◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

町名「額乙丸」のアクセント。

2011-08-31 19:58:52 | 言葉についてあれこれ
                                それはおじゃる丸

 金沢の町名で「額乙丸」というのがあるのですが、読み方は「ぬかおとまる(_ ̄ ̄ ̄__)」です。これを、北陸朝日放送の女子アナが( ̄__ ̄__)と言ったのですが、そういうふうに発音されると、「ん? 今の、何? ひょっとして額乙丸のこと?」と、額乙丸だと分かるまでちょっと時間を要します。アナウンサーが頭を高く発音する悪い癖はついにここまで来たか・・・( ̄д ̄)!
 地名や町名は難読で、地元の人にしか分からないようなものが多くて困ります。仕事でインターネットを使っていろいろ調べることがあるのですが、そのたびに思います、なぜ読み方を書かないのか、その自治体の公式ホームページなら読み仮名を書いてくれぇ~~~と。それぐらいしてくれたっていいじゃないくわぁ(T_T)。
 「町」の読み方も、「まち」か「ちょう」か、地域によって違います。ずーっと以前は、東日本は「まち」、西日本は「ちょう」が多い、そういう原則があるというイメージだったのですが、今は混在するケースが多くなってきたような気がします。石川県は「まち」なのですが、自治体の合併が進み、新しい町名が登場し、「能登町(のとちょう)」「宝達志水町(ほうだつしみずちょう)」という例外が生まれました。
 「石川県」はどうか分かりませんが、「金沢」「加賀」「能登」は広く知られていて、ちゃんと「かなざわ」「かが」「のと」と読んでもらえます。でも、アクセントに関しては、よその人は「能登( ̄_)」ですが、私は(_ ̄)です。地元の人のアクセントがその町名の正しいアクセントということになるのですから、アナウンサーなら、ローカルニュースのときぐらい、事前にアクセントを確認してくださいよ。
 そんなことを考えているとき、政治家が「リーダーシップ( ̄___)」と「リー」を高く発音するのを耳にしました。そういえば、かっこつけて言うと頭をいきなり高く発音しちゃうかなぁ、それに、何となく標準語っぽく聞こえるし、地方出身の人とか、それで要らぬ力が入ってしまうのかなぁ~~~、たとえアナウンサーでも・・・。
 以前、「試算(_ ̄ ̄)」が「資産( ̄__)」と聞こえて話の内容を理解できなかったと書いたことがありますが、「カンブリア宮殿」のナレーターも「試算( ̄__)」で、あきれました。あまりにも汚い声で不快なのですが、我慢して見ています。だから、せめて、アクセントぐらいちゃんとしてくださいよぉ~~~(TΛT)。
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「母は霊感の強いかたで」って?

2011-08-28 09:15:28 | 言葉についてあれこれ
                                気配がにおう?

 芸人が集まって順に怖い体験談を話す、やっぱり夏はこれよね、という感じですが、別の意味でぞ~~~っとしました。蟹江jr.と肩を並べるほど日本語がおかしいタレント(初めて見る女性だけど)の登場です。「母の話なんですが、すごい霊感の強いかたで、看護師のお仕事をしていて」ですって( ̄д ̄)! 蟹江jr.は「姉のお名前」「父が出演されているテレビが」「○○さんのお犬を」ですからね、いい勝負でしょ?!
 そういえば、以前、部屋に入ってきた男が刃物でいきなりそこにいた人を刺すという事件があって、「加害者のかたが入ってきて」なんて書いたテロップ入力作業者がいましたねぇ。このとき、目撃者は「加害者の人が入ってきて」と言ったのですよ。これだって、なぜ「犯人が入ってきて」じゃないのかと思いますが、いきなり人を刺すような人間を「加害者のかた」って一体どういう感覚なのか・・・気味が悪いですが、これに比べれば「母は霊感の強いかた」なんてまだまし?
 「母」ですから自分のお母さんの話ですね、それで「霊感の強いかた」で、さらに「看護師のお仕事」ですよ。「かた」は人を尊敬して言う言葉ですから、他人に対して話すときに、自分の母親を「かた」と言うのは誤りです。「お仕事」も変ですね、自分や身内の仕事を「お仕事」とは言いません。丁寧に言っているつもりでしょうけれど、幼稚に聞こえるだけです。
 また、あるとき、「旅客機爆破、テロ未遂事件」と聞こえ、旅客機が爆破されたなんて大変だ、おまけにテロ未遂って一体何をやったんだ? 旅客機の被害はどうなんだ? と、画面をじーっと見ていたら、な~んか変。これって、「旅客機爆破、テロ未遂事件」ではなく、「旅客機爆破テロ未遂事件」だなぁ、被害はなかったようだし・・・、ちゃんと「旅客機爆破テロ未遂事件」と言ってくださいよぉ<( ̄д ̄)>。
 アナウンサーか記者か分かりませんが、若い女性が「狩猟解禁、獣(けだもの)を追って」と言うのを聞いたときは、みょ~~~に寒くなりました。けだもの・・・久しぶりに聞いた・・・、確かに「獣」の読みは「けもの、けだもの」ですよ、ですけどぉ、「けだもの」は下劣な人に向かって叫ぶ言葉というイメージが強いので、猪や熊は「けもの」と言ってほしいなぁ。
 それから、これも怖いですよぉ~( ̄~ ̄)、「人の気配が見当たりません」と言ったのは「ニュースJAPAN」で中継先からリポートしていた女性。「気配」とは、何かがいそうだとかすかに感じられる様子、つまり、見えないわけですから、見えないけれど感じるのが気配ですから、気配が見えたら怖いじょ~~~(;一_一)シックスセンス?
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「黒い煙がたちあがっています」って?

2011-08-24 20:34:40 | 気になる言葉、具体例
                                ショートカット?

 ロンドンで暴動が起き、争う人々、破壊された店舗や車、燃える建物など、見るのがつらいような映像が流れ、現地でリポートしている男性が「黒い煙がたちあがっています」と言いました( ̄д ̄)ガクッ。リポーターは、アナウンサーの場合もありますし、アナウンサーのしゃべり方じゃないなぁと思うとディレクターだったり、そのどちらでもなかったりしますが、なぁ~んか変です。
 また、「臭気 立ち上がる」というのは「iZaイザ!ニュース 産経新聞」の見出しですが、本文には「臭気が立ち上っていた」と書いてありましたから、これは見出しを書いたサイトの担当者の誤りと思われます。さて、皆さん、「立ち上がる」は「たちあがる」と読んだでしょうけれど、「立ち上っていた」はどう読みましたか?
 「立ち上がる」は「たちあがる」、「立ち上る」は「たちのぼる」です。つまり、送り仮名に「が」があれば「あがる」で、なければ「のぼる」なのですが、この辺をちゃんと認識していますか? これは送り仮名の働きがよく分かる例ですね。あっ、ひょっとして、ロンドンのリポーターは、「立ち上る」「立ち上って」を「たちあがる」「たちあがって」といつも読んでいるのかも。
 それに、煙や臭気は上へのぼっていくものですから「立ち上る(たちのぼる)」なのですが、「たちのぼる」なんて言う機会は、ふだんの会話ではなかなかありませんから、「たちのぼる」を知らない若い人が多いのではないでしょうか。ちなみに、私は、稲を刈った後の田んぼで藁や籾殻などを燃やす、あの細く立ち上る煙と匂いが好きです。
 「臭気・・・」のほうは、本文を書いた記者はちゃんと「たちのぼって」と入力して変換した、だから「立ち上って」となっているわけですが、これを読んで見出しを書いたサイトの担当者は「たちあがって」と読んだようです。そう読んだから「たちあがる」と入力して変換、その結果、「臭気 立ち上がる」となったわけです。
 何かきっかけがなければなかなかこういうことをきちんと認識しないものですが、少なくとも、何万人とか何十万人とかいう数の人が見るものを書く人は、一般の人よりはその辺を意識していないといけないのではないでしょうか。私は、昼はいつも勤め先の自分の席でYAHOO!やgooのニュースを見るのですが、これが記者が書いた文章なのか? と驚くことがちょいちょいありますよ( ̄д ̄)!
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「ハードルが上がる と」って?

2011-08-21 09:26:07 | 気になる言葉、具体例
                                  友達ハムだよ

 話し手が「妥協すればするほどハードルが上がると・・・」と言っているとき、テロップは「妥協すればするほどハードルが上がると」と書いてあるのですが、私はこれが大嫌い! 後に続くはずの「思います」や「いうことです」を省く人も省く人ですが、それをそのまま書くなんてあまりにも芸がない。その程度の仕事で給料なんかもらわんといてやぁ ← 金沢弁(~_~;)オホホ
 例えば「ハードルが上がると、チャレンジャーが減る」という流れの「上がると」だったら、「上がると」で終わってしまうと、で、どうなるの? その先はないの? という気持ち悪さが残ります。でも、現実にそんな終わり方をすることはめったにない、というか、周りが許さないので、これはそういう「上がると」ではない、ということだけはすぐに分かるわけです。
 それに、この場合は前に「妥協すればするほど」と言っているので、「ハードルが上がる」はその結果であり、「ハードルが上がると」と言ったのなら後には「思います」や「いうことです」が続くと思う・・・思うのですが、続かない( ̄Λ ̄)。いやはや、なんとも気持ち悪いですね、中途半端に終わるのは。
 それでも、日本人だから、「妥協すればするほどハードルが上がると・・・」と言っているその顔を見ていれば、「思います」を勝手に自分の頭の中で続けてそれで理解してしまいますよ。せっかくそうしたのにテロップが「上がると」でぷっつり切れていて、腹が立つぅ~気持ち悪いぃ~。「思います」と続けないのなら「と」は書かない! 給料をもらってやっている仕事なら、それぐらいのことはしてくださいよぉ~(ーー;)。
 それにしても、妥協すればするほどハードルが上がるなんて矛盾した感じですね、そっちのほうが気になったかなぁとも思うのですが、何の話だったか忘れました。とにかく話し手がそう言ったわけですが、会議のディクテーションをやると、こういう「と・・・」はしょっちゅう出てきます。その先を言い切る自信がないのでしょうか。「上がると」の前に「私は」が入れば、話し手はきっと政治家です。
 これは話し手自身が「上がると」までしか言わなかった例ですが、話し手が「まず逃げることを主にされたほうがいいと思います」と言っているのに、テロップが「まず逃げることを主にされたほうが良いと」で終わっているのを見たことさえあります。「いいと」を漢字に変換する暇があるのなら「思います」まで書いてくれいっ!
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「万死に値する」の続き。

2011-08-17 20:43:23 | 気になる言葉、具体例
                                 またキョンシー

 14日に「万死に値する」について書いたところ、「罪万死に価する」という例文が辞書に載っているというご指摘を頂き、続きを書くことにしました。私が使っている辞書には「罪、万死に当たる」しか載っていませんでしたから大変参考になりました。
 さて、手元の辞書によれば、「価」は文語で、値段、代金という意味、「価を取らせる」は「お金を払ってやる」という意味だということで例文が載っていました。「あたい」の意味は、1、表記は「値」、ある物の値打ちに相当する代わりのもの。2、表記は「価」、物事の代価の金銭。値段。賃金。3、表記は「値」、値打ち。4、表記は「値」、ある量を、これと同じ種類の一定の量で測ったときに得られる数。一つの記号が代表する数。運算して得た数。
 それから、「万死」には、「死ぬことが絶対に確実であること」のほかに、「1万回の死刑、逃れられない死罪」という意味もあります(~_~;)コワ~。「罪、万死に当たる」というときの「万死」はこれですね。ということは、「罪万死に価する」の「価する」には、「値打ち」というニュアンスはなく、そういう代償(損害を与えた相手に対して差し出すお金、品物、労力)を払わねばならぬという意味になるようです。
 前回挙げた例文を「価する」で考えてみると、「○○法というのがありまして、この法律違反に価するのではないかということで」「ご自身がどのグループに価するのかご確認ください」「差別に価するようなこと」「除名に価する行動ですね」「厳しい非難に価する」・・・どうですか? これは「当たる」が正解ですね。
 「除名」は、言った本人は「価する」のつもりかもしれませんが、テロップは「値する」でしたからね。「非難」も、判決文という特別なものですから、裁判官は「厳しい非難に価する」と書いたのかもしれませんが、ニュースのテロップはやはり「値する」です。テロップ入力作業者の日本語力たるや、それはもうひどいものですから、意味を考えて「価する」と表記できる人はいないのではないでしょうか。
 私も、大勢の人の話を文章化しましたが、「賞賛に値する」「一見に値する」「注目に値する」「値千金」など、「値打ちがある」という意味で「値する」と書いたことしかなく、「値打ち」という意味を持たない「価する」は書いたことがありません。「代価」「価格」「物価」という意味の「価」なら現代でも通用するでしょうけれど、もはや「価する」は通用しないのではないでしょうか。
 そうなると、「価する」が死語ではないとしても、非常に紛らわしいので「値する」だけにしてほしい、そして、「値打ちがある」という意味でないなら「あたいする」と言ってほしくない、「当たる」と言ってほしい、こう思います。
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「万死に値する」って?

2011-08-14 09:08:26 | 気になる言葉、具体例
                                キョンシーだしぃ

 局アナの「○○法というのがありまして、この法律違反に値するのではないかということで」、日テレ、豊田アナの「ご自身がどのグループに値するのかご確認ください」、小倉智昭の「差別に値するようなこと」、評論家の「除名に値する行動ですね」、裁判官の「厳しい非難に値する」・・・( ̄_ ̄)?
 「値する」は「それだけの値打ちがある」という意味だから使い方を間違っている、と、以前に書きましたが、今とても気になっているのは「万死に値する」です。大きな事件が起き、評論家が「万死に値する」なんて言うのを聞きました。また、先日、総理の由々しきスキャンダルが明るみに出て、ある評論家は、「きつい言い方ですが」と前置きはしましたが、やはり「万死に値する」と言いました。そして、「万死に値する」は、アニメのセリフにまで出てきました。
 でもね、私はこれを聞くたびにゾゾーッとするのですよ。「万死」というきつい言葉に「値する」と続けるのは変ですよ。「万死」とは、死ぬことが絶対に確実であること。例えば「その罪は万死に当たる」という言い方をするものです。つまり、その罪は死んで償うほかないほど重いということですから、「値する」と続けられるわけがありません。
 「あたる」と「あたいする」を間違えてしまうのは・・・ありえますが、「値する」の意味を考えれば間違いだと分かるはずです。いや、分かるというより、感じるはずです。日本人なのにおかしいと感じないなんて・・・、天と地ほど意味の違う言葉を平気で続けるって・・・( ̄д ̄)!・・・ありえない!
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「お伝えいたします」って?

2011-08-10 21:02:35 | めちゃくちゃな敬語
                                     めっ!

 「セシウムさん」であれこれ動画を見たら、東海テレビの視聴者対応の部署に電話してその会話を録音したと思われるものがありました。電話に出たスタッフは、少なくとも20代ではないと思われる女性でしたが、言っていることはごく当たり前の分かるような分からないようなことで、別に、何も思わなかったのですが、そこは、ほれ、変な日本語に敏感に反応する治納ですからガギッと引っ掛かりましたよ。
 むにゃむにゃ何を言っているのかときどき聞き取れなくなるような話し方だったのですが、最後に「担当者にお伝えいたします」と言ったのははっきり聞こえました。担当者というのは、「ぴーかんテレビ」のスタッフ、責任ある立場の人ということでしょうけれど、この女性からすれば同じ会社に勤務する人、同じ側の人です。しかも、大事件の当事者に「お伝えいたします」ですよ、( ̄д ̄)!
 これも、いつも「お伝えいたします」と言っている結果なのでしょう。いつも言っているから、こういう状態のときも「お伝えいたします」と言ってしまうわけです。「伝えます」と言うのが普通なら「伝えます」と言うでしょう? 逆に、ふだんは「伝えます」と言っているけれど、かかる事態に萎縮して「お伝えいたします」と言ってしまったのなら、訓練不足、全く勉強不足です。視聴者対応の部署なら当然やっておくべき勉強をしていないということになります。
 ついでに、これはasahi.comの記事ですが・・・東海テレビ(名古屋市)は、岩手県産米のプレゼント当選者を「セシウムさん」などとした情報番組「ぴーかんテレビ」について、5日夕方に特別番組「不適切な放送のお詫(わ)びとご報告」を放送し、番組内で浅野碩也社長がおわびした。・・・「おわびした」って( ̄д ̄)!
 「おわびした」は、詫びた側の人が言うのなら謙譲表現ですが、この場合そうではないので「ご(お)~する」という謙譲の形ではない、もちろん「ご(お)~になる」という尊敬の形でもない、ただの「おわび」+「した」です。でもね、ネットニュースでしょ、記者でしょ、それなら「謝罪した」と書いてくださいよ。「おわびした」って、ガキじゃあるまいに。
 それから、「ぴーかんテレビ」の司会の男性と女性は、番組放送中に謝罪して頭を下げた、それはいいのですが、女性が頭を上げた次の瞬間、だらっと垂れた前髪をクイッと、首をクイッと振る、あのしぐさ、私はあれが大嫌いなのですが、やりましたよ、クイッと、しかも2回。あれをやられると、頭を下げたのは形だけ、本当は「なんで私がぁ~?」と思っているんだろうなぁと感じます。大変な事態だと痛感して心から謝罪しているのなら、クイッはやめてよ。
 あるとき、和服の女性がお客様に対して頭を下げた後、上体を起こした瞬間にクイッとやったのを見たのですが、そんなことするなら和服を着ないでほしいと思いました。ちゃらっとした洋服を着ているちゃらっとした感じの女性がクイッとやってもまぁそんなものだと思うのですが、和服のときはそれなりの立ち居振る舞いというものがあるわけで、クイッは合わないのですよ。クイッとやらなくて済むような髪型にすればいいじゃないですかぁ~~~(ーー;)。
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「セシウムさん」って!!!

2011-08-07 09:32:03 | 言葉についてあれこれ
                                   けんかか?

 出ましたね、やっぱり。やっぱりといっても、「セシウムさん」なんていうのは想像を絶するおふざけであり、思ってもみませんでしたが、そのうち何かやらかすだろうと思っていた、そういう意味でやっぱり、です。東海テレビの番組ですから、インターネットというものがなければ全国的な話題になったかどうか分かりませんが、私は、5日の昼、勤務先でgooニュースを見ていて気づきました。
 詳しいことをお知りになりたいかたは「東海テレビ ぴーかんテレビ セシウムさん 動画」で検索してみてください。どうもテレビ報道の扱いが小さいような・・・、中央のテレビ局は一ローカルのおふざけぐらいにしか思っていないのでしょうか、なんたってフジ系列だし・・・、あるいは、それぐらいどこでもやってるよ、ミスって表に出すなんてばかだねぇ、と思っているのでしょうか?
 放送業界という特殊な世界に大勢いるであろう心掛けのよろしくない人たち、そりゃまぁ、ね、心掛けのよろしくない人なんてどこにでもいるものでしょうけれど、電波を使っているのですからその影響の大きさはほかとは比べものにならないわけで、厳しいチェックをして当然、あらゆる面で意識を高く持っていて当然、そうでないのがおかしいわけです。私は、変なテロップがノーチェックで出ていると前から書いていますが、本当にノーチェックなんですね。ちなみに、ネットの世界も、もちろん、個人のブログもノーチェックですから気をつけないと~(~_~;)。
 東海テレビが5日の夕方に放送した「不適切な放送のお詫びとご報告」によれば、CG制作担当者が作成した字幕テロップは、プログラムディレクターやタイムキーパーが確認し、さらに、プロデューサーやプログラムディレクターが最終チェックすることになっているのですが、いつもちゃんとチェックなんかしていないのではないでしょうか。だって、結局とんでもないものが放送されてしまったのですから。
 そもそもCG制作担当者(50代男性)がふざけてそんなものを作るというのがこの業界で働く人たちの意識の低さを物語っていますが、それを最初に見たタイムキーパーの修正依頼をそうは受け取らず、そのまま放置した、ということは、言い方が軽かった、つまり、タイムキーパーの意識も低かった、ということでしょう。映像やテロップがあれこれ映っているモニターが並ぶサブ(副調整室)にいたディレクターも気づかず、最後はタイムキーパーのコピペのミスで流れてしまったようです。
 でも、一つ疑問があります。リハーサル用の仮テロップだというのなら、リハーサルのときは普通に画面に映っていたということになりますが、スタッフはそれを普通にながめていたということでしょうか。もしかして、そんなおふざけが常態化していたのではないか、こう考えるのは私だけではないでしょう。そんなことはないというのなら、万が一流れたら大変だからすぐ修正しろ、というわけですぐに修正、作成した人は大目玉を食らう、そういう流れになるでしょう?
 しかも、本番でそれが流れていた時間は23秒間ですが、長いですよぉ、23秒間って。本来は通販のVTRが流れているはずの時間で、確かに音声はうどんの話でしたが、実際に放送されている画面をだれも監視していないのでしょうか? これもいつものパターンで、視聴者から指摘されて初めて気がついたのでしょう。
 放送業界全体が、指摘されたら謝ればいい、ただそれだけのことだ、そう思っているのは確実ですし、電話ががんがんかかってきて事の重大さに気づき、司会者が謝罪しても、制作スタッフ、ディレクター、プロデューサーは表に出なくていいのですから、こんなことになっても反省しているかどうか怪しい~。過ぎたふざけ心に汚染された放送業界、何とか・・・ならないだろうなぁ・・・。
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「夏休みのためお休みです」って?

2011-08-03 20:34:57 | めちゃくちゃな敬語
                                    お休み?

 「サンデー・フロントライン」で「小宮さんは、夏休みのためお休みです」とピンチヒッターの村上アナが言いましたが、はっきり言って( ̄д ̄)ダラケッ! 会社で「○○さんは?」と聞かれて「○○さんはお休みですよぉ」と答える、このくらいはいいですけれど、放送ですよ、アナウンサーですよ、それで「お休みです」はないでしょ!
 「お休み」は頻繁に出てきて、そのほとんどが誤った表現なのですが、困ったことに誤りだとは認識されていません。放送業界が堂々と誤った「お休み」を繰り返すのでみんな慣れてしまったようですが、「お仕事」同様、気持ち悪いですよ。この時期、特に多くなるので不愉快です。いろいろパターンがあるので、まず、「放送をお休みします」って?(2009年9月27日投稿)と、「お休みになっております」って?(2010年10月6日投稿)をご覧ください。
 「オススメ」「お試し」「お買い求め」「お仕事」「お買い上げ」「お休み」、次は何が仲間入りするかなぁ? 最近、自分の仕事を「お仕事」と言う人、多いですよね、特にいわゆる芸能人、み~んな「お仕事」ですが、これは誤りです。「お仕事は何ですか?」と他人の仕事について言うときが「お仕事」なのであって、自分(自分の側の人)の「お勉強」「お仕事」「お食事」「お休み」は変ですよ。
 「お客様はすでにお帰りです」は、「お帰りになりました」を略して「お帰り」と言っているだけ、「お客様はすでにお休みです」は「お休みになりました(就寝したという意味)」を略して「お休み」と言っているだけ、したがって、これはこれで尊敬表現として成り立っています。
 ただ単に丁寧に言うだけ、あるいは、○○さんに対して少し敬意を込めて「○○さんは来月お引っ越しです」「○○さんは近々試験があるからお勉強です」「○○さんは徹夜でお仕事です」「○○さんは体調不良でお休みです」と言うのは別にかまいません。ただし、言う相手は、全く気を遣わなくてもいい人だけですよ。
 というわけで、小宮さんの代理である村上アナが視聴者に向かって「小宮さんはお休みです」はおかしいというのを分かっていただけたでしょうか。ところで、先日、古館さんが「休みを取らせていただきます」と言いました。これぞ正しい「~せていただく」ですね。それに、「お休み」ではなく「休み」と言った点もいい。う~ん、最近、古舘さんをよく褒めているような気がする・・・(^^ゞ
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