◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「逃走したものだと思われる」って?

2014-03-30 09:51:19 | 気になる言葉、具体例
                               カメラに気づいたと思われる

 「1万人に達したと見られます」なのに「1万人に達したと見られています」とか、「30分ほどかかると思われます」なのに「30分ほどかかると思われています」とか、アナウンサーですら、「思われます」と言うべきところで「思われています」と言ったりしますからね。例えば「周りの人から見られる」は、現在のことなら「周りの人から見られている」ですが、「1万人に達したと見られます」は受身ではなく自発。思われる、感じられる、見られる、この状況からいくと・・・ということです。
 「1万人に達したと見られています」と言うとしたら、「1万人に達したと見られます」と最初に報道された時点から時間がたって、今もその状況は変わらないというような場合でしょうか。ですから、「1万人に達したと見られていましたが」と言えば、そこから時間がたって、実は1万人に達していなかったことが判明したとか、短期間に大きく状況が変わったとか、そういう言葉が続くと想像します。
 さて、最近多くなっていると感じるのが次のような言い方です。「いわゆるインターネット依存症だと思われる」は「情報7daysニュースキャスター」のナレーション、「グレーの車で逃走したものだと思われるんですね」と言ったのは「とくダネ!」で中継先からリポートしていた人、「○○の所持品だと思われます」はドラマのセリフ。「・・・と思われる」と言うべきところで「・・・だと思われる」と言っているわけですが、「思われる」は、この状況からいくと・・・ということですから「だ」が余計です。
 例えば、「盗んだと思われる」の「だ」と「盗んだのだと思う」の「だ」は違いますよね。状況から見て、「いわゆるインターネット依存症ではないか」「グレーの車で逃走したのではないか」「○○の所持品ではないか」、そう見るのが自然だ、これは、「いわゆるインターネット依存症と思われる」「グレーの車で逃走したものと思われるんですね」「○○の所持品と思われます」と表現するのが適当なのですよ。これが日本人の話す日本語の感覚というものだと思うのですが、どうですか。
 お、久々の、ちゃんとしゃべれの神様降臨 m(_ _)m 相棒season12最終回で聞いたセリフは「付近に警察がいないか確認しに来たものと思われます」で、これはいいですね、こうでなくちゃ! しかし、面白くなかった、最終回だというのに。人質をあんなにあっさり解放するなんて、犯人は単細胞でも共犯の弟は頭脳明晰なのに、ありえない。その後の展開もとろくて~( ̄_ ̄)ガッカリ。
 ところで、少し前からまた「とくダネ!」を見ているのですが、数々の変な日本語を世の中に広めたスーパースプレッダーである小倉智昭でも、敬語だけは若い人より幾らかましで、「○さんにお越しいただきました」と言ったのはいいですね。羽鳥慎一はいつも「○さんがお越しいただきました」で、大勢のアナウンサーがその影響を受けています。「お話、する」だって、羽鳥慎一はそう思っていますから。
 「とくダネ!」の最後にやっている「脳活Johnny」でしゃべっている人は、「名前を並び替えて」「頭の中で並び替えてみるのです」「並び替えてみましょう」と、完全に「並び替え」だと思っています( ̄д ̄)! アナウンサーでも、内田恭子など、はっきり「並び替え」と言う人はいますし、「ひるおび!」「ペケポン」「イッピン」のナレーションも「並び替え」ですから、本当に多いですよ。
 以前はExcelも「データの並び替え」でしたが、今のはちゃんと「並べ替え」になっています。関係者のだれかが気づいたのでしょうかね。それから、ずっと「古来より」だの「古来から」だの言っていた「和風総本家」のナレーションがやっと「古来」になりました。石川県では、リアルタイムではなく再放送なので、本当にそうなのか、ちゃんと気がついて直したのか、いま一つ分かりませんが。
 やった~、Eテレがまた映るようになりましたよ~! 久々に「日曜美術館」を見たら、ゲストの島田雅彦さん(作家ですって!?)が「想像力をかきたてられる」だの「想像力をかきたてる」だの、完全に「想像力をかきたてる」だと勘違いしていますね。みんなこうだから、これはもう直らないでしょう┐( ̄д ̄)г。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

PC、この難解なモノと。

2014-03-23 10:22:52 | いろいろあれこれ
                               暗くない?

 いやはや、大変でした。PCですよ、次から次からトラブルに見舞われ、PCのことをよく分かっている人から見れば大したことはないのかもしれませんが、私にとっては深刻な事態でした。ようやく落ち着いて使えるようになりましたが、ここに経過をまとめて書いておこうと思います。
■2013年11月 PC(VAIO・Windows8)を購入したのは昨年の春ですが、ワイヤレスキーボードのMキーの反応が悪いことにはすぐに気づきました。でも、ではどうするかといった行動に出ることがなかなかできず、購入から8か月もたってようやく何とかしなければと思うようになり、相談窓口に電話しました。それで、キーボードを修理に出すことになったのですが、動作不良で交換ということになりました。
■2013年12月 毎日のようにネットがフリーズ。タスクマネージャーも開かず、何とかネットを閉じても、そこから何も動かない。あるいは、電源を入れてすぐにタスクバーのInternet explorerやエクスプローラーのアイコンをクリックしても反応しない、動かない、再起動もできない。毎回、電源スイッチ長押しで強制的にシャットダウン。Javaアップデートだって、ただの一度も成功したことはありません。もぉうんざり、PCに触ること自体が嫌になりました。
 そこへ、ある日、電源を入れたらいきなり「Windows8.1(無料)に更新する」というメッセージが出たので更新してしまった、というよりも、キャンセルという選択肢がなく、進むしかなかったのです。そもそも、そのメッセージには、事前の準備が必要、およそ何時間かかる、というようなことは書かれておらず、簡単に済むかと思いきや4時間もかかって、しかも、輝度(画面の明るさ)が最大になり、全く調整できず、明るすぎてまともに画面を見られなくなりました。
 ソニーのサイトであれこれ調べてやれることはやりましたが解決せず、相談窓口に電話したのですが、Windowsのアップデートに関するトラブルはMicrosoftに電話しろというガイダンスが流れ、そちらに電話しました。でも、オペレーターにはつながらず、再びVAIO相談窓口に電話して事情を話したら対処すると言ってもらえ、あれこれ確認してから完全シャットダウン、改めて起動、それでもだめだったのでインテル(R)HDグラフィックス・ドライバーを再インストール、それでやっと解決しました。
 ほかにも、Word使用中、突然、アルファベットしか入力できなくなったり、文字列の選択を解除できなくなったり。Shiftキーを押していないのに押されているような状態で、矢印キーを押すと選択範囲が変わるだけでカーソルが点滅しません。マウスで離れた位置をクリックしても、クリックした位置まで全部選択された状態になるだけです。でも、幸い、これは再起動したら直りました。数日後、Excelでも同様の状態になりましたが、特に何もしなくてもじきに解消しました。
 それから、エクスプローラーでフォルダーの名前を変更したら、変更前の名前のフォルダーがそのまま残っていました。変更した、そのときは気づかなかった、いえ、そういうことにはなっていなかったと思うのですが、ブログに写真をアップしようとしたときに気づいたのです。改めてエクスプローラーで見て、変更後のフォルダーをしっかり確認し、変更前のフォルダーは削除しました。
■2014年2月 またもや輝度が最大になって調整できなくなり、再び手順を幾つも踏んで解決。ところが、その2日後にまた同じことが起き、しかたなくリカバリーすることにしました。手順や注意点を確認し、データを整理して外付けHDに保存、インターネット接続やセキュリティソフトに関してそれぞれのサポート窓口に電話して確認、あれこれ事前に準備、四苦八苦してどうにかこうにかリカバリーすることができました。
 それにしても、PCというのは、説明書を読んでも具体的なことまで全て細かく分かるわけではなく、書いてあることと実際に目にすることとが違っていたり、聞いたとおりではないことも多々あり、思ったとおりにはいかず、本当に疲れました。この難解なモノと今後もつきあっていかないといけないのですが、こんな大変なことはもう二度と御免ですm( ̄△ ̄)m。
 リカバリーした後、ネット接続、セキュリティソフトのインストール、メールソフトの設定、VAIOアップデート、データのコピー、全てやり直しですから、まぁ大変でした。そして、またもやトラブルが! Adobe Photoshop Elements 10が起動しなくなりました。エラーコードが出たので、Adobeヘルプ&サポートのあっちこっちを探してようやく対処法を見付け、トライしたのですが、だめでした。
 しかたなく、またもやVAIO相談窓口に電話して再インストールできるかどうか聞いてみました。幸い、私が使っている機種ではそれが可能だったので、すぐに再インストールして何とか使えるようになりましたが、もぉ~どきどきですよ。ほかにもよく分からないメッセージが次から次から出てきて、PCの進歩(?)についていけないから使いにくいったらもぉ~~~m( ̄~ ̄)mガルル。
 リカバリーして数日後、「Windows8.1(無料)に更新する」というメッセージが出ましたが、ちゃんと調べておきましたよ、いったんウィンドウズストアの画面に行き、すぐに画面中央の上から下へドラッグして終了。こういう手があったのですね。このメッセージは1か月ほど後にまた出ましたが、2回目以降は「後で通知する」という選択肢が追加されるのでそれをクリックして閉じます。
 さて、ダウンロード後に手動でインストールするVAIOアップデートプログラムが2個あって、大変そうだから後回しにしていたのですが、それもやりましたよ。1個目のはセキュリティソフトを無効にする必要があり、Symantecのサイトを見たのですが、その方法が分かりませんでした。あまりにも初歩的過ぎるから、かなぁ。でもね、分からない者には分からないんですよぉ~~~(T・T)。
 しかたなく、ポータルサイトであれこれ検索し、ようやくスマートファイアウォールとAuto-Protectを一時的に無効にすればいいと分かったのですが、Auto-Protectなんてないよぉ・・・と思ったら、自動保護、ですね、日本語で書いてあった~(^^;ゞ。というわけで1個目はどうにか終了。結果の確認もすぐできました。
 続けて2個目もやりましたよ、やりましたけどね、その後、結果を確認しようとしたら該当するファイルが見付からない。どう頑張っても見付からないのですよ。そのまま何日かたって、たまたま、ちょっと名前が違うファイルにマウスポインタを置いてぼんやりしていたら、出てきたポップアップに知りたかった情報が書いてありました。あんなに苦労して探したのは一体何だったんだぁ~(T_T)。
 それはそうと、1個目のアップデートについて説明を読んだところ、「上記のコンピューターにおいて以下の問題を解決しました。今回の新たな変更点・ディスプレイの輝度調整が出来なくなることがある」と書いてあったのですよ。8.1に更新した後、輝度が最大になって調整不能になったのですが、更新前に手動アップデートなんてやったことはありませんでしたからね、これが原因だったのでしょうか?
■2014年3月 なぜか、再インストールする前に変更した「Photoshop Elements Editorのみを起動」という設定がそのまま残っていて、スタートアップスクリーンが表示されないのです。しかも、一度使って閉じ、その後また使おうとすると起動しない、という変なことになりました。PCを再起動またはシャットダウンした後は使えます。つまり、「一日一回!」みたいなことで(^^;。
 タスクマネージャーでAdobe Photoshop Elements 10を選んで終了してみたところ、再び起動しました。Adobe Photoshop Elements 10.0(component)というのもありましたが、そっちは終了しても起動しませんでした。Adobeのサイトに載っている解決法は、私には難しすぎて実行できず、Elements 10のサポートもすでに終了、VAIO相談窓口もAdobeが提示する解決法についてサポートすることはできないということで、再びリカバリーすることを提案してきました。でも、もうできませんよ、あんな大変なこと。
 それで、「Photoshop Elements Editorのみを起動」を「スタートアップスクリーンの表示のみ」に変更する方法が載っていたので、とりあえずやってみました。でも、途中から、説明にあるような画面にはならず、ちょっと違った結果になりました。次の日、一度使って閉じ、また起動するかやってみたらだめだったのですが、タスクマネージャーを見たらAdobe Photoshop Elements 10.0(component)がありませんでした。なんでぇ? と思いつつAdobe Photoshop Elements 10を選んで終了し、改めて起動、そして、設定変更をまたやってみたところ、今度は説明どおりの画面になって目的を果たせました。
 でも、閉じてその後また起動というのはだめで、がっかりしましたが、再インストールする前に「管理者として実行」という解決法を何度か試してみたことを思い出し、スタート画面でElements 10のタイルを右クリックしてアプリバーの「管理者として実行」をクリックしてみました。そうしたら、なんと、起動しましたよ、「一日何度でも!」になりました。何だかよく分からないけれど、よかった、よかった(*´з`)。
■ようやくトラブルはほぼ解決しましたが、日本語変換の効率が随分悪くなったような気がします。リカバリーで出荷時の状態に戻ったわけで、変換の区切りがおかしいとか、候補の最上位に使いたい表記が来ないとか、それは当然のことですが、今思えば、8.1の変換は、これが一発で出るなんてすごいなぁと感心したことが何度もありましたからね、学習させた以上の効率のよさだったと思います。
 キーボードに関しては、今は特に反応の悪いキーはないのですが、右側のShiftキー周辺のキーが誤作動を起こす(?)ことはよくあって、カーソルを動かすために矢印キーを押しただけなのに : や 」 が意図しない位置に入ります。ワイヤレスって、こんなものなのでしょうか。キーボードは、本体から15センチメートル離して、本体と平行に置いて使っているのですけれどねぇ┐( ̄д ̄)г。
 それと、Word使用中、カーソルを動かしたのに元の位置に縦線が消えないで残るという現象がしょっちゅう起きます。その縦線は点滅しません。移動した先のカーソルはちゃんと点滅していて入力はできますし、残った線もスクロールすれば消えますから、ほおっておいてもいい・・・かなぁ・・・(⌒д⌒)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「フランス最期の王妃」って?

2014-03-16 10:12:45 | 言葉についてあれこれ
                               王妃様!?

 YAHOO!テレビの番組表って一体だれが書いているのでしょうかねぇ、変な日本語満載なんですけど~┐( ̄д ̄)г。まずは変換ミス、「消して笑わない捜査主任」「そんな仮設を真面目に楽しく検証」「フランス最期の王妃マリー・アントワネット」「未知の国ハイちで一体何をしているのか?」「元公証人」など。ま、時間がない中でばばばっとやっつけているのでしょう、そう思うしかありませんね。
 正しくは「決して笑わない捜査主任」「そんな仮説を真面目に楽しく検証」「フランス最後の王妃マリー・アントワネット」「未知の国ハイチで一体何をしているのか?」と、ここまでは笑えますが、最後のは「元交渉人」で、それは、「公証人? ああ、交渉人か」なんてすぐには分かりませんからね、まずいですよ。
 「営業部4課長・原島はある日突然不可解を言い渡される。この会社に一体何が起こっているのか?」って、一体何が起こったのでしょうかね、不可解なミスです。番組を見ていないので詳しくは分かりませんが、どうやら「不可解な人事」とか「不可解な辞令」とか、そういうことのようです。
 「超人気モデルは商店街で5年も売れ残っているダサい服を着こなせられるか?」「放射能に人生を翻弄させられた」はけっこうよく見るミスですね。「着こなせるか?」「翻弄された」でいいのに、余計な「られ」だの「せら」だの・・・、これが話し言葉ではなく入力した文字だというところが深刻です。
 「総力を集結してお送りする」と「歌の力を集結して日本中に届けよう」は惜しい。「集結」は1か所に集まること、「結集」は一つにまとめ集めること。似ていますが、やはり違うのです。「総力を結集してお送りする」「歌の力を結集して日本中に届けよう」ですよ、「力を結集する」なんて決まり文句でしょ!
 「種子島に一家移住。不良娘を更生の為、お弁当屋開店!」はたまに見るパターン。このごろは書き言葉でも助詞を省く傾向が見られますが、これは、下手に残して変なことになっています。例えば、「4回転を成功!」なんて「4回転成功!」と言えばいいのになぜか「を」ですよ、助詞を入れるなら「4回転に成功!」ですし、「を」だったら「4回転を成功させた」まで言わないといけません。「種子島に一家で移住。不良娘を更生させる為、お弁当屋を開店!」から1文字でも多く削るとしたら、「種子島に一家移住。不良娘の更生の為、弁当屋開店!」ですかね。
 「半沢に待ち受ける未来はいかに!?」もありがちな誤りです。ニュース番組のナレーションでも「そんな彼らに待ち受ける試練とは」なんて言うのですから( ̄д ̄)! 正しくは「半沢を待ち受ける未来は!?」ですよ。「果たして、鑑定や、いかに!?」は皆さん聞いたことがあると思いますが、「~は、いかに」ではなく「~や、いかに」ですからね。でも、「半沢を待ち受ける未来やいかに!?」なんて変だから(^^;。
 「これまでご出演していただいた中から」は、もう説明するまでもないですね、「これまでご出演いただいた中から」ですよ。「不動産売買をご検討しているお客様には」などという末期的な症状の「ご(お)」依存症の人までいるくらいですから、もはやつける薬もない状況ですが、まだ罹患していない皆さんは気をつけてくださいね。
 最後にこれ、「被害者は1年前に起きた同様の殺人事件の被害者だった!!ただの偶然か、それとも報復殺人か!?」って変でしょ、1年前の殺人事件は未遂だったのか? それなら殺人未遂事件ではないのか? 番組をちょっと見てみたら、「被害者は1年前に起きた同様の殺人事件の犯人だった!」でした。なぜこんな間違いが起きるのか、単なるミスか、それともわざとか( ̄_ ̄)?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「~によって物事は解明できる思想」って?

2014-03-09 10:12:01 | 気になる言葉、具体例
                               ほれ要るがや

 「NHK高校講座・世界史」で啓蒙思想について説明していたので画面に注目したところ、「人間の合理的な思考と分析によって物事は解明できる思想」というテロップが出てもや~っとしました。ナレーションは「あらゆる物事は、人間の合理的な思考と分析によって解明できるという考えだ」なのに( ̄д ̄)!
 確認のため、番組の公式ホームページを見てみました。画面の静止画を順に並べてキャプションを付けてあったのですが、それは「合理的な思考と分析で全てが解明できるという思想」となっていました。ということは、テレビ放送用のテロップの原稿がおかしかったか、入力作業者が端折って書いたか、ですね。
 「十二支や剣 矢などが図案化されて用いられている記述ですとか」もNHKのテロップ。このとき、話し手は「十二支や剣、矢などが図案化されて用いられている、という記述ですとか」と言ったのですよ。「という」を省いたら「記述」の指すものが違ってきてしまいます。
 「という」を省くと意味を成さない、こんな簡単なことになぜ気づかないのか。まぁね、分かっていながらやっているのかもしれませんが、大抵のテロップは、省いてはならない「という」を平気で省きます。そして、とうとうNHK高校講座のテロップまでが「という」抜きになってしまいました。
 以前、もっと驚くべきことがありました。北陸朝日放送の番組で、画面に映った一般の人が「3年たてば直接雇用になる言葉を信じてやってきたのに」と言ったのです。もちろんテロップもそのまんま。テロップは字数優先で何も考えずに削っているのでしょうけれど、自分の言葉で話している一般の人が、なぜ? 普通、「3年たてば直接雇用になるっていう言葉を信じてやってきたのに」と言うでしょ!?
 ほかにもありますよ~。「何かこれなら、人には負けないものがあるはず」「存在を知ってほしいと思いが出てきて」は一般の人の記述。「食べようと気にならない」は「夢の扉+」で見たテロップ。そして、「スカイツリー人気はすごいのが分かりました」と言ったのは「モーニングバード」に出演する女子アナ。ガキかっo(`д´)o!
 「何か、これなら人には負けないというものがあるはず」「存在を知ってほしいという思いが出てきて」「食べようという気にならない」「スカイツリー人気はすごいということが分かりました」と、日本人なのに(日本人でしょ?)なぜ書けない? なぜ言えない? 放送の影響は大きいのですよ、どうします?
 「何かこれなら、人には負けないものがあるはず」は句読点もおかしいですね、「これなら人には負けない」という「何か」があるはず、と言いたいのですから、「これなら」の直後に「、」を入れてはいけません。「存在を知ってほしいと」と「食べようと」は、「いう」を省くなら「存在を知ってほしいと思って」「食べようと思わない」でしょ! でも、ちょっと違いますよね、やはり「存在を知ってほしいという思いが出てきて」「食べようという気にならない」なのです。
 「スカイツリー人気はすごいのが分かりました」と言った女子アナは、これが放送ではなく、先輩アナとしゃべっているときだったら、「スカイツリー人気はすごいっていうのが分かりましたぁ」とか言うのでしょうね。「すごいっていうのが」を放送向けに直すと「すごいということが」ですよ。
 ところで、以前、「世界遺産への招待状」という番組を、腹筋という名のナレーターの発音があまりにも不快で見なくなってしまったと書いたことがありますが、今、読売テレビの「たかじんのそこまで言って委員会」を見るのがつらくて困っています。東日本では放送していないようですが、石川県では日曜日の午後に放送しています。
 やしきたかじんが委員長、辛坊治郎が副委員長。山口もえはパネリストの一人として出演していたのですが、やしきたかじんが亡くなり、辛坊治郎が遭難事故のことがあって出なくなり、山本浩之が副委員長として番組をやるようになって山口もえがやたら前に出てくるようになりました。
 私は山口もえのじゃりじゃり声が嫌いです。以前は、少しの間、耳をふさいでやり過ごせばよかったのですが、3月2日の放送では、あろうことか、キャスターという設定で原稿をたどたどしく何度も読んだのですよ。それはもう聞くに堪えないもので、本当にひどい、ひどいとしか言いようがありません。
 パネリストの一人に過ぎないなら別にいいですよ、何とか我慢しますが、あの声で、あの話し方で、進行をやるのはどうなんですかねぇ? 番組の質が落ちますよ。ただでさえ辛坊さんが抜けて面白さが半減したのに。今後もずっとあのままならもう見ません。いや、見たくても見ることができません(T_T)。Eテレもほとんど映らなくなったし、ほんとにもぉ~o(`д´)o!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「混入させる」と「混入する」。

2014-03-02 09:46:37 | 気になる言葉、具体例
                               ハムやん移動する

 ちょっと前に2002年6月15日放送のドラマの再放送を見たのですが、「ワインに毒を混入させた」というセリフがありました。やはり以前は「混入させた」が優勢だったのでしょうか。2008年に農薬餃子事件が起き、連日の報道を聞いて「混入させる」と「混入する」について考え、記事にしましたが、まず、そのときに書いたことを要約します。
 「混入」は、自動詞・他動詞、両方だが、「故意」なら「混入させる」でないと「入れた」という意味がいま一つはっきりしない。「何者かが故意に混入させたのか、誤って混入したのか」と区別したほうが分かりやすい。それは、毎日の報道を聞いていて、「混入する」を他動詞であると思う人より自動詞であると思う人のほうが優勢だと感じるからだ。
 というわけですが、もう5年以上たつのですね。しかし、あの後もいろいろ事件が起きました。中国製の粉ミルクに何か入っていたというニュースを見たときは「またか?!」と思いました。それで気づいたのですが、ペットフードにメラミンを入れるとか、食品に変なものを混ぜるとか、類似の事件がけっこう起きている、つまり、よからぬ考えでもって明確に意図して入れることが現実にはよくあるのですね。
 アクリフーズ群馬工場で起きた冷凍食品への農薬混入問題では、「原因は特定できておらず、何者かが人為的に混入した疑いも残る」(読売新聞)、ほかに、「冷凍食品にマラチオン。何者かが意図的に混入させた疑いがある」「昨年10月、4回にわたり、同工場で製造された冷凍食品に農薬を混入し」という記述も見ました。つまり、「させる」「する」両方あり、ですが、どれもそんなに変だとは思いませんでした。
 「情報7daysニュースキャスター」の安住アナと「ニュースウオッチ9」の井上アナは「混入させた」と言いましたが、「混入した」もよく聞こえてきて、むしろ「混入した」のほうが多かったような気がします。それから、「農薬を混入させた(中略)どのように混入されたのか」というナレーションも聞きました。「混入された」の元の形は他動詞「混入する」ですから、一人の人間の言葉でも「させる」「する」両方あり、です。
 例えば「実現」「移動」「混入」「流入」「流出」「拡大」、これらは自動詞・他動詞、両方の意味があります。自動詞は、「夢が実現する」「車が移動する」「異物が混入する」「海水が流入する」「情報が流出する」「範囲が拡大する」、これはいいですよね。では、他動詞、「夢を実現する」「車を移動する」「異物を混入する」「海水を流入する」「情報を流出する」「範囲を拡大する」、これはどうですか。
 他動詞のときは、「夢を実現させる」「車を移動させる」「異物を混入させる」「海水を流入させる」「情報を流出させる」「範囲を拡大させる」のように「~させる」と言う人が多いような気がするのですが、どうですか? 日常の会話では「夢をかなえる」「車を動かす、車を移す」「異物を混ぜる」「海水を入れる」「情報を流す、情報をもらす」「範囲を広げる」で、「させる」か「する」か、考えたことはないかもしれませんね。
 「夢を実現する」と「夢を実現させる」、はっきりどちらだとは言えないような、でも、「海水を流入する」「情報を流出する」には違和感があり、「流入させる」「流出させる」が自然に聞こえます。「混入する」は自動詞だと思う人が優勢・・・ではなくなり、「○○を混入する」に私もだいぶ慣れてきました。「○○が混入する」と「○○を混入する」の間に「○○を混入させる」があり、「何らかの原因で○○が混入する」「誤って○○を混入させる」「故意に○○を混入する」というように感じます。
 例えば、「上昇する」→「上昇させる」、自動詞のみの意味を持つサ変動詞の「する」を「させる」にすると他動詞の意味になり、「代用する」→「代用させる」、他動詞のみの意味を持つサ変動詞の「する」を「させる」にすると使役の意味になります。自他両方に使えるサ変動詞の「する」を「させる」にするのは気持ちの問題ですね。
 「○○が混入する」は、たまたま入った、「○○を混入させる」は、混入を防止できなかった、誤って入れた、ふと(魔が差して)入れてしまった、という状況を想像します。単なるイメージですよ。それでいくと、真相が明らかになっていない段階では「○○が混入した」あるいは「○○を混入させた」で、明確に意図して入れた「犯行」なら「○○を混入した」でしょうか。
 そうなると、「が」と「を」とでは大違い、事故か事件か分かれますが、これを書いている最中にも「補欠として○○が現在加えております」なんて耳に入ってきて、日本人の助詞の使い方がかなり怪しくなっていますよね、「が」と「を」の区別すらできない人が大勢いるのですから誤解が生まれないわけがない( ̄_ ̄)。
 ところで、前回、Adobe Photoshop Elements 10が起動しなくなり、再インストールして何とか使えるように・・・と書きましたが、なぜか、アンインストールする前に変更した「Photoshop Elements Editorのみを起動」という設定がそのまま残っていて、スタートアップスクリーンが表示されないのです。しかも、一度使って閉じ、その後また使おうとすると起動しない、という変なことになりました。
 PCを再起動またはシャットダウンした後は使えます。つまり、「一日一回!」みたいなことで(^^;。それで、ふと思いついて、タスクマネージャーでプロセスタブからAdobe Photoshop Elements 10(32ビット)を選んで終了してみたところ、再び起動したのですよ。Adobe Photoshop Elements 10.0(component)(32ビット)というのもありましたが、そっちは終了してもだめで、起動しませんでした。
 ちなみに、Adobeのサイトに載っている解決法は、それをやること自体が私には難しすぎてできません。Elements 10のサポートはすでに終了しているので手助けをしてもらうこともできないしぃ~(T_T)。もう一つ、「Photoshop Elements Editorのみを起動」という設定を「スタートアップスクリーンの表示のみ」に変更する方法が載っていたので、それをやってみました。でも、やはりだめで、手順どおりに進めても、途中から、説明にあるような画面にはならず、ちょっと違った結果になりました。
 まぁ、ね、タスクマネージャーで・・・という一手間をかければ使えるから( ̄~ ̄)とあきらめたのですが、次の日、もう一回トライしました。一度使って閉じ、また起動するかやってみたらやはりだめで、タスクマネージャーを見たらAdobe Photoshop Elements 10.0(component)(32ビット)がありませんでした。なんでぇ~? と思いつつ、Adobe Photoshop Elements 10(32ビット)を選んで終了し、改めて起動、そして、前日やってみた設定変更をまたやってみました。
 そうしたら、前日とは違い、説明どおりの画面になって目的を果たせました。でも、閉じてその後また起動、というのはだめでした。それで、アンインストール・再インストールの前に「管理者として実行」という解決法を試してみたことを思い出し、スタート画面でAdobe Photoshop Elements 10のタイルを右クリックしてアプリバーの「管理者として実行」をクリックしました。すると、なんということでしょぉ~~~、起動しましたよ~~~、「一日何度でも!」になりましたよ~~~、あ~しんど(*´з`)。
 さて、皆さんお気づきですか? 「起動する」は自動詞ですが、「Photoshop Elements Editorのみを起動」の「起動」は他動詞ですね。コンピューター時代になり、「コンピューターを起動する」と言うのが普通のことになりました。他動詞の「起動する」が生まれ、定着したのです。これはまさに「変化」ですね(⌒・⌒)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする