古希からの田舎暮らし

古希近くなってから都市近郊に小さな家を建てて移り住む。田舎にとけこんでゆく日々の暮らしぶりをお伝えします。

「長生きして何をするか」という命題と向き合う。

2015年01月09日 03時31分11秒 | 古希からの田舎暮らし 80歳から
 念願だった「田舎暮らし」も9年目に差し掛かると、「この次はえーと ……」と思ったりします。「77歳という年齢になったら何をしようと思って生きてきたか」ときかれると困ってしまう。

 母・妙子さんは、遺書のつもりで『でんでん虫の歌』という雑文集を2000年に出しました。米寿を祝ってから逝った夫のあとを追うように、86歳くらいで人生を店じまいするつもりだったのかもしれません。ところがそれから16年。「あまり丈夫でないと思っていた」自分が、あれよあれよという間に100歳を超えてしまいました。介護認定のためにお医者さんに診てもらったら、血液検査をしてもレントゲンを撮ってもわるいところがない。足腰の筋力が落ちていくらかケアが必要ですが、自分で歩けるし食べられるし、トイレにも行ける。と本人は思っています。
 でも本を読むのは卒業しました。図書館で借りた「大型活字本」数冊をいつも手元に置いていましたが、今年は見向きもしません。ショートステイのとき退屈しのぎに持っていってたDVDも何十回と見て見飽きました。いまは「100歳祝い」に子らが贈ったテレビを見るともなく見たり、新聞を繰ったり、もらった年賀状を何度も何度も見返したりして時間を過ごしています。

 で、喜寿の息子はその姿から何を学ぶのか。未知の「老い」の領域です。簡単に見通しを立てたり、定義することはできない気がします。「老いて生きる」って思ったよりしたたかなことかもしれない。「母という教科書を見て学べ」と言われてるのかもしれない。
 いまは「早く春が来て、あったかくなって、また畑仕事ができるようになればいいな」と思っています。
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