アバウトなつぶやき

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恐竜全身骨格標本の公開組み立て

2007年04月16日 | かんしょう
 市内の博物館では平成19年4月21日~6月24日にかけて、「恐竜と生命の大進化」展が開催されます。
 その準備として、昨日、中国雲南で発掘されたユンナノサウルスの骨格標本の公開組み立てが行われていたので、息子2人とkzクンを連れて見学に行って来ました。
 組み立ては全工程3時間程度を予定していたようですが、我々は初めの方の1時間弱を見学した程度なので、出来上がりは見ていません。
 それについては また後日、展覧会を観る時に改めて見学したいと思います。

 さて、見学に行った際に学芸員らしきお姉さんに興味のあるところだけ質問させてもらったので、その話でも。
 まず、最初に訊ねたのは「あの組立をしているのは誰か」ということ。
 
 ペリカン便の帽子をかぶり、日通の作業着を着た人たちが組み立てています。
 テレビのドキュメンタリーで、運送会社の美術部門の人の作業風景を見た事があったため、そういう人たちだろうとは思ったのですが、確証がもてなかったので質問してみました。
 答えはその通りで、美術専門部署のチームだとか。
「でも前にテレビで見た人は、『美術品を扱う者は、決してバックルなどの金具が出ない服を着る』って言ってましたよ?思いっきりベルト出てますよね…。」
「そりゃ、文書や絵画を扱う時はそういう格好です。でも、今回みたいな作業は工具も必要でしょう?当然、ああやって色んな工具をぶら下げての作業になります。」
「あ、レプリカだから重要度が低いって事ですか?」
「いえ!あれ90%以上が本物の化石ですよ!?それに、樹脂なんかで出来たレプリカの方がかえってキズは付きやすいんです。」
「え?あれ本物なんですか!?てっきりレプリカだと信じきってました…。」

 この骨格標本ですが、ワタクシ、すっかりレプリカだと思い込んで観に行ったのですが、なんと90%が実際に発掘された本物の化石との事でした。頭の一部と欠損した部分のみが人工物なだけだとか。
 化石自体は保存処理が施されているけれど、それ以外の造作は基本的に施さないそうで、中に金具のようなものが見えましたが、それも組立用の部品ではなく純粋に補強の役割を果たすためのものだそうです。
 

 組み立ての方法は、鉄の骨組みに付いている座金が手で曲げて開くようになっていて、化石をはめ込んだ後にまた曲げて押えます。

 んー、なんだか楽しそうな仕事です。
 美術の運送チームは、運搬から組み立てまでが一式の仕事なのだそうです。
 そんなにたくさん、こんな仕事ってあるのか~?と思っちゃいましたが、実際に運ぶ人たちが運搬についての打ち合わせに足を運ぶとの事なので、それを考えたら毎日忙しいかもしれませんね。物が物だけに、打ち合わせは綿密でしょうし。
 「この人たちって東京から来るんですか?」と訊いたら「いえ、この人たちは名古屋からです。三重にもたまに請け負う小さなところがあるようですよ。」と教えてくれました。
 つい心の中で「長男よ、こんな職業もあるんだって…」と唱えたワタクシなのでありました。
 しかし、質問内容が「組み立て」だけで「恐竜」についてじゃないことには我ながらあきれますわ^^;