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板宿の書店主から見た、本・まち・環境を語ります!

私は貝になりたい

2009-01-12 10:03:41 | 板宿プチシネマ

  目白押しだった11日のイベントの最後は板宿プチシネマの上映でした。午後9時からとレイトショーにもかかわらず、4名の参加(うち2名は身内)に感謝申し上げます。

  上映したのは『私は貝になりたい』(1959年作品、フランキー堺主演、橋本忍監督)。現在劇場で上映されている、中居正広主演作品とは違って、フランキー堺さんのキャストの方が現実的な感じですね。男前はあの役には合わんように思います。

  さて、冤罪であり、日米の文化意識の違い、また戦争を裁くのが戦勝国という問題の多い内容でした。高知の一理髪店家族は歴史に翻弄され、悲劇を迎えるわけですが、主人公豊松が絞首台に搭乗する際に流れたセリフには感動を呼ぶものでした。

  「ふさえ、賢一さようなら お父さんは二時間ほどしたら遠い遠いとこへ行ってしまいます
 もう一度逢いたい、もういちど暮らしたい・・・・


父さんは生まれ変わっても人間にはなりたくありません、人間なんていやだ。
もし生まれ変わっても牛か馬の方いい
いや牛や馬ならまた人間にひどい目に逢わされる。


どうしても生まれ変わらなければならないのなら、いっそ深い海の底の貝にでも・・


そうだ貝がいい

貝だったら深い海の底でへばりついていればいいからなんの心配もありません

深い海の底だったら戦争もない、兵隊に取られることも無い。
ふさえや賢一のこと事を心配することもない
どうしても生まれ変わらなければならないなら、私は貝になりたい・・・・・」

  朝日文庫の『私は貝になりたい』にも手を触れて、平和の大切さを守りたいと思いました。

コメント (4)
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