事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

森達也

2010-11-01 | 情宣「さかた」裏版

Moritatsuya02 今回はクミアイに依頼された“お仕事”バージョンです。なにしろ通称『県教研』に、あの森達也が来て講演してくれるってんだから。しかも酒田でっ!そりゃー協力しなきゃ。

森達也(もり・たつや)

映画監督、テレビディレクター、作家。1956年5月10日生。広島県呉市出身。役者志望だったが、自分には演技力も運もないと役者の道を諦め、テレビ番組制作会社のテレコム・ジャパンに入社。現在はフリーで活動のかたわら早稲田大学客員教授、明治大学客員教授も勤める。1997年、オウム真理教に密着取材した自主制作のドキュメンタリー映画「A」を公開し話題を呼ぶ。続編の「A2」は山形国際ドキュメンタリー映画祭で市民賞・審査員特別賞を受賞。『A』『A2』(現代書館)、『職業欄はエスパー』(角川文庫)、『放送禁止歌』(解放出版社)『悪役レスラーは笑う』(岩波書店)など著書多数。

……オフィシャルな経歴は上記のようにまとめられます。世界に冠たる山形国際ドキュメンタリー映画祭(地元がいちばんその高評価を意識していないかもしれません)において、観客たちが彼を“発見”した形になっていますから、森達也はきっと山形県人びいきだと思います。

 世間のスタンピード(暴走)から距離を置いて、その熱狂に疑問を投げかけるのが森のスタンス。ブレイクするきっかけとなった「放送禁止歌」(フジテレビ)がその真骨頂。

なにしろ“放送のなかで放送禁止歌を扱う”のですから気合いが入っています。しかしストレートに取材した結果、世に放送禁止歌などというものは存在せず、単にマスコミが自主規制しているだけにすぎないことが露わになっていく過程はスリリング。「竹田の子守唄」も「網走番外地」も、メディアに根性さえあれば放送は可能なことが理解できます。

 同じことがオウムへの取材(「A」「A2」)にも言えて、オウム真理教徒を絶対悪として描くよう強要するプロデューサーと衝突して契約解除され、自費で取材を継続。青山総本部のなかに入ることなど思いもよらないマスコミは、中にいる森のカメラを訝しく思う。森は単に、取材させてほしいとジャーナリストとしてリクエストしただけなのに。

「あんた、何してんだ」

「なんであんただけ中にいるんだ!」

……被写体としてのマスコミが、こんなに醜いものとは。

予断にみちたマスコミの『取材の流儀』に辟易したことのある人なら、森の指摘に賛同していただけるものと思います。メディアがいま語っている“ストーリー”に、なぜわたしたちは疑問を抱かずにいられるのか、メディアの責任とはなんなのか。

11月5日(金)ホテルリッチ&ガーデンで、その一端をかいま見ることができるはず。教育研究山形県集会へ、ぜひお出で下さい。

……飛びこみでも入場できる……かな?
お問い合わせは山形県教職員組合酒田地区支部(0234-22-4242)へ。

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