アバウトなつぶやき

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アジアの潜在力

2005年07月05日 | かんしょう
 シロウタと一緒に愛知県美術館で開催中の「アジアの潜在力」展へ行ってきました。アジア圏の彫刻と工芸を集めた、生命力あふれる展覧会でした。
 美術館へ行くといつも思うことだけれど、行って良かった♪
 初めての作品の場合、大抵はチラシを見た時「なんだか面白そう」ぐらいの感想しか持てないんだけれど、行ってみると本物の迫力にガーンとやられます。よく映画で「面白そうな作品だけどビデオが出るまで待とうかな」なんて思うくせに、いざスクリーンで観ると「やっぱり映画館まで足を運んで良かったなー!」と思う。あの感じと同じです。

 この展覧会は万博にあわせて開催したらしく、テーマは「自然の叡智」を意識しているようです。そのせいか、彫刻も金属を使うような前衛的なものは少なくて、「木を彫る」という古くから行われている手法の作品が多くありました。作り手も現代作家から作家不詳のものまで色々です。
 日本からは(ワタクシの勉強不足で知らない)現代作家に始まり近代の高村光太郎、近世木彫の円空、果ては縄文土器などの古代造形までと多岐にわたった出品でした。
 目を引いたのは東アジアの民族美術と言える仮面たち。みんなとってもいい顔をしています。本当に命や息づかいを感じる作品でした。
 工芸的な部分では染め物が素晴らしく、バティックと呼ばれるカンボジアのろうけつ染の作品は工芸というよりも美術品でした。
 あと、個人的な好みとして沖縄の布が紹介されていたのが最高!紅型(びんがた)や芭蕉布が置いてありました。ああやって近隣の国の布と比べると琉球王国のセンスが最もワタクシの感性にぴったりはまっておりまして「やっぱ沖縄、ラブー!」って思っちゃいました。くぅぅーっ、芭蕉布の着物、着てみたい~っ。
 最後は陶器でしめなんですが、最後になるとさすがに同行した次男がぐずりだしたのでさっさと出てきてしまいました。残念…だけど、常滑焼きとか縄文土器なんていつでも見れるから惜しくないや。
 そうそう、会場内の展示として珍しかったのは、フロアの各所に自然の造形美---ホネガイのような変わった形の貝殻、方解石の結晶、ガラス質を持った海綿など---というものが展示されているのです。こういうのは普通、博物館の管轄ですよね。そういう意味でも、とても個性のあふれた展覧会でした。

 実はこの後、松坂屋美術館の三岸節子展も行くはずだったんですが、そちらは取りやめ。やっぱり1日に2つの展覧会を回るのはしんどいわ。
 とにかく、今回も楽しんでくることができました。
 チケットくれた職場のYOちゃん、ありがとうございました♪