◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「公正さを訴える抗議集会」って?

2012-03-28 20:46:34 | 言葉についてあれこれ
                                    看板ハム

 ニュース番組で「選挙の公正さを訴える抗議集会」と言ったアナウンサー( ̄ ̄)、「公正さ」+「訴える」+「抗議集会」って変じゃない? 映っていたのは不正を糾弾する人たち、やはり抗議集会です。人々は「選挙の不公正さを訴える」「○○候補の不正を訴える」ために集まったのです。
 「オーダーを受けてから1枚1枚焼き上げる」と聞こえたとき、とても不思議な感じがしました。だって、ローストビーフですよ。切ってからまた焼くのかと思ったら、切ってお皿に載せ、グレービーソースをかけ、すりおろしたホースラディシュを添えました。う~む、おいしそう・・・って、焼いてないし(ーー;)。
 「窓ガラスが剥げ落ち、地面に落ちています」と言ったのはローカルのアナウンサー、あるいは記者、ひょっとしてディレクターかもしれませんが、窓のガラスが割れて地面に落ちていました。ガラスが、割れて、落ちたのです。剥げ落ちたのではありません。剥げ落ちるのは壁、ですかね。
 「家族と相談しても○○さんの思いは変わりませんでした」というナレーションが聞こえたとき、なんか違う! と思いました。どう考えても「家族に理解されなくても○○さんの思いは変わりませんでした」と言うべき場面です。相談しただけなら、「変わる」とか「変わらない」とか、言う意味がありません。家族に相談したけれど理解は得られなかった、それでも思いは変わらなかったわけです。
 「家庭教師をやっていた学生に」って、どういう意味だと思いますか。この「学生」というのは自分がかつて教えていた学生、つまり、自分がこの学生の家庭教師だったのです。ということは、「家庭教師として教えた学生に」ですね。家庭教師ができるくらいならもう少しましな日本語しゃべってよ。
 「ずっと続いているという大事さが出てくるので」は「大事さが分かってくるので」と言うところで、ずっと前から大事は大事、それに気づいたら心掛けが違ってくるというものです。「(飛行機の)運転席に人がいない」と言ったナレーター、たとえ原稿に「運転席」と書いてあったのだとしても、飛行機なのだから「操縦席」と言うぐらいの器用さがあってもいいんじゃない? 仕事なんだから( ̄_ ̄)。
 「募集通り座っているだけ」というテロップ、これは、あるお店の求人の張り紙に書いてあったとおり、ただ座っているだけ、という意味。仕事の内容が、店先に座っているだけでいいというものでした。入力作業者さん、書いてて気持ち悪くない? どういう事情なのか知らないとしても、「募集通り座っているだけ」は変ですよ。
 「割ろうとした瞬間」というナレーションだけど、どう見ても、もう割ってる。割って、中から出てきたものを見て驚いている。こりゃぁ、「割った瞬間」だね。「心に深くしみついた曲」って、なんだか不気味。ものすごく嫌な記憶とともにしみついたのか? それから・・・・・あ、もういい?
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「身の回りの人も」って?

2012-03-25 09:16:58 | 気になる言葉、具体例
                           快適に回るよう世話してます

 はい、おなじみ「土曜はドキドキ」の安藤リポーター、発音が悪い、言葉を知らない、言葉の意味も分かっていない、それでなぜリポーターなんてやっているのかなぁ。昨日は橋本アナが中継先から珍しい色のフリージアを紹介していました。福井は水仙、富山はチューリップ、新潟はユリ、石川は・・・特になし、それでフリージアに力を入れようということらしいのですが、スタジオにもフリージアを用意してありました。
 フリージアはいいにおいがしますよね、化合物のにおいは苦手ですが、フリージアのにおいは大好きです。そのフリージアを目の前に置いて「天然のアロマの香りに包まれています」と言った安藤リポーター( ̄д ̄)! 「アロマ」は「芳香」という意味なので、「芳香の香り」と言っていることになりますよ。リンスや柔軟剤の強烈な刺激臭ではなく、やさし~い天然のアロマに包まれていたい~~~。
 次はこれ、「努力が不意になってしまう」という「朝ズバッ!」のテロップ( ̄д ̄)! 「不意」は、「不意に近寄ってきた」というように、そのことが突然であって思いがけないこと。一方、「ふいになる」の「ふい」は、むなしい結果、むだ。表記は平仮名。よって、「努力がふいになってしまう」です。
 「臨場」のセリフにもこんなのが。「父はこつこつと生命保険金を積み立てていました」って・・・( ̄д ̄)! 「保険料」と「保険金」の違いを分かっていないようです。契約者がこつこつ保険料を払い、被保険者が死亡したら、証書に記載されている指定受取人もしくは相続人に対して支払われるのが保険金ですからね。
 それから、「Aさんの身の回りの人も困っています」ですが、昼ご飯を食べながら読んでいた文章の中にあったもので、そういえば、「身の回り」はなぜ「周り」ではなく「回り」なのかなと思い、改めて漢字使い分け辞典を見ました。もちろん、この場合は「Aさんの周りの人も困っています」です。え? そんなこと分かってる? そうですね、でも、分かっていない人も現実にいるのです。
 「周りの人」は、Aさんの家族、同僚、友達などで、Aさん本人ではありません。「身の回り」は、「Aさんの身の回りの世話」「身の回りを整理する」というように、Aさん自身について言っています。「一回り大きくなった」は、それ自体が大きくなったのです。ふむ、何となく分かったような気がする(⌒・⌒)。
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「おおそよとしては」って?

2012-03-21 21:05:29 | 気になる言葉、具体例
                             トイレの横でも大丈夫!

 一昨日、ニュース番組で海水を人工的に作るという話をしていました。都心の水族館にその技術が用いられ、さらに、海ではなく、陸地で養殖ができる、そういう夢が広がる内容だったのですが、そのときに出たテロップ「~技術、おおよそとしては」って??? 「応用性としては」と聞こえましたけど。
 例えば昨日見た「片付けできず、そのままにしている」というテロップ、これは話し手の言葉そのものではなく説明文だったので、ディレクターが書いた原稿を見て担当の作業者が入力したのでしょう。ちなみに、ナレーションは「片付けができず、そのままにしている」でした。原稿を修正してはいけないのなら作業者のミスとは言えませんが、本当にだめなの? 「片付けられず」に直したらだめ? 直せない? せめてナレーションと同じにできない?
 テロップには大いに問題がある、もちろん、ディクテーション(書き起こし)をやると、話し手に問題があるということははっきり分かりますよ、日本語の組み立ても発音も、本当に頭を抱えて叫ばずにはいられないほどですが、それを考えてもやはり能力の低い入力作業者が多いというのが実情だと思います。
 ディクテーションでは、「え~」「まぁ」「あのぉ」「えっとぉ」は当然省きます。でもね、いるんですよ、「過失があったとまゆうことです」なんて、「ま」が余計なのだと分かるまでに相当な時間を要するほど素早く「ま」を入れる人が! 直前に「え」が入ったために別の単語に聞こえてしまって要らぬ苦労をさせられたこともありますから、それに比べれば「え~」「まぁ」だとはっきり分かるものは逆にありがたいくらいです。なにしろ、マイクを用いてライン入力してある録音でもない限り、反響がひどい、雑音がうるさい、声が遠い、そんな聞き取りにくいものがほとんどですから。
 テレビを見ていると、話すことに慣れている人たちは「え~」「まぁ」「あのぉ」「えっとぉ」はさすがに言いませんが、その代わりに入れる「ですね」はうんざりするほどです。「○○○はですね、○○○でですね、○○○ってですね、○○○たのですよ」という具合ですが、この「ですね」をほとんどの入力作業者がそのまま書いているというのがねぇ、一体なぜ? 理由があるなら教えてほしい。
 それと、もう一つは「と」です。「~ということです」の「いうことです」を省いて「と」で終わる、そういう「と」です。「と」で終わっているテロップを見てその「と」が必要だと感じたことはなく、むしろ邪魔だと感じます。そんなものは書く意味がありません。話し手が「と」までしか言わなかったからって、それをそのまま文字にしたら分かりにくくなるでしょうがぁ~( ̄д ̄)!
 例えば、こうです。話し手が「採用して販売したということです」と言っているのに「採用して販売したと」で終わり! ただの手抜きです。話し手が「リスクを負ってもお金になると」の「と」を聞こえるか聞こえないかという小さな声で発した場合でも、テロップはがっちり「と」を書いてあります。そんな半端な「と」は要りませんよ。話し手が「日本企業ということをやめるっちゅうこと、世界企業になる!」と言っているのに「日本企業ということをやめる 世界企業になると」と書いてあるテロップを見たときはずっこけました。なぜわざわざ余計な「と」を付け足すの?
 ところで、最近の余計なものといえばこれ、におい! 香水、リンス、柔軟剤、これに私は非常に苦しんでいます。職場では、強烈なにおいで頭痛や吐き気を催し、呼吸もままならず、常にマスクをしています。もちろん、においを放っているのは一部の人ですが、このごろのはやりで増えつつあるのですよ。へぇぇ、柔軟剤のにおいが売りなんですか、全くなんて余計なことを!
 天然由来のにおいは決して嫌いではないのですよ。お香やラベンダー水は使うことがあります。香水でも何でも、たまぁ~~~にかすかに感じる程度ならいいのですが、なにしろずぅ~~~っと強烈ににおうのですから、ノック式ボールペンのカチカチと同様、とても苦痛です。他人が吸う空気に強烈なにおいを勝手につける権利がどこにあるのかと本当に腹が立ちますが、皆さんはどうですか。
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「反映する」か「反映させる」か。

2012-03-18 09:31:16 | 気になる言葉、具体例
                                 まぶしいですか

 先日たまたま職場の1988年発行の辞書で「反映」を引いたのですが、用例として「国政に民意を反映させる」というのが載っていました。自動詞・他動詞の区別は書かれていなかったのですが、やはり「反映させる」なのだなぁと安心しました。手元の辞書には、自動詞・他動詞、両方の意味があるということは書いてあるのですが、自動詞の用例「夕日が反映する」しか載っていなかったのですよ。
 自治体が開く委員会などの議事録作成のためのディクテーション(書き起こし)で、担当職員が「皆さんのご意見を計画に反映していきたいと思います」と言うのをちょいちょい聞きましたが、違和感があるのでいつも「反映させて」に直していました。でも、「反映させて」と言う人は少なく、先日も職場で「町民の意見を反映したい」と書いてある文書を見て、何だか「反映させて」に自信がなくなってしまい、本棚にある分厚い辞書を引いてみた、というわけです。
 他動詞としては「民意を反映する制度」という表現になりますが、人が主体になる表現なら「民意を制度に反映させる」ですね。そうなんですよ、人が、民意を、制度に反映させないと、民意を反映する制度にはならないのです。そして、それを運用する人たち(役所の職員とか)の心掛け一つでせっかくの制度が死んでしまうこともあるのですから、きちんと活かしてほしいんですがね・・・(-_-;)。
 例えば、自動詞である「流通」は「○○が流通する」としか言えませんから、「○○を」と言うときは「流通させる」になる、実に簡単なことですが、自動詞・他動詞、両方の意味がある場合、単語そのものの意味はもちろん、主体のことも含めて「する」か「させる」かを選んで続けないといけないわけです。う~む、以前は考えなくても感覚として分かっていたことを考えさせられます。
 2月22日に「(壁面に取り付けられたガラスの装飾品が)窓から差し込む光を反射させ室内を明るくした」について、「光を反射させ」は誤りで「光を反射し」が正しいのだと書きましたが、では、「鏡を使って光を」に続けるのは「反射する」でしょうか、「反射させる」でしょうか、考えてみてください。どうですか? 「鏡を使って光を反射させる」のほうがすんなり聞こえるでしょう?
 つまり、鏡を用いて光を反射させ、それで何かをしようとしている、しようとしている人がいる、ということです。光が鏡に当たって反射する、鏡が光を反射する、鏡で光を反射させる、主体は何かということを考えればいいというわけです。ちなみに、「光が反映する」は「光が反射して目に見える」という意味ですよ(^・^)。
 昨日、シネマ歌舞伎「高野聖(こうやひじり)」を見てきました。以前、舞台(これは玉三郎とは無関係)を見たことがあって、どうしてもそれと比較しながら見てしまい、舞台のほうがよかったなぁと思ったのですが、親仁(おやじ)役の中村歌六が達者でラストはこっちのほうがよかった・・・何だかよく分からない感想ですが、泉鏡花はやっぱりいいですねぇ(⌒・⌒)。読書でも観劇でも、機会があったらぜひどうぞ。
コメント (4)
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「人口減少を緩和させる」か。

2012-03-14 19:58:40 | 気になる言葉、具体例
                                 ストレス緩和?

 「固定させる」と立て続けに聞いて、違和感があったのですぐに辞書を引きました。東京の新名所、恐竜の橋について語るナレーションが「できるだけ早く固定させる必要があるのだ」だったのですが、聞いた瞬間に誤りだと感じたわけで、これは「固定する」が正しいのです。だって、それぐらいやってのける技術がありますもんね。
 「固定する」は、自動詞・他動詞、両方の意味がありますが、自動詞の意味では「固定観念」「固定客」「固定した収入」「固定した相場」のように言うことが多く、「~が固定する」は違和感があります。「~が」のときは「固定化する」と言っていませんか? 一方、他動詞の意味で「~を固定する」は普通の言い方です。「棚板を固定する」「枠を固定する」ですよね、「固定させる」とは言いません。
 2月22日に、「ストレスを緩和させる作用がある」ではなく「ストレスを緩和する作用がある」、「痛みを改善させる効果」ではなく「痛みを改善する効果」だと書きました。「緩和」「改善」は、自動詞・他動詞、両方の意味で使えますから、わざわざ「緩和させる」「改善させる」にする必要はないわけです。
 ところが、報道バラエティ番組で日本の将来の人口や年金について話していたとき、「人口減少を改善させる」「人口減少を緩和させる」は違和感なく自然に聞こえたので、その理由を整理してみました。「ストレス」や「痛み」は「~する」でいい、それは、治療、あるいは、軽いものなら気の持ちようで緩和・改善が可能だからで、人口減少という、ちょっとやそっとではどうにもならないような事象は「~する」では無理がある、だから「~させる」なのだ、ということでしょうか。
 つまり、人口の減っていくペースが「緩やかになるようにする」といったニュアンスであり、何もしないで成り行きに任せるというわけではないけれども、ペースを「緩やかにする」というほど直接的でもない、なるべく緩和してほしい、緩和するように促す、ということです。「する」「させる」は、全体的な意味やイメージによって違ってくる、そういう幅を持っているのかもしれません。
 でも、それは、自動詞・他動詞、両方の意味があるときだけで、例えば「成功」のように自動詞と決まっているものは「4回転を完ぺきに成功」なんて変ですよ。このごろは、ナレーションでもテロップでも「~を成功!」ですが、「~が成功」もしくは「~に成功」が正しいのです。「○○の開発に成功した」と言うでしょ?! そんなものまでぐずぐずにしないでぇ( ̄ ̄)!
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「消化促進」の「く」。

2012-03-11 09:51:18 | 言葉についてあれこれ
                              と言っている、たぶん

 高島礼子がCMで「消化促進」と言う場面、気になりませんか? 「く」の発音がおかしいですよね。北陸朝日放送「土曜はドキドキ」に出演している女性リポーター、何人かいるのですが、みんな「特集」や「福井」の「く」がおかしいのです。こういう人が本当に多くなってきて、もともとそうでなかった人までが同じようにおかしくなってきているように感じます。
 以前、「世界遺産への招待状」で腹筋という名の人がナレーションをやっていたことがありますが、祝福、深い、父、複数、歴史、首都、施設、再び、土、熟成、質、普及、行く手に、湿度、羊飼い、輸出、防いでいる、基礎、不思議な、材質、増えつつあった、慈しみ、修復、被災した、普通の、克服、これらをちゃんと発音することができず、あまりにも不快で全く番組を見なくなってしまいました。石澤アナに交代してから何度か見ましたが、もうやっていないようですね。
 なぜこんな低レベルの人をナレーターに起用したのか理解できませんが、この人ほどではないにしても、この人に近い人は大勢います。番組の女性リポーター全員がそうだというのは、北陸朝日放送の意識が低いのか、偶然集まってしまったのか、それとも、それほど高い率でこういう人がいるのか・・・? でも、意識するとかえっておかしくなることがあって、自分でも今のはおかしかったなぁと思うことがありますからね、こういうのはやはりうつるんです(ーー;)。
 ところで、北陸朝日放送は土曜日に「相棒」を2本ずつ再放送してくれて、その点はうれしく思っています。今は「相棒」と同じ枠でやっていた「臨場」を再放送しているのでそれも毎週見ているのですが、昨日、その中で「止めさせてよ(とめさせてよ)」というセリフが引っ掛かりました。家宅捜索の最中、そこの住人であり、加害者と目される人物が、刑事にクローゼットを引っかき回されているのを見て、そばにいた別の刑事に「止めさせてよ(とめさせてよ)」と言ったのです。
 役者は台本にあったセリフをそのまま読んだだけ。ただし、この場合、「とめさせてよ」ではなく「やめさせてよ」と読むのが正解。2010年11月24日の記事、「いじめを止められず」をどう読むか。 これをお読みになったかたはもうお分かりですね。「止める」を「やめる」と読むのは常用漢字の音訓外であり、「止める」は「とめる」とだけ読み、「やめる」なら「やめる」と平仮名で書くべきなのです。
 クローゼットを引っかき回している、その人を止めてくれというのなら「止めてよ(とめてよ)」であり、「止めさせてよ(とめさせてよ)」ではありません。クローゼットを引っかき回すのをやめてほしい、別の刑事に向かってそういう要求をするのなら「やめさせてよ」です。この役者がそこを分かっていたら「やめさせてよ」と読んだでしょうけれど、まぁ、無理。読むほうにそんな力はない! だから、「やめさせてよ」のつもりなら「やめさせてよ」と書かないといけないのですよ(~ー~)。
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「新鮮な料理たち」って?

2012-03-07 20:52:42 | 気になる言葉、具体例
                                複数でもハムやん

 日曜の午後、元プロ野球選手があっちこっちでラーメンを食べて紹介するという番組を見たのですが、ラーメンばかりでもないのか、宿泊施設の豪華な夕食が映って、そのときのナレーションが「新鮮な料理たち」でした。何なの、「料理たち」って、気持ち悪い! 以前、CMで「豆腐たち」と言うのが不快だというコメントをもらったことがあるのですが、ほんと、料理や豆腐に「たち」ってどうなの?
 十数年前に勤めていた職場にデータファイルのことを「この子たち」と言う20代前半の女性がいましたが、「この子とこの子をこっちのフォルダにコピーしてあげてぇ」って、気持ち悪い! 昔、「~リンゴたち」とかいうドラマがありましたね、一度も見たことがないので内容は知りませんが。そうした擬人化ということがあるとしても、気持ち悪くない程度にお願いしたいものです。
 大体、豆腐なんて1個でも100個でも「豆腐」ですし、料理なんて、皿が幾つあろうが「料理」ですよ。あっ、そういえば、幾つもあるから「おかず」なのだと聞いたことがあるような・・・そうなると、うちはいつもおかずなし・・・だわね(~_~;)。逆に、ご飯茶碗と皿が一つでも料理か・・・?
 それにしても、この人、ラーメン食べてる、でかい人、箸の持ち方がおかしい( ̄д ̄)! テレビで何か食べている人を見ると、半数は箸をちゃんと持つことができていないように思いますが、日本語をちゃんと話せない日本人と同じぐらい情けない! 箸もちゃんと使えない人がなぜグルメリポートなんかやるの?
 「土曜はドキドキ」の面々、「テレビの前の皆さんに、情報をお待ちしています」などと言う、進歩しない安藤リポーター、幾らかましな前川リポーターも「特集」「歴史」の発音がおかしいし、恩田アナも「福井県の小浜( ̄__)」だの「とある食材の元へお邪魔します」だの、気持ち悪いっ( ̄д ̄)! それに、「霊峰白山(はくさん)、その、ふもとでしか栽培できない米が」なんてベテランの牧野アナが言うのですから、これでは新人を指導するなんてこと、できっこありませんね。
 「テレビの前の皆さんの情報をお待ちしています」「テレビの前の皆さんからの情報をお待ちしています」「福井県の小浜(_ ̄ ̄)」「ある食材がある(とれる、保管されている、販売されている)所にお邪魔します」「霊峰白山、そのふもとでしか栽培できない米が」ですよ。それから、橋本アナ、いつも「ご用意していただきました」と言うけれど、「ご用意いただきました」ですからね、羽鳥のまねしちゃだめですよ。
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「大雪で首都圏が大混乱、その訳は」って?

2012-03-04 09:37:18 | 言葉についてあれこれ
                               くっついて寝てるし

 「大雪で首都圏が大混乱、その訳は」という「報ステ」冒頭のナレーション・・・「その訳は」って・・・大雪だからじゃん! ほかに何があるの? と思いつつ見ていたら、低気圧、寒気の影響で大雪が降ったんだそうな、やっぱり大雪だからじゃん! で、なになに? 北極海の氷が解けた、低気圧が北寄りになってシベリア高気圧が拡大、そのせいで寒気がどっかーんとこっちに来る、ヨーロッパも記録的大雪ですか。そりゃそうでしょ、日本だけということはないよね。
 ん? あ~、そういうことか、北極が暖かい、シベリア高気圧が強い、それが「その訳」なのね・・・って、違うでしょ?! 首都圏で大雪が降った、その訳は温暖化とシベリア高気圧なのであって、首都圏が大混乱、その訳は・・・大雪ですよ! したがって、「大雪で首都圏が大混乱、その訳は」というのは全くトンチンカン。だれが書いたんだ? 私なら「首都圏が大混乱、大雪の訳は」と書きますよ。
 「○銀破綻、△社長謝罪、原因は『業容拡大の結果』」とか、「立ち入り調査は、法律に基づくもので、病院が、最初に感染に気づいたのはいつか、○理事長は精神科の入院患者は半数以上が60歳以上で」とか、「○さんが表立って動くと、経産省は“天下りがいるから東電に甘い”と批判されかねない。そこで、○さんは経産省の上層部に電話し、東電の首脳に経産省の意向を伝える連絡役に徹している」とか、分かりましたか?
 「○銀破綻、△社長謝罪、原因は『過剰な業容拡大』」「立ち入り調査は法律に基づくもので、病院が最初に感染に気づいたのはいつか、○理事長は、精神科の入院患者は半数以上が60歳以上で」「○さんが表立って動くと、経産省は“天下りがいるから東電に甘い”と批判されかねない。そこで、○さんは、経産省の上層部に電話して東電の首脳に経産省の意向を伝える連絡役に徹している」、ちょっとしたことですよ。
 ところで、一昨日、ネットニュースの「光市殺害 判決訂正申し立て」という見出しを見て、最高裁で死刑が確定した後もまだそんなことがあるのかとびっくりしました。もっとも、訂正が認められた例はほとんどなく、棄却されれば正式に死刑が確定するということですが、それまでは、確定はしたけれども正式ではない、100%ではないということ? まぁ、ね、この世の中、100%ということはそうそうありはしませんよ、それでも、最高裁で死刑が確定したわけですから、一つの区切りとして「死刑確定へ」ではなく「死刑確定」とすべきだったのではないでしょうか。
 それにしても、「訂正」だなんて、裁判の過程で、非常に大切であるにもかかわらず埋もれてしまった事実があるとか、明らかな冤罪とかいうことならともかく、そうではないケースなのに、長い時間をかけ、幾つもの段階を踏んで下された最後の判決であるということの意味が薄くなりませんかねぇ。
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