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板宿の書店主から見た、本・まち・環境を語ります!

ときをためる暮らし

2020-06-02 17:13:20 | 

 記憶に残る生きざまには憧れますね。津端夫妻の聞き語りの一冊にはその思いが強くにじみ出ていると私は感じました。自宅の庭でのキッチンガーデン、雑木林をしつらえて、里山情緒も毎日味わうのは素敵です。

 「だんだん美しくなる人生」を目指し、その結果が「いつも先の先のこと、楽しいことを考えて生きて生きた。不思議だけど、すると人生はだんだんよくなっていく」んですね。ご夫婦ともに、世の同調圧力に屈せず、「自分流に生きてきた」思いが、「自分のやりたいことに気づいて、コツコツやっていかないと、やっぱり時間がかかる。だから、少しでも若いうちに始めるといい」というメッセージも送ることが出来るのですね。

 共に80年を越える人生で得た、生き方、野菜の植え方、料理の仕方、モノに対する思いや買い方、すべてに書名の通り、「ときをためる」という言葉を実践されています。若い人にも是非読んでもらいたい。

『ときをためる暮らし』(つばた英子・つばたしゅういち・水野恵美子・落合由利子、文春文庫、本体価格740円)

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