事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

古畑任三郎を全部観るVol.1「死者からの伝言」

2008-12-13 | テレビ番組

Furuhata01 細身の男(田村正和)のシルエットがうきあがる。彼はふりむいてカメラ目線で(つまり視聴者に向かって)こう語りかける。

「犬を飼っている人にひと言。」

古畑任三郎の記念すべき第1話はこのようにして始まった。

もっとも、オンエアは「死者からの伝言」が結果として最初だっただけで、実際には第4話「殺しのファックス」の方が時間的に前の設定(撮影は第3話が先)。

「(第4話の犯人である)播随院の取り調べは明日……」と古畑が所属する警視庁に電話するシーンがあったことでそれがわかる。

順番を変えたのは、中森明菜を犯人役にしたこちらを一回目にした方が視聴率が望めたからだろう。播随院役の笑福亭鶴瓶には悪いけど(笑)。

ご存じのように古畑任三郎は最初から犯人の行動をさらす“倒叙もの”と呼ばれるジャンルに属する。このジャンルの強みは、怪しい登場人物を数多く用意しなくてもいいこと。メリットを生かして古畑任三郎には毎回ひとりビッグスターが登場する。

特に「死者からの伝言」は登場人物わずか4名+犬一匹。完全に舞台劇だ。逆にデメリットは、よほどプロットがしっかりしていなければならず、同時に役者に魅力がなければならないことだ。その意味で「死者からの伝言」は、脚本の三谷幸喜の“こんなドラマにするんだ”という高らかな宣言でもある。

Akina01 小石川ちなみという生き方が不器用な少女漫画家を、今よりだいぶふっくらした中森明菜が魅力的に演じていて、古畑が唯一心を寄せた女性であることが納得できる(最終話でも彼女のことが語られる)。

おまけに犯罪は“嵐の山荘”の“堅牢な地下室”で行われた“ダイイングメッセージ”もの。なぜ被害者は白い紙を持っていたのか、の謎はミステリファンをわくわくさせてくれる。

セリフも絶好調。エンストしたクルマの中で古畑と今泉(西村雅彦)が口げんか。

古畑:(ガソリンスタンドまで)たかが2、3キロじゃないか。

今泉:2キロと3キロじゃ1キロも違うじゃないですかっ!

……中森明菜にC(ちなみ)という頭文字に心当たりはないかとききながら

古畑:ダメだ。加藤茶と荒井注しか思い浮かばないっ!

第2話「動く死体」につづく

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忘年会はお好き? 第8夜「学校ってやっぱり変じゃろ」

2008-12-13 | 読者レス特集

Tenndohotel01 なぜかピーターが出てくる忘年会特集はこちらです。

さて、レスのなかで気になったのは、庄内から内陸へ異動した人の次の部分だ。

ひと昔前に、○○町立△△小に勤務していたのですが、1年目の忘年会で「その年にあった何か」にちなんで「何者かになりきって」演出をする、ということ(うまく表現できませんが)、あと幹事の男教員が神主になりきって、なにやらおはらいの真似をするということが××地区の忘年会の常識ときかされ、ちょっとびっくりしました。今でもやっているのでしょうか?あれに比べれば、こちらの忘年会は普通っぽいですよ。
でも、こっちの地区では新入職員歓迎会における「入会テスト」という行事があり、何か芸をして在校生たちに高得点をもらうまで芸をし続けなければいけないというのは、いいかげんおかしいと誰か気づいてほしいです。

……出た「入会テスト」。前にも紹介したことがありましたね?どうやらこれが無いのは酒田だけみたいだった。いや、他にも“ウチの学校でもやってないぞ!”と散々言われたけれど、総体としてみれば県内どこでもやっているのだ。おそらくは庄内から転勤しなければ「異常であることにすら気づかないでいる」かもしれない事態。

となりの××中の宴会場でトナカイが熱唱していたのがとても印象的でした。

……これ、わたしと同じホテルにいた読者からです(^o^)。ちなみに、となりの会場では天井から降ってくる千円札をお箸でつまむゲームやってました。

かように、学校の忘年会というのは、なんか子どもっぽいのが特徴だ。「役所の人たちの忘年会は飲んでばかりですけど、学校のセンセイの飲みは毎年楽しそうで」仲居さんたちはほめて(?)くれるが、何のことはない、要するに密閉された(されてないけど)部屋に学校職員をぶちこんでおくと、とめどなくはしゃいだ現場が展開するということなのだろう。要反省。

 そして最終回なのでとりあえずふれておく。上の神主系の地区では「還暦祝い」という“校長の退職を祝う大仰な会”が常識として開催され、おまけに退職する校長が、その学校の教頭へ3月31日の深夜、“学校の鍵を手渡す儀式”まで存在するのだそうだ!初めて聞いたときは何かの冗談だろうと思ったが、いやーホントらしい。

 つまり、学校とは子どもっぽいのと同時に、むやみに封建的、権威主義的なのが特徴と言えないだろうか。その特徴が忘年会に激しく集中しているのであり、だからこそ、わたしは学校の忘年会が嫌いなのだと、今結論づけた。やだなあホント。
【忘年会シリーズおしまい・たくさんのレスをどうも!】

画像は、近ごろいろいろお世話になっているので載せておきましょう。天童ホテルです。

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忘年会はお好き? 第7夜「わたしの出会った有名人忘年会スペシャル」

2008-12-13 | 読者レス特集

Peter 第6夜「彼女の得意技」はこちら

読者の忘年会体験は続く。

新採の時、赴任一年目のものが幹事になるんだけど校長と私の二人で幹事をしました。学生時代は宴会と出し物だけの4年間でしたのでそのノリで大うけでした。職員数11人の小さな中学校でしたがとっくり100本ビール30本
おかげで追加料金校長が出してくれました。

もう十五年も前の話ですが、天童温泉での忘年会の二次会が○○市立××小学校と○○市立△△小学校の対抗麻雀大会になってしまい、両校の校長そして選抜1名ということで、まさか自分がなるとは思わないで気楽に見物に行ったところ、みんな逃げちゃって選手にされてしまいました。
その麻雀はプロの麻雀大会のように厳しいものでした。あとは違法性があるといけないのでいえません。「差額」が消えました……校長いい背広買ったっけな~ちきしょう~。

……上のふたつは同一人物の体験談(^o^)。学校の忘年会の本質をよく表しておる。差額、というのは民間のベースアップに合わせて公務員に年末に支給されるもの。近ごろはこのご時世だからとんと見かけない。支給日が忘年会の翌日だったりすると事務職員だけがヘロヘロになって銀行に向かうハメになったっけ。
にしても、職員同士で卓を囲むなんてマジで昔の話になったなあ。

忘年会で横浜中華街に行ったのに、幹事で忙しくて一口も味わえなかった…。かなり、ショックでした。でも、二次会のお店でピーターと会って、お話しできたのでチャラかな。とてもきれいでしたよ。
お腹がすいてたから、ふつうのこぢんまりとした中華料理屋さんでした。やたらテンションが高い5~6人の方々がいて「誰だよ!」と思ったらピーターでした
池畑慎之介ではなく、ピーターでした。
「うるさくてごめんねー」 気さくでいい雰囲気の人でしたよ。

……忘年会でピーター(笑)。これは味わい深いな。池畑慎之介じゃなくてピーターってのは、なんか、わかる。

さて、ひとつ気になるレスがあって、これこそが学校の忘年会の異常性を示している!というネタにつなげます。以下次号

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