里山での整備に悪者扱いされる木がニセアカシア。幕末に禿山にだった六甲山系に植樹されたニセアカシアは北米産の木です。早い成長のため、緑化は成功しました。しかし、防災面では一番厄介な木で、根が横に伸びるため、土砂災害には何の効果もありません。阪神淡路大震災を経て、落葉広葉樹を植樹する方向に突き進んでいます。
そのニセアカシアを外来種だからという理由で伐採する意見もありますが、真っ向から反対しているのは養蜂業界。「アカシア」のはちみつはニセアカシアの蜜から生産されているためです。
伐採するだけでなく、先人たちが植えたニセアカシアを悪者扱いするのではなく、うまく共生することはできないかと考えたら、この本と出会いました。『庭で飼うはじめてのみつばち ホビー養蜂入門』(和田依子編著、山と渓谷社、定価1890円[税込])。
はちみつは古代の時代からヨーロッパでは大切にされており、はちみつの効用は多方面に及んでいるのは周知のことです。はちみつに水を加えるだけでできるミードと呼ばれる、はちみつ酒は9千年前から飲まれていたそうです。古代ゲルマン民族では、新婚夫婦はミードを1か月飲む習慣があったそうです。ミードには強壮作用があるため、子孫繁栄には欠かせないものでした。やがて、このはちみつ酒を飲む期間を「ハニームーン」から「ハネームーン」と変化し、新婚旅行の語源となりました。
こんなに歴史のある食材であり、1日に3キロメートルも飛ぶみつばちにとっては板宿周辺には蜜源が多い場所。銀座で養蜂を始めた、「銀パチプロジェクト」のように「板パチプロジェクト」を起こしたいですね。「板パチ」ではパチンコを連想してしまいますが・・・。
わが家で「みつばち飼えへんかぁ?」と相談すると、嫁さんに「飼うならどっか別の家でしたらえぇやん。絶対うちの家ではダメ!」と猛反発。次男坊が「離婚理由がみつばち言ううたら笑われるでぇ。」確かに。でも諦めません!