事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「クライマーズ・ハイ」(’05 NHK)

2008-07-17 | テレビ番組

Img_1489246_42496502_0 原田眞人の新作映画ではなく、テレビ版の方。05年のテレビのベストワンではないかと言われている横山秀夫原作もの(原作の特集はこちら)。

佐藤浩市の、どこか投げやりなひたむきさ(二律背反ですか)がいい味を出している。

問題は、あのあざといラストをどう描くかだけれど、うまく感動に結びつけている。大森寿美男の脚本が周到。

大森南朋、新井浩文、岸部一徳など、くせ者俳優を数々とりそろえたなかで、いちばん泣かせたのはなんと岡本信人でした。

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うまい店ピンポイント 検証篇その1 山形ラーメン事情

2008-07-17 | 食・レシピ

Yamagatamen 山形篇その2はこちら

うまい店ピンポイント」シリーズで読者のみんなから数多くのおいしい店を紹介してもらった。事務職員部長をやっていたおかげで、そのうちの何店かに行くことができたし、自分へのノルマにしていた“山形市ラーメン四天王”を全制覇することができたので、今回から“ホリヒロシが検証するうまい店ピンポイント”略称うまピン検証篇を不定期にお送りします。

……山形県の一人あたりのラーメン消費量が日本一なのをご存じだろうか。しかも断トツに。ネットで調べてみた。

47都道府県の県庁所在地を対象にした「1世帯あたりの年間支出(外食)」(総務省家計調査2004年~2006年の平均)で「中華そば」の項目で上位3位までを山形市、仙台市、福島市という東北勢が占めている。

外食中華そば(1世帯当たりの年間支出)
1位 山形市 13,897円
2位 仙台市 10,767円
3位 福島市 10,590円
以下、4位宇都宮市、9位秋田市、10位盛岡市、11位青森市、など。全国平均5,483円。

……中華麺の購入数だと7位に下がるが、人口10万人あたりのラーメン店舗数でも断然トップ(およそ72店舗。二位の栃木が60店舗。平均は約30)。つまり山形県の場合、他よりもはるかに【ラーメン屋に出かけて食べることが多い】と数字が告げているわけ。

 わたしの学校は去年まで“多国籍軍”と言われるぐらい(ホントに言われた)他県出身の職員が多かった。彼らがびっくりするのは
【なんでこんなにラーメン屋が多いのか】そして
【どうして一杯あたりのラーメンの量がこんなに多いのか】
だった。わたしは生粋の酒田人だから、麺類といえばラーメンが当然のことだったが、他県ではそば屋やうどん屋の方が(印象として)多いらしいのである。しかも、ラーメンとは“小腹がすいた”ときに食べるものだと思っていたのに

「山形の人ってラーメンが“食事”なのよねー。びっくり!」

びっくりなのはこっちだって。常識だと思っていた山形のラーメン事情。実はけっこうマイナーか。

さーてそれでは、そんないびつに発達した山形のラーメンを検証していこう。次回は山形ラーメン四天王PARTⅠです。画像は四天王のひとつ、八幡屋の中華そば。

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「女王国の城」 有栖川有栖著 東京創元社

2008-07-17 | ミステリ

48801227  本格ミステリの最大の特徴は、その『遊戯性』だ。登場人物が次々に殺され、主人公に危機が迫ったとしても、読者はそんなことにいちいち道徳的・感情的な反応を見せたりはしない。
「お、次はこの手で殺したか」てなもんである。

 大げさな言葉を使えば、行われているのは“殺人ごっこ”“密室ごっこ”“アリバイくずしごっこ”なのであり、そんな傾向を批判する向きもあるだろう。でも、それでけっこうではないか、むしろそうあるべきではないかと考えるのが(特に大学のミステリ研究会を中心とした)本格ファンというもの。

 有栖川有栖はそんな本格ファン(例外なくエラリー・クイーンを尊敬している)の典型。永遠の学生(さすがにもうすぐ卒業するけれど)江神二郎シリーズは有栖川の代表作。最新作「女王国の城」で、ついにミステリランキングのトップをゲットした。このシリーズは密室の設定が泣かせる。

・一作目「月光ゲーム Yの悲劇’88」は火山の噴火(つまり予想外の事態の象徴)によって取り残されたキャンプ場(陸の孤島)における殺人。

・二作目「孤島パズル」はタイトルどおり台風の接近する孤島における連続殺人。自転車がどこにあったかに徹底して江神がこだわるあたりが醍醐味。けっこう好きです。

・三作目「双頭の悪魔」は、大雨によって橋が流され、絶対に行き来できないはずの川の双方でおきる殺人の連鎖。有栖川の代表作。

そして四作目「女王国の城」では、新興宗教が支配する村の“禁断のトンネル”における殺人。なにしろこのトンネルは、宇宙人が降臨する予定なので信者が24時間注視しているというとんでもない設定。いやはや笑わせてくれます。壮大なトリックは森博嗣の某有名作品への返歌だろうか。

 卒業が近いだけに、登場人物たちの遊びの時間は終わりに近づいている。時代設定は90年代なかば。本格ミステリの天敵である携帯電話の普及もまもなくだ。はたして現代のエラリー・クイーンが、次にどんな手で攻めてくるか。楽しみだなあ。

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「インファナル・アフェア」Infernal Affairs 無間道(’02 香港)

2008-07-17 | 洋画

Infernal_affairs719504 傑作なのはわかる。低調な香港映画界から奇跡のようにあらわれた娯楽映画。携帯電話に徹底してこだわるあたり、うまい。しかしアンダーカバー(潜入捜査)の物語は予想どおり暗く、わたし向きではなかった。マーティン・スコセッシがディカプリオマット・デイモンでリメイクしたけれど(ディパーテッド)、少しは明るくなってるか。

トニー・レオンはしかしいい男だなあ☆☆☆★★★

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わたし怒ってます~その3 げんこつ条例

2008-07-17 | ニュース

原油高」「タバコ1000円」につづいて血圧も高いのに怒ってます。

Imagehkb1 東国原知事「げんこつ条例できないか」

 宮崎県の東国原英夫知事は18日、子どもの教育に関連し「(体罰が問題視されない)げんこつ条例というものが宮崎県ではできないか」と述べ、一定の体罰は認められるべきだとの考えを示した。県庁で記者団の質問に答えた。

 東国原知事は「最近は体罰ができなくなっている中で教師の位置付けをどうするか。愛のむちという範囲ならば殴っても罰せられない、愛のむち条例とかができないか」とも述べた。

 これに先立つ県議会では、自民党議員が「昔はみんな、げんこつで教えられた」などと教育現場にはある程度の厳しさが必要と指摘。東国原知事は「大変示唆に富んでいる」と述べた。
 [2008年6月18日 日刊スポーツ]

……ネット上では喝采の声の方が大きい。モンスターペアレントがらみで、教師が両手両足をしばられている状況下、愛があるなら体罰ぐらい容認すべきだ、という教師への同情論もあれば、むかしはみんな叩かれてしつけられたのだ、という郷愁派も。鉄拳制裁は、特に体育会系において当然のことのように、あるいはこのご時世だから「勇気ある行為」として賞賛されることすらある。

 体罰で処分された教師たちも、まわりの評判は例外なく「熱心で子どものことを思いやる人だった」という調子で語られる。つまり指弾するマスコミにしたって内心はそう批判しているわけでもないのかもしれない。

 でもわたしは「殴られて育った」人にきいてみたい。今は確かにその頃の思い出は美しく甘いものかもしれないが、子どもの頃、殴られて不愉快じゃなかったですか?オトナになって、殴ることで相手を屈服させたいという衝動はなかったですか?暴力を使えば簡単に解決するのに、と考えたことはありませんか?あるいは、すでに誰かを殴っていないですか?と。

 ネット上の体罰反対派の主張は「そこまで教師を信用できるものか」「好きで殴ってるに決まってる」「どこまでが“愛のムチ”か線引きできるはずがない」など。しかしわたしが怒っているのはその部分ではない。

そこまで、学校が背負わなければならないのか
これに尽きる。百歩ゆずって殴ることで達成されるものがあるとすれば、それは【教育】ではなくて【しつけ】の問題ではないか。そちらの担当は家庭のはずではなかったのか。

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