◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

書き写すという単純作業にも思い込みの壁。

2007-05-27 10:29:16 | いろいろあれこれ
                   同じだけど同じじゃない
 人の勝手な思い込みというのは恐ろしいもので、私はそれを嫌というほど実感したことがあります。もう何年も前の話ですが、○△□◇(私の父)という名前で伯母が準備してくれた墓地区画の使用許可を役所に求めたところ、そういう名前は台帳にないから許可証は出せないと言われたのです。台帳はこうなっていると聞かされた、その名前は、○△□◇の兄(夭折した)の名前でした。伯母も亡くなり、確かめようもなく、さらに、墓石業者を介しての話だったので、そんなはずはない、私たちは伯母から○△□◇で申し込んで取得したと聞いている、何かの間違いだと思いつつ、遠方の役所に出向く時間もなく、お墓の話は立ち消えになってしまいました。
 だいぶたってから、やはりちゃんと確認しておかないといけないだろうということになり、墓地のある町の役所へ行きました。○△□◇という名前で所有しているはずだと言って、台帳のそれらしきページを見ると、○△□*と書いてあります。最後の1字が違うのです。それが、偶然、字は違いますが、○△□◇の兄(夭折した)の名前と読み方が同じだったのです。これは役所のミスだと直感した私は俄然強気になり、伯母がこんなミスをするはずがない、絶対に役所のミスだ、調べてくれと言いました。すると、この台帳の前に古い台帳があって、そこから転記したという経緯があるから調べると言って奥へ消えました。
 しばらく待っていると、職員が古い台帳を抱えて戻ってきました。見ると、やはりちゃんと○△□◇と書いてあります。その古い台帳から新しい台帳に転記した際、職員が間違えたのです。□◇という名前は珍しく、□*が一般的だったので、その人の頭の中では、□と書いたらもう次は*と決まっていたのです。これは完全な思い込みです。1文字1文字ちゃんと見て、確認して転記作業をやっていればありえないことですが、思い込みでさっさかさっさか作業していたのでこういうことになったのです。というわけで、役所のミスがはっきりしたので即座に訂正してもらい、改めて許可証を出してもらうことになりました。
 もし古い台帳が処分されてしまった後だったら、役所のミスを証明することもできず、私たちは泣く泣くそれを失うことになったでしょう(´д`)ノ。許可証は、後日、郵送で受け取ったのですが、いまだにお墓は建っていません。え、なぜって? お金がないから(^^;)。ご先祖様、ごめんなさい。
コメント
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