水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・267」

2014-07-12 19:21:06 | Weblog



カルテ番号 と・8(8)

院長はおっとりとして言った。
「納得できませんか?」
「はい。人間の社会には善悪があり、だから法律やルールがあります。
悪に対する怒りと、自分勝手な怒りは違うと思います」
「そうですね。人間社会には法律やルールがありますね。
それは時の為政者が作ったものですよね。
更に言えば、人間が他の生物の同意無しに作ったものですよね。
立場の違う人や生物がそれぞれの正しさを主張しても、怒りには変わりないのです。
感情というのは、その人の主観からの感情なのです」

院長は笑って言った。
「話がそれてしまいましたね。
例え正義だろうが悪だろうが、怒りは肝臓に大きな負担となります。
まぁ、正義の為なら身体を壊してもかまわない、という生き方もあります。
戦争は双方がそういう主張で、相手を殺してもかまわないという生き方ですよね。
私は個人の生命を相手にする仕事ですから、それぞれの主張はどうでもいいのです。
治すつもりなら、変えて下さい、というだけなのです。
怒りを続けるのは生命を削っている、という気付きをしてほしいのです」

遠山史郎も院長と正義の論争をするつもりはない。
肝臓が負担をかかえて痛がっている、というのは理解できる。
そして、身体を壊すことと会社の不正を指摘することを天秤にかけるつもりもない。
自分が間違っているとは思わないが、孤立するにも疲れていた。
どうしたらいいのか、迷っている。
何よりも、身体は治したい。

(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


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