本当にそうなのよ。まるで子供と同じよ。
夢中で未来を語ってしまい、現実社会の構造など忘れてしまうの。
そして、ドロドロした連中がどうやら目をつけ始めてきたわけよ」
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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