事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

揺り戻しPART2

2013-05-16 | 受験・学校

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PART1はこちら

保護者装い同僚教諭の体罰告発…文科相にも手紙

岡山県立玉野光南高(玉野市)の男性教諭(52)が2、3月、生徒に体罰を加えた同高教諭2人のことを、別の生徒の保護者や親族を名乗ったうえ誇張した内容で県教委などに「告発」していたことがわかった。

県教委は、男性教諭の行為が名誉毀損(きそん)にあたるとして処分を検討している。

県教委が7日、県議会委員会で報告。男性教諭は運動部顧問の教諭2人が部員を平手でたたくなどした体罰を知り、2月18~25日に計4回、県教委に電話。けがはなかったのに、「平手でたたいて鼓膜を破った」などと誇張して伝えた。

3月には、伊原木隆太・同県知事や下村文部科学相らに同様の内容の手紙を郵送し、2人の懲戒処分と校長の罷免を求めたという。

男性教諭が、自分の携帯電話を使っていたため発覚。県教委の調べに対し、男性教諭は「激しい体罰があったのに、校内で隠蔽していると思い込んでいた。電話した際、『名前を言わないと応じられない』と言われ、とっさに生徒の姓を告げた」と説明したという。

教諭2人の体罰のうち、1人の体罰は告発がきっかけで発覚。県教委は2人を厳重注意とした。
(2013年5月8日10時31分  読売新聞)

……明らかにバランスを欠いている事例。よく読んでみよう。

・この高校の教諭二人は、事実として体罰を行っていた。

・その事実をもとに男性教諭は県教委に電話をした。しかも複数回。

・その1か月後、県知事と文科相に手紙を送った。

つまりこの教諭は、県教委に告発しても握りつぶされるとふんだのだろう。だからその“上”に告発したのだ。これで体罰を行った教師が「厳重注意」で、告発した側がもっと重い処分を受けるとすれば……。

しかもこの報道を素直に読めば、ケガがなければ体罰はそう騒がなくていいと主張しているかのようだ。

体罰のうち片方は、この教諭の告発がなければ表ざたにならなかったかもしれない。現在、内部告発にきちんとした処遇を行うべきだと世の中が進んでいるというのに、

「勝手に上の方にちくりやがって」

と激昂したととられても仕方のない岡山県教委の姿勢はどんなものだろう。自分の携帯から連絡するとか、いきなり文科相に手紙を送るとか、校長の罷免を求めるとか、確かにファナティックでまぬけな告発者かもしれない。でも、県教委がそれ以上のふるまいをしてどうする。

だいたい『名前を言わないと応じられない』って、そんな機関がまだ存在するなんて!

本日の一曲は赤盤からIn My Life。ビートルズの曲のなかで、実はいちばん好きかも。

コメント
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