事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

日本の警察 その2 ~ アンフェア

2007-06-20 | 日本の警察

Unfair 前号繰越

 さて、日本の警察が一応「自治体警察」になっていることにふれた。

 ところが首都東京においては、内部において公安部(公安が「部」になっているのはここだけ)が強大であり、トップが本部長ではなく警視総監でワンランクもツーランクも上であるなど、他道府県とは別格扱いされている。

 それ以上にわたしたちに警視庁がなじみ深いのは、数多い刑事ドラマがほとんど警視庁管轄を舞台にしているからではないだろうか。前号の「太陽にほえろ!」にしても、あそこは正確に表記すれば「警視庁七曲署強行班捜査一係」における事件の数々なのだ。

踊る大捜査線」は警視庁湾岸署。「西部警察」はその名のとおり警視庁西部警察署。これら所轄(しょかつ)から、“桜田門”あるいは“本庁”と呼ばれているのが、東京都警察本部である警視庁。皇居の桜田門前にあるのでこの名が通称になっている。

むかしの古めかしい建物は、TBSの「七人の刑事」のオープニングでいつも映っていたからおぼえている人も多いだろう。芦田伸介など、彼ら七人の刑事は【警視庁捜査一課】のメンバーだ。

 ここが刑事の“花形”と呼ばれるのにはわけがある。捜査一課への異動は、単なる人事異動ではないからだ。

 警視庁管内において(つまり東京都で)大事件がおきると、所轄に捜査本部が設置される。講堂や道場などに大量の会議用テーブルが運びこまれ、電話が何回線も敷設される場面でおなじみ。捜査の主導権は桜田門からやってきた連中がとるので、ショカツがくさるあたりは「踊る~」で何度もくりかえされた。しかしその桜田門とショカツの合同捜査のなかで、有能だと認められた刑事だけがリクルートされるのだという。

 捜査一課のなかで、ドラマでとりあげられることが多いのは強行犯捜査3~10係。大部屋に100人の刑事がたまっているらしい。プライドの高いのがそんなにかたまってるのか。なんか、想像するだけで息苦しい。いちおう古畑任三郎や「アンフェア」の雪平もここにいることにはなっているのだが……。

 まあ、その実力以上に刑事ドラマに彼らがよく登場するのは、撮影所が東京にあることや(だから東映京都で撮影されることが多いテレビ朝日の場合は、京都府警が舞台になったりする)、田舎に設定すると毎週事件が起こることが不自然になるしね。

以下次号

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