事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「40才の童貞男」The 40-Year-Old Virgin (2005 米)

2011-10-27 | 洋画

Thefortyyearoldvirginimg01_2 悪くない住宅の、整とんされた(されすぎた)部屋から出てきたこざっぱりした40才の男アンディ(スティーブ・キャレル)。

彼は職場に向かう前に、ズボンの裾を靴下のなかにたくし入れる……そう、彼は自転車通勤者なのである。チェーンに裾がからまっちゃうのが我慢できないことに代表されるように、彼の生活はこだわりの果てにほとんど完成されている。

ただひとつ、セックスの経験がないことをのぞいては。

とは言っても、童貞である彼はそれほど女性を肉体的にもとめているわけでもなく、女性から敬遠されているわけでもない。

「600万ドルの男」の“上司”のフィギュアや、エイジア(「ヒート・オブ・ザ・モーメント」!笑った笑った)のフレーム入りポスターなどに囲まれて、オタクらしく自足している。無性生殖できるのがオタクの強さなのだし、このまま穏やかな童貞生活が続くかに見えて……

アンディ(この名は、人形の持ち主という暗喩)に女性を世話する同僚たちが実にいい。どちらがゲイっぽいかもめるセス・ローゲンとポール・ラッドが最高。

「だってお前コールドプレイ聴いてるじゃないか」わははは。

ネタバレすれば、基本線は“童貞であることを言い出せない男”と“3人の子どもがいて、おまけに孫までいることを秘密にしている女性”のラブストーリー。しかしそれ以上に、さらりとした肌ざわりの、意外なほど気持ちのいいドラマ。その大部分は子持ち女性を演じたキャスリーン・キーナー(わたしと同い年です)のおかげ。すばらしい女優だ。

「この年まで経験がなかったのは、君を待っていたから。」

一度しか使えない殺し文句。笑える初体験もラストに用意されています。童貞と聞いてやけにはりきる女性上司も笑える。非童貞がみんな一度は経験した“あの感じ”が味わえますよ。ぜひ!

Thefortyyearoldvirginimg02_2

コメント
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