ミステリ篇はこちら。
さあつづいては非ミステリ篇。今回は悩んだ。とにかく超弩級の作品がふたつも登場してしまい、最後までどっちをトップにするか考え込んだから。ということで結果は……
第1位「草薙の剣」橋本治著 新潮社
第2位「星夜航行(上・下)」飯嶋和一著 新潮社
第3位「銀河鉄道の父」門井慶喜著 講談社
第4位「面従腹背」前川喜平著 毎日新聞出版
第5位「総特集いしいひさいち 増補新版」文藝別冊 河出書房新社
第6位「小説家の四季」佐藤正午著 岩波書店
第7位「雲上雲下」朝井まかて著 徳間書店
第8位「ロゴ・ライフ」ロン・ファン・デル・フルールト著 グラフィック社
第9位「蜜と唾」盛田隆二著 光文社
第10位「1974年のサマークリスマス」柳沢健著 集英社
次点は「極小農園日記」(荻原浩 毎日新聞出版)、「70年代と80年代 テレビが輝いていた時代」(市川哲夫編 毎日新聞出版)、バンド臨終図巻(河出書房新社)、「映画の乳首、絵画の腓」(滝本誠著 幻戯書房)かな。
ここまでランキングしたところで飛びこんできたのが橋本治の訃報。なんてことだ。彼の本を読むと、いつも叱られているような気がするものだった。逆にいえば、彼がいてくれたことで安心もできていたのだ。団塊の世代には吉本隆明がいたかもしれない。しかしわれわれの世代にとっては橋本治が絶対に必要だったのに……
思えば大学の現代文学のレポートでわたしは橋本治の「桃尻娘」を選び、過分な評価を得た。信じてもらえないかもしれないが、のちに講談社で文庫化されたとき、解説を書いていたのはそのときの助教授だったのだ。びっくり。
「星夜航行」については、飯嶋和一の本が出るたびにベストに選んでいるのだからと自分に言い訳。「面従腹背」はまもなく大特集します。いしいひさいちの特集を選んだのは、あの謎の作家の本音をよくぞここまで引き出したという意味で。「1974年のサマークリスマス」は、もちろんわたしが登場するからもあって選ばせていただきました(笑)。
邦画興行成績篇につづく。
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