カルテ番号 て・6(16)
「せ、先生はどう思いますか?」
「何が?ですか?」
「この歳から、今まで経験したこともない水商売の世界に入ることです」
「面白いと思いますよ。私が手塚さんのような美人なら、是非してみたい」
そういって院長は笑った。
「水商売といっても、いろいろありますが、何をしたいのですか?」
「経験ないので、イメージですが、ホステスです。キチンとした。
ただ、この歳で受け入れてくれる店があるかどうか?」
「その先も考えていますか?」
やはり院長だ。そういう風にとらえてくれていてくれる。
通常なら、その先のことなど訊かないで、闇雲に反対するだろう。
「具体的な職種はまだですが、ホステスで経験した事を活かして事業を始めたいです」
院長は黙って頷いてくれた。
「ホステスさんも場所や店により様々だと思いますが、それですと出来るだけ一流と言われる人達が集まる店でしょうね」
「無経験と歳が・・・。雇ってくれるでしょうか?」
「世の中、いろいろな人がいますから、本気であたるなら大丈夫でしょう。
それにしても、面白い」
院長はこの話をとても気に入ってくれたようだ。
院長は少し考えてから、話を切り出した。
「手塚さん、なかなか思うような店が見つからなかったら連絡下さい。
私に、一つ当てがあります。期待されても困りますが・・・」
院長はその日のうちに、銀座のクラブオーナーの愛田恵子と話した
前々から、35歳以上だけのクラブを作りたいと言っていたのを思い出したのだ。
経験、無経験を問わず、気持ちのいい人だけを集めたクラブにしたいという。
やがて、更に健康的に絞れた体型になった手塚清美が、新しい世界に飛び込むだろう。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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