著者の出口治明さんは、幼少の頃から本に親しみ、何がお土産にしたら良いかと問われたら、「本」という一文字で済んでいたということは、『本の「使い方」』に書かれています。
その出口さんの好きなジャンルの一つである世界史を、今まで読んできた書籍、そして、現地に訪れて見聞したことを1冊にまとめたのが本書です。
クール・ジャパンと日本の独自の文化に世界から注目が集まる中、日本の歴史についても認識を求められます。しかし、日本の歴史は日本だけで進むことはなく、世界の影響を受けたうえでの日本の歴史の歩みとなります。そのためにも、世界の歴史の流れを知ることは必要不可欠です。本書を読んで、そのことの重要性を再確認しただけでなく、世界史の大きな流れを知りました。それは、
「過去の歴史を、GDPと人口と気候変動という視点から見つめ直すこと」
です。国には盛衰があり、それは経済が関係していること、また、異民族の侵入によって、民族の大移動や国の形が変わること、また、それらに一番影響を与えているのが気象の変動であることは洋の東西に関係なく起こっています。
出口さんの提示する、世界と日本を理解する世界史10の視点はあなたの頭をリフレッシュしてくれます。
『仕事に効く 教養としての「世界史」 』(出口治明著、祥伝社、本体価格1,750円)
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