WBC侍ジャパンを優勝に導いた栗山英樹前監督の著書『栗山ノート』にも、森信三先生の『修身教授録』からの言葉があげられていました。『修身教授録』は以前に読んでいましたが、本書『修身教授録入門』は最低限読んでおくべきところが選ばれており、まずはこれを読んで門をくぐり、本堂に歩んで欲しいなぁと感じました。
人間として生まれ、この世での生まれてきたことに対する「辱(かたじけな)さ」を感じることを起点として、自らが何をもってこの世界に貢献できるかを考えることを打ち立てる必要を説いています。すなわち、「立志」「志学」があってこその、使命を抱きます。志をいかに成就するかについては読書、誠、下座行、最善観、真面目などに対する態度いかんであります。「人生二度なし」の心づもりで、全力で事を成し、一日の過ごし方が自己の一生を現す思いで生きていく、これが森先生の根本になります。
今回の読了で気付いたのは、人が真に活動する期間の正味は三十年であるということ。教授録が書かれて頃からは人の寿命も延びたので、四十~五十年になるかも知れませんが、逆に、ITやAIの進歩が目まぐるしいので、「三〇年が正味」と頭にインストールしても良いのではと思いました。
『修身教授録入門』(森信三著、致知出版社、本体価格1,400円、税込価格1,540円)
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