からだは すっかり冷えていた
犬の骨などにつまずくと
夕暮の孤独は
いっそう蒼白になった
たどりついた村の入口には
痩せた牝牛が番をしていた
家々には 誰もいる気配がなく
有棘鉄線がはりめぐらされ
村は とうに
何かに占領されていた
□村野四郎「芭蕉のモチーフ」(『亡羊記』、政治公論社、1959):第11回読売文学賞
↓クリック、プリーズ。↓
【参考】
「【詩歌】村野四郎「変な界隈」」
「【詩歌】村野四郎「塀のむこう」」
「【詩歌】村野四郎「さんさんたる鮟鱇」」
「【詩歌】村野四郎「無神論」」
「【詩歌】村野四郎「鉄棒(二)」」
「【詩歌】村野四郎「高障害」」
「【詩歌】村野四郎「競争」」
「【詩歌】村野四郎「鉄槌投」」
「【詩歌】村野四郎「拳闘」」
「【詩歌】村野四郎「棒高飛」」
「【詩歌】村野四郎「槍投」」
「【詩歌】村野四郎を読む(4) ~鹿~」
「【詩歌】村野四郎を読む(3) ~さんたんたる鮟鱇~」
「【詩歌】村野四郎を読む(2) ~体操~」
「【詩歌】村野四郎を読む(1) ~飛込(二)~」
犬の骨などにつまずくと
夕暮の孤独は
いっそう蒼白になった
たどりついた村の入口には
痩せた牝牛が番をしていた
家々には 誰もいる気配がなく
有棘鉄線がはりめぐらされ
村は とうに
何かに占領されていた
□村野四郎「芭蕉のモチーフ」(『亡羊記』、政治公論社、1959):第11回読売文学賞
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【参考】
「【詩歌】村野四郎「変な界隈」」
「【詩歌】村野四郎「塀のむこう」」
「【詩歌】村野四郎「さんさんたる鮟鱇」」
「【詩歌】村野四郎「無神論」」
「【詩歌】村野四郎「鉄棒(二)」」
「【詩歌】村野四郎「高障害」」
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「【詩歌】村野四郎「鉄槌投」」
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「【詩歌】村野四郎を読む(3) ~さんたんたる鮟鱇~」
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