自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

キアゲハ,今季最後の蛹化(後)

2013-11-12 | キアゲハ

大変化をきちんと撮影したくて,ここからは前蛹を縦方向に置いて写すことにしました。

からだがUの字に緩やかに曲がっています。その頭部の皮が,とうとう裂け始めました。“とうとう”は“やっと”という意味です。秋は夏とはすっかりちがって,変化の進み具合がとても遅いと感じます。

 

 

真新しい色をした蛹がすこしずつ姿を現し始めました。脱ぎ終えた皮がゆっくり尾方向に送られていきます。

 

 

からだのあちこちに褐色の斑点模様が見えます。褐色型の蛹になることを物語っています。

 

 

皮を最後まで送り終えると,なんとかそれを落とそうとからだをくねらします。間もなく,皮はすっと落ちていきました。

 

 

皮が落ちたサインがちゃんと認識できたようで,しばらくすると動きが緩やかになりました。

 

 

組み込まれた設計図にしたがって,かたちが徐々に変わってかたまっていきます。全体として,褐色がしっかり濃さを増してきました。ここまでで,44時間経過。

 

 

帯糸でからだを固定してから60時間後には,下写真の越冬型の褐色蛹ができあがったのです。

 

 

何度も見ている蛹化場面ですが,キアゲハの褐色型蛹の誕生は初めて観察しました。なんだか,新鮮な感じがしました。