四月一日から一週間地元で公開される春馬君の子役時代の作品「森の学校」を観てきました。実はこれは二回目、前回はドリパスで彼の誕生日に一日限定で観られました。地方なのに有難い。
さて「森の学校」とは何ぞやという方はこれをどうぞ
最近はシンボルでもある桜の木が話題になりましたが、スクリーンの中で子供達が昇って遊んでいるのがその木で、春馬君が少年時代に昇った木なんだなあと思うと感慨深かったです。ずっと残ることでそこの思い出も受け継がれていく、本当に治療が開始されて良かった。
さて、内容はというと、時代背景こそ、昭和10年代の話なので、戦争は終わっていないし、私も何なら母親さえも生まれていません、そんな昔の話です。
なのに演じている子たちはおそらく平成生まれでしょう。なのに皆どこかイモ臭くて違和感がありません、しいていえば頭身くらいかな?あの時代に小学生であんなに背が高く見える子はいないかな。
春馬君演じるマト(雅雄少年)はヤンチャですが体が弱くその事に負い目を感じています。動物が好きで家にはたくさんの動物を飼っており、生き物たちがとてもかわいい。優しい家族や楽しい仲間たちに囲まれ生き生きと暮らす姿が印象的な良作です。
特に劇的な事件が起こる訳でもなく、中盤まではよくある田舎の日常なので正直自分は「まあ文部省の推薦映画だからこんなもんか」ってちょっと退屈したのですが、マト君の表情がコロコロ変わって兄弟たちのやり取りが面白くて、マト君の心情が分かってくるとどんどん引き込まれていきます。
前回は初見だったのでばーっとストーリーを追いましたが、二回目ともなるとだんだん細かい所が目についてきます。やっぱ贔屓目かもしれないけど、春馬君は輝いています。
兄弟たちと違って虚弱な自分への負い目や、蛙をパチンコで打った後の罪悪感の現れ、一つ一つの表情が強くて引き込まれる。特に終盤のお父さんとのシーンは私の涙腺を刺激して前回に続き、今回も泣いてしまいました。別シーンでもウサギを抱きしめてしょんぼりしてる姿なんて「ウサギになりたい!」ではなく「抱きしめてあげたい!」って母性が爆発します。ポンタ~(うさぎの名前)ちなみによくネットなどである春馬君がしゃがんで空を見ている写真は初めごろかな?綺麗な男の子だなーって思いますよね、あの頃からフォトジェニックだったんだなー。
ついついファン目線で春馬君びいきになってしまいますが、登場人物全員が皆愛おしくなります。もちろんムカつく子も出てくるし、近所の人の掌返しもあります。でも河合家はいつも父親が毅然としていてぶれません。一見飄々としているけど、憲兵隊長の前でも怯まない強さに「理想の父親像を」が浮かびます。ん?そう考えると母親も優しくて常に子供達を思いやる「理想の母親」
祖母は孫たちに優しい「理想のお祖母ちゃん」子供達を理解する「理想の先生」やんちゃ坊主に手を焼きながらも忘れ物は届けてくれる「理想の怖い近所の人」そっかあ「森の学校」ってこうあってほしい夢が詰まっているんだ。
それは今の私達だから思うことでもしかするとこの時代は当たり前だったことが今は「夢物語」になっているのかも。
このブログを思い出しました。
彼は彼の理想とする世界へ還っていったのかもしれないですね。
今年も観られて良かったです。
一週間の限定公開なのでお近くの方は是非観に行ってください。
コロナで殺伐としている心の中が癒されるかもしれないですよ。
追記
映画の中で「一生懸命生きた人には ありがとう、ご苦労さまでいい 」っていうセリフがあるので、これを春馬君に重ねてしまうのは分かる(私も重ねた)
でも誰かの呟きで「天寿を全うしていないから」違うみたいなのも見てはがゆくなった。こういう人達がずっとくすぶったままなんだろうなと。
私は春馬君は一生懸命生きた事それは事実だと思うよ。
だから映画を見ていて彼にこの言葉をかけたくなった。
彼の訃報に同じようにコメントした同業者は何人かいたなって思い出す。
彼の頑張りをきっと知っていたんだろうなリスペクトを感じたよ。