お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

世の中 安穏なれ  その2

2010年05月08日 | 仏教
 昨日の続きです。

 西本願寺の「親鸞聖人750回大遠忌」キャッチコピーが

「世の中 安穏なれ」

これは、親鸞聖人の「御消息」(ごしょうそく:お手紙のこと)の中の言葉です。

 「往生を不定におぼしめさんひとは まづ わが身の往生をおぼしめして御念仏候ふべし。 わが身の往生一定おぼしめさんひとは 仏の御恩をおぼしめさんに 御報恩のために 御念仏こころにいれて申して  世の中 安穏なれ  仏法ひろまれ と おぼしめすべし とぞ おぼえ候ふ」(HPより)

 これを現代語にしますと、
「浄土に往生できるかどうか不安な人は、まず自らの浄土往生をお考えになって、念仏するのがよいでしょう。自らの往生は間違いないと思う人は、仏のご恩を心に思い、それに報いるために心を込めて念仏し、世の中が安穏であるように、仏法が広まるようにと思われるのがよいと思います」(「親鸞聖人御消息」(現代語版)より)

 仏さまのこころをいただいて、よろこぶ身になれば、仏さまのこころを 人にも伝え、共によろこび、世に広めたい という気持ちになるだろう と仰っておられるのだと、私は味わっております。

 ただ・・・

「世の中 安穏なれ」
という 言葉だけを切り取って、キャッチコピーにした場合、

 一般の方が目され、耳にされる時 誤解を与えるのではないかと、私、少々心配しております。

 「ああ、浄土真宗も、世の中の平和を祈る 宗教なのね」って・・・

つづく・・・

 

コメント
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