ふつう目にすることがないためにほとんどその実態が見えない暗闇の世界。そこで活動する虫たちに多少の興味があって,我が家の前栽に咲くツワブキを観察しました。
すると,とても驚く世界が見えてきました。その一つをご紹介しましょう。
夜,懐中電灯を手にそこに行ってみました。すると,黒っぽいものが花に付いていました。「なんだろう」と思って,メガネを付けてようく見ると,なんとダンゴムシでした。わざわざ花に取り付く格好をしていました。ということは花,つまりオシベ・メシベに関心をもっていたはずです。
懐中電灯で照らして写真を撮っていたら,光を感じて退散していきました。
時間が経ってからもう一度行ってみると,一つの花にダンゴムシが二匹付いていました。 よほど関心がありそうです。
その近くの花に,別の一個体がいました。その格好のスゴイこと! 逆立ちそのものです。花との関係を考えざるを得ない姿! 頭を花の中に突っ込んで,脚はオシベをつかんで,というふうだったのです。 花粉を食べていたのでしょう。
ダンゴムシのこうした動きは,送粉になにがしか役立っているのではないでしょうか。そう思って調べると,なんとダンゴムシはハランの送粉虫としての側面を持つのだとか。我が家にもハランがあります。ダンゴムシとハランとのこの関係,知らなかったー!
夜の生きものを観察したことで,新しい事実が見えてきました。「ほっ,ほーっ」の世界です。