事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「黒部の太陽~ミフネと裕次郎」熊井啓著

2009-03-21 | 映画

Photo 64年当時、五社協定に苦しめられた三船敏郎石原裕次郎の意地の作品。シナリオを読んでびっくり。これ、いろいろな意味で今じゃ再映画化は無理だろう。熊谷組と関西電力が全面協力し(オフィシャルな製作費よりも、企業の無償のバックアップの方がどう考えても大きい)、動員もかけたからこそ実現できた奇跡。

裕次郎は事故で親指を痛め、製作を日活が邪魔するものだから三船は激昂し、監督の熊井は辞表をしたため……劇団民藝の宇野重吉をはじめ、新劇人が大挙して出演したのも大きかった。記録的な大ヒットはめでたい。

当時の映画界の旧弊さは、ビジネスとして成立しないようにしないようにがんばっていたとしか思えない。旧体制に抗うことでのし上がった日活なのに、堀久作はそのアンシャン・レジームを守ることに汲々としていたわけだ。

え?フジテレビが香取慎吾でテレビドラマ化?ほー。でもCGでどれだけの迫力がだせるかなあ。脚本が「クライマーズ・ハイ」の大森寿美男だから期待しようか。それにしても、映画はなぜDVD化されないのだろう。裕次郎の遺言?

ゼネコン社員のモチベーションアップのためにもぜひ☆☆☆★★★

コメント (3)
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