◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「笑顔を浮かべていた」って?

2013-05-29 19:12:35 | 言葉についてあれこれ
                                笑顔ですってば

 「大荒れの空模様を引き起こした、その理由は」という「報道ステーション」のナレーション、なぁんか変ですよね。原稿にそう書いてあったらそのまま読まなければいけないものなのでしょうかねぇ、ナレーターとして抵抗を感じないのかなぁ( ̄・ ̄)?
 はい、今回は「報ステ」のナレーションです。「笑顔を浮かべていた」なんてつい聞き流してしまいそうですが、「満面の笑顔」ではなく「満面の笑み」であるように、これも「笑みを浮かべていた」です。「アポイント取りに難航していた」は助詞がおかしいですね、「難航する」は「はかどらない」ということですから、「アポイント取りが難航していた」です。助詞を分かっていない日本人が本当に増えました( ̄д ̄)!
 「感染した牛の肉を口に入れても感染はしない」って、気持ち悪い! 食べる機会があるという意味で「口に入る」と言うことはあります。また、食べ物以外なら「口に入れる」と言うこともありますが、食べ物を食べる、そういう「食べる」の別の言い方は「口にする」であって、「口に入れる」ではありません。この場合は「食べる」ですから「感染した牛の肉を口にしても感染はしない」です。
 「感染から逃れている畜産農家も」は、聞いた瞬間、おかしい、的確に表現できていないと感じました。これは「感染を免れている畜産農家も」が正しかったのです。「のがれている」と「まぬかれている」は似ているようで違います。日本人ならこの違いは分かるはずですが・・・、ディレクターは日本人?
 モディリアニが描く肖像画の特徴を説明したときは「首が長く目が塗られた」なんて言ったのですが、「目が塗られた」って何ですかね、目が塗られていない肖像画なんてありますかねぇ。火事のニュースでは「白い煙がもんもんと上がった」と聞こえましたが、まさかね、聞き間違い? 煙がもうもうと・・・、聞き間違いかなぁ・・・( ̄・ ̄)?
 ついでに変なテロップを一つ。「雨が降り続ければ」と出たとき、話し手は「雨が降り続けば」と言っていました。富川アナは、「報ステ」に出ていたときは「雨が降り続けて」と言っていましたが、「報道STATION SUNDAY」では「雨が降り続き」と言いましたから、誤りだということに気づいたのかな? 「報ステ」のディレクターは相変わらず「雨が降り続ける」だと思っているのでしょうか。
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「天」と「神」。

2013-05-26 09:34:00 | 気になる言葉、具体例
                                天を仰ぐハムやん

 以前、「神は乗り越えられる試練しか与えない」について書きましたが、それは「論語」からの引用だというヒントをもらいました。ちょうどEテレの「100分de名著」で「老子」を取り上げていたので、それなら孔子はとっくに放送しただろうと思って公式HPを見たところ、案の定、2011年5月に放送されていました。私がこの番組を見るようになったのはカフカの「変身」あたりからなので「論語」は見逃しましたよ。
 「神は~」はやたらに見聞きするので、だれかがテレビで言ったとか、何かきっかけがあるのだろうとは思っていたのですが、テレビで論語について話していたなら、そこから耳に心地いいフレーズが広まることは十分ありえますからね、とりあえず、NHK出版から出ている「100分de名著 孔子 論語」を買ってきて読んでみました。
 読み進めていくと、「天」という単語はちょこちょこ出てきました。孔子は「天の道理」を固く信じていたが、孔子の「天を信じる」という気持ちは信仰ではない、そういうものとは一線を画している、儒教は宗教ではない、孔子が訴えていたのはこの世をよりよく生きるための現世的な心構えである、とのことです。ふぅむ、それでなぜ「神は~」なんて出てくるのだろうかと不思議に思いましたが、第4回放送のところまで来て謎が一気に解けました(^・^)。
 講師の佐久協(さく やすし)氏が「天に対する、信仰とは違う信念をもっていたんです。天は、神様に似てるけれどちょっと違う、宇宙の法則や自然の摂理にやや近いものです。倫理的な法則があり、イザという時に、天が介在するんです」と言い、さらに「天は我々に恵みを与えてくれ、決して見放しはしない、というある種の楽観的な考え方である『天恵派』です。逆境の中でも、『心身を正しく保っていれば、天は絶対に恵みを与えてくれる』というような信念をもっていたんです」と続けました。
 そして、司会者が佐久氏に「人は、逆境から目をそむけたくなったり、逃げ出したくなるものだと思います。孔子はそのあたりのことを何と言っているのでしょうか」と質問し、佐久氏が「現代的に直すと『人間が乗り切れないような試練はない』と言っています。『試練というのは必ず乗り切ることができる』とね」と答えました。
 さらに、病気の弟子を見舞って言った孔子の言葉「これ亡からん、命(めい)なるかな。斯(こ)の人にして斯の疾(やまい)あること、斯の人にして斯の疾あること」について、「天恵派の考え方で訳すると、『病気になるような天命はないよ、少なくともこれは天罰じゃないよ。これはお前に与えられた試練なんだ。試練というのは必ず乗り切れる。天は人が乗り切れるだけの試練を与えるんだよ』という励ましの言葉になる。僕はそういうふうに受け取っているんです」と言いました。
 ふむふむ、ということは、「神は~」は、「論語」からの引用というより、佐久氏なりに現代的に解釈して膨らませたイメージがもとになっているということですね。そして、それが妥当な解釈であると仮定しても、なぜ「天は人が乗り切れるだけの試練を与える」ではなく「神は乗り越えられる試練しか与えない」なのかという疑問が残るのですよ。「神は~」なんて言ってしまうと、これはもう「論語」ではないですから。
 「100分de名著」に戻りますね。続けて、ゲストの佐々木常夫氏が「私は、神様から試練を与えられたというよりも、神様はちょっといたずらをしただけで、そのうちいたずらに飽きてどっかに行っちゃうだろう、と思いました。来月になったら家内は元気になるんじゃないか、来年になったらきっといい日が来るはずだと、いつもそう思っていました。そうすることで乗り切れた気がします」と言ったところ、司会者が「基本的な解釈は同じだと言えますね」と言い、佐久氏が「そうだと思いますよ」と言ったのです。
 これですよ、これ! 佐久氏は「天」と「神」を区別し、「天は~」という表現をしていますが、佐々木氏が「神様は~」と表現し、司会者が基本的な解釈は同じだと言い、佐久氏が同意した、これで「天は人が乗り切れるだけの試練を与える」が「神は乗り越えられる試練しか与えない」に変わりました。変えた人がいるのでしょう、しかも大勢。「変えた」が言い過ぎなら「受け取った」「解釈した」でしょうか。
 もちろん、他の著名人の名言として、「神は~」と同じ趣旨の言葉、似たような表現があるかもしれませんし、これが全てだとは言いませんが、「神は~」が広まった一つの要因であると想像することはできます。それにしても、なぜ、あちらこちらで見聞きするのが「天は人が乗り切れるだけの試練を与える」ではなく「神は乗り越えられる試練しか与えない」なのでしょうかねぇ( ̄・ ̄)?
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「渋滞情報とその抜け穴情報を」って?

2013-05-22 18:34:39 | 言葉についてあれこれ
                                これが抜け穴

 今回は「とくダネ!」のナレーション特集~i(⌒・⌒)i。「祭壇が設置」、テロップでもこういうのは気持ち悪いですが、ナレーションですからね、「祭壇が設置された」と言えばいいじゃないですか。「渋滞情報とその抜け穴情報を」って、そのまま読むなっ( ̄д ̄)、「渋滞情報とその抜け道情報を」でしょ、車で抜け穴なんか通れるかぁっ!
 「大金を前にしてよからぬ発想が働きそうですが」って変ですね、頭、知恵、想像なら「働く」と言いますが、「発想が働く」とは言いませんしね、そもそも、大金を前にしたら何やらよからぬ考えが浮かびそう、そういうことを言いたいわけでしょ?! 「発想」というほどのことはないですね。
 「北方領土は一切触れられませんでした」は「北方領土には一切触れられませんでした」、「両者の姿勢を如実にするこんな発言があった」は「両者の姿勢を如実に示すこんな発言があった」、「連絡をかけてきたのは」は「連絡してきたのは」です。さらっといいかげんに原稿を書いてますねぇ( ̄ ̄)。
 「あわや大惨事となりかねない出来事が」は「あわや大惨事という出来事が」もしくは「大惨事となりかねない出来事が」、「被害拡大のおそれが懸念されている」は「被害拡大のおそれがある」もしくは「被害拡大が懸念されている」、「自分の自伝で」は「自伝で」、「○○氏が断トツのトップだった」は「○○氏が断トツだった」もしくは「○○氏が断然トップだった」です。最近やたらとこういう重複を見聞きしますね。そういえば・・・、「断トツ、ビリ」と言った一般の人がいました。
 「中国が豊かとなった時代」は「中国が豊かになった時代」、「~きっかけともなりかねない」は「~きっかけにもなりかねない」です。「明らかになった」なのに「明らかとなった」と言う人が多くなって変な「と」がまん延し、とうとう「豊かとなった」などという何とも気持ち悪いナレーションまで出るに至った、つまり、変なものを放置するとこうなるということです。
 「○○船の進路を防ごうと」は・・・ちょっと考えてみてください、「進路を防ぐ」はおかしいですね、防ぐのは「侵入」ですが、「進路」と「侵入」とでは違いすぎます。ということは、「進路をふさぐ」でしょ、「ふさごうと」が「ふせごうと」になってしまったのでしょう。そうなると、原稿にどう書いてあったのか、平仮名で書いてあったのでしょうか、「ふさごうと」と書いてあったのをナレーターが「ふせごうと」と読んだのか、「ふせごうと」と書いてあったのか・・・どっち?
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「差し迫った○○氏は」って?

2013-05-19 09:30:54 | 言葉についてあれこれ
                                ありませんてぇえ~

 「差し迫った○○氏は」「いつ発作が起こるかも分からない体で」「世界中で注目されている存在となっているんです」「仲良く手を組み登場したのは」、これらは「情報7daysニュースキャスター」のちょっと変なナレーションですが、ディレクターやスタッフの日本語はやはりいま一つです。
 「差し迫った~」は、「差し迫った事情」「差し迫った事態」「差し迫った危険」といった言い方をするもので、○○氏が差し迫っているというのは変です。具体的に言えないなら「差し迫った状況の○○氏は」です。「切羽詰まった○○氏は」という言い方なら自然ですが、もしかして、こっち?
 「いつ発作が起こるかも分からない体で」は「も」が余計です。他の番組のナレーションでも聞いたことがありますが、「~かもしれない」を「~かもわからない」と言う人はこういう言い方をしてしまいがちですね。「いつ発作が起こるか分からない」と「発作が起こるかもしれない」がごっちゃになったのでしょうか。
 「世界中で注目されている存在となっているんです」はなんともくどいですね。「世界中で注目される存在となっているんです」もしくは「世界中で注目されている存在です」です。「仲良く手を組み登場したのは」と言ったときに登場した人は腕を組んでいました。手はつなぐものです。腕を組む、見れば分かることなのに( ̄д ̄)!
 次はちょっと変なテロップです。「独身だと名乗っていた」って変でしょ、「医師だ」とか「刑事だ」とか、「山田だ」とか名乗るもので、「独身だ」はないですよ。「~旨の申し出があったことは事実です」と出たとき、実際は「申し入れ」でした。「申し出」と「申し入れ」は全く違いますから、これを区別していないのはかなり問題です。
 話し手が「一歩ずつ前に進みだしております」と言っているのに「一歩ずつ前へ進みだしております」と書く、「今まで見られなかった一面も見られた」と言っているのに「今まで見られなかった場面も見られた」と書く、「松村」さんなのに「松本」と書く、けっこういいかげんですね、氏名を間違えるのは最悪!
 でも、私がいちばん問題だと思ったのは、パラリンピック出場選手が「精一杯頑張ります」と言っているのに「精一杯頑張ろうと思う」と書いたことです。以前、スポーツ選手が「頑張ります」と言わず「頑張りたいと思います」と言うのが残念だと書いたことがありますが、本人が「頑張ります」と言ったにもかかわらず「頑張ろうと思う」と書くなんてひどい、ひどすぎる( ̄д ̄)!
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「対処療法」って?

2013-05-15 18:26:38 | 言葉についてあれこれ
                                姪から届いたDEMELのお菓子

 「対処療法」というのは「最新人体ミステリー シンドロームX」で見たテロップですが、変ですね。症状を消失させる、あるいは緩和することを主な目的とする治療法、「症状に対して」ですから「対症療法」です。「たいしょう」と「たいしょ」は似ていますから、「対症療法」を知らない人は「対処療法」と書きますね。ちなみに、原因を突き止め、そこに対して治療を施すのは「原因療法」あるいは「根治療法」。東洋医学でも「表治」「標治」に対して「根治」「本治」という言葉があります。
 「日本の松原」という「モーニングバード」のテロップ、後で謝って「三保の松原」に訂正しました。三保の松原(静岡市清水区)、虹ノ松原(佐賀県唐津市)、気比松原(福井県敦賀市)、日本三大松原だそうで、私は、実際に見たことはありませんが「みほのまつばら」ぐらいは知っています。知らなければ「にほんの」と聞こえるかなぁ、それにしても日本の松原って・・・(ー ー゛。
 「もしツア」のテロップ、「カシューナッツ」と書いてあるのですが、画面に映っているのはどう見てもヘーゼルナッツ。カシューナッツはハムやんの好物なので常備していますからね、絶対にあれはカシューナッツではありませんでした。見て分からなければ「ヘーゼルナッツ」とは書けないかな。
 「年期の入った機械ですね」も「もしツア」です。若い人は知らないでしょうね、「年季の入った機械」なのですけどね。これも「年季」を知らなければ書けませんが、テロップの入力作業をする人が若くて「年季」を知らないとしても、ディレクターも知らないのですかねぇ┐( ̄д ̄)г。
 「時論公論」で、フリップに「間質性肺炎が死に至るおそれは医師なら常識」と書いてあるのを見ました。イレッサに関する話だったのですが、日本語としてちゃんと成立していませんね、「時論公論」でこれはないでしょ?! 「間質性肺炎が死に至るおそれのある病気であることは医師なら常識」あるいは「間質性肺炎で死に至るおそれがあることは医師なら常識」ではないですか?
 「間質性肺炎」なんて聞いたこともないというかたがほとんどだと思いますが、私は10年ほど前にディクテーション(音声おこし)の作業をとおして知りました。ほかの人が「乾湿性肺炎」と書いたのを持ってきて、違和感があったので調べてみて「間質性肺炎」を知ったという次第です。「乾湿性」と書いてきた人は「間質性」という言葉を知らないわけで、「かんしつせい」という音に「乾湿性」という字を当てただけです。テキトーに書いちゃう人ってやっぱりいるのですよ。
 「美の壺」で見た「命を吹き込ませたい」というテロップ、確かに、話し手は「(チョコレートで作ったサンタクロースに)命を吹き込ませたい」と言いましたよ、言いましたが、そこはね、Eテレなのですから、「命を吹き込みたい」と書いてくれないかなぁ、頼みますよぉ・・・、だめぇ?
 ちなみに、「チョコレート」の昔の表記は「猪口令糖」なのだそうな。うちの「ハム猪口」、いい線いってましたね(⌒・⌒)。
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「自然を熟知し 高い技術と集中力が必要」って?

2013-05-12 09:59:42 | 言葉についてあれこれ
                                もうちょっと待って

 つい最近、隕石落下がニュースになりましたが、地球に接近しすぎる小惑星については、衝突するかしないか、衝突するならそれはいつなのか、衝突を避けられるか、避けられないとすると、被害はどの程度の規模になるか、あれこれ予測して対策を講じるため、常に宇宙全体を監視する必要があります。
 「小惑星を見付け、監視活動をしている○○」は「報道STATION SUNDAY」のナレーションです。これのどこがおかしいのかって? たまたま○○が小惑星を見付けた、そして、それを引き続き監視しているという話ならこれでもいいのですが、○○は危険な小惑星を探すところからやっているので、聞いた瞬間、違和感を覚えました。
 宇宙全体を監視する、それは「監視活動」で、「小惑星を見付け」も「監視活動」、引き続き注意深く観察するのも「監視活動」。ですから、「小惑星を監視する活動をしている○○」もしくは「小惑星に対する監視活動をしている○○」で、もし、現実に危険な小惑星を見付けて監視している最中なら「小惑星を見付け、監視している○○」ですが・・・どうなのかなぁ( ̄・ ̄)?
 それから、ある文書の中で「避難者の収容や、防災活動拠点となる芝生広場」という記述を見ました。これを書いた人は、まず、災害時にそのまま避難場所になる、そして、防災活動の拠点にもなる、と言いたいわけです。それをそのまま書けば「避難場所や防災活動拠点となる芝生広場」ですが、「避難者の収容」という文言をどうしても使いたければ「避難者の収容や防災活動の拠点となる芝生広場」ですね。
 「世界・ふしぎ発見!」のナレーションでも「自然を熟知し、高い技術と集中力が必要なんです」というのがありました。そのときのテロップは「自然を熟知し 高い技術と集中力が必要」でした。これなどは、話の流れが分からなくても変だと感じますよね。自然を熟知することは・・・何なの?
 「自然を熟知し」と「高い技術と集中力が必要なんです」がつながっていませんが、全て必要なのです。「自然を熟知していることに加え、高い技術と集中力が必要なんです」とか、「自然を熟知し、さらに、高い技術と集中力を備えることが必要なんです」とか、書けませんかね、ディレクターさん( ̄_ ̄)。
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「一人残さず粛清しろ」って?

2013-05-08 18:32:48 | 言葉についてあれこれ
                                一粒残らずむしったねぇ

 「いいことづくしですね」と「サイエンスZERO」で南沢奈央が言いましたが、これなんかは彼女の若さを考えるとしょうがない、本当は「いいことずくめ」なのだと後でだれかが教えてやればいいのです。それに、彼女の話し方は、前の人よりずーっといいですよ。「ここんとこ働きずくめで」というドラマのセリフはいけませんね、脚本家なら「ここんとこ働きづめで」もしくは「ここんとこ働きどおしで」と書いてくださいな。
 ところで、えびぞーさんって、言葉を選んでしっかりしゃべっているような感じがしますが、実は変な日本語になっていることがよくありますよね。堂々と「しんこつを注ぐ」と言ったときは危うく聞き流しそうになりましたが、「心血を注ぐ」ですね、血の出るような苦心をするという意味です。
 「しんこつ」に近い音では「心魂を傾ける」かな、全精神を集中させるということです。「粉骨砕身」なんていうのもありますね、三つ混ざったかな? 私も最近は脳の衰えを感じることがありまして、少し前に考えていたことと今考えていることが混ざってしまい、結果として行動が中途半端になるのですよ┐( ̄д ̄)гヤレヤレ。
 「新 報道2001」で聞いた「○○を一人残さず粛清しろ」というナレーション、しかも、テロップも同じ。これはだめでしょっo(`д´)o。原稿を書いた人、ナレーター、テロップを入力した人、チェックした人、一体何人が放送前に見たの? 「一人残らず捕えろ!」というお決まりのセリフ、聞いたことない?
 「粛清」は、厳しく取り締まって反対派を追放・処分すること。場合によっては死をも意味します。「残さず」なんて執念すら感じますが、たとえ気持ちは「残さず」でも「一人残さず」とは言いません。「残さず」なら「一人も残さず」ですね、「一人も残さず粛清しろ」なんて怖い( ゜Д゜)。
 それで、妙なことがありまして、また聞いたのですよ、今度はNHK、「知恵泉」のナレーションです。「一本残さず刀を取り上げました」ですって( ̄д ̄)! まさかまた「残さず」を聞くとは思ってもみませんでしたが、ひょっとして「○○を一人残さず粛清しろ」がうつったのか? 変な日本語はすぐうつるから。
 「感情を逆立てる言葉」は「報道STATION SUNDAY」で聞いたナレーション、「遺族を逆なでした」は「報道ステーション」で聞いたナレーション。「逆なで」ってなじみのない言葉ですか? うっかり聞き流してしまいそうですが、本当は「感情を逆なでする言葉」「遺族の感情を逆なでした」と言いたかったのでしょう。ですよね?
 「あたかも悪い側の人間で報道されている」は「報道STATION SUNDAY」で見たテロップです。「あたかも~」は、本当は違うということを言いたいわけで、それは「あたかも悪い側の人間であるかのように報道されている」ですが、長いからってテキトーに端折らないでよぉ~<( ̄д ̄)>。
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「真相も謝罪も語らぬまま」って?

2013-05-05 09:26:44 | 言葉についてあれこれ
                                とり野菜みそは確かにうまい

 「朝ズバッ!」の「つるし切りの実演やあんこう鍋が振る舞われました」というナレーション、「モーニングバード」の「後にドラマや映画化され」というナレーション、ずっと前に何かの番組で聞いた「ほかの仕事や学生をしながらプレー」というナレーション、テロップも同じ・・・、う~ん、言いたいことは分かりますよ、分かるのですが、な~んかもやもやしますねぇ。
 「あんこう鍋が振る舞われました」はいいのですが、「つるし切りの実演」は披露されるものですから、「つるし切りの実演が披露され、あんこう鍋が振る舞われました」です。「披露され」を入れても1秒も変わらないじゃないですか、なぜ無理やり「つるし切りの実演や」で済ませようとするのですかね( ̄ ̄)? 「ドラマや映画」は「~になる」と続ければいいわけで、「後にドラマや映画になり」です。
 「ほかの仕事や学生をしながらプレー」はちょっと面倒ですね。「ほかの仕事をしながらプレー」はいいのですが、「学生をする」とは言いませんからね、別の言い方を考えてみてください。スポーツ選手だけどプレーに専念できるわけではなく、生活のために働いていたり、学生だったりして、それは「ほかの仕事をしながら、あるいは学校に通いながらプレー」といったところでしょうか。
 「FNNスーパーニュース」の「発熱や鼻水が出る」というテロップ、「発熱」は「熱が出る」ということですから「発熱が出る」は変です。「鼻水が出る」はいいですが、症状の説明なら「鼻水」だけで十分。「発熱や鼻水」か「熱や鼻水が出る」、あるいは「発熱したり鼻水が出たりする」というのもありますよ。
 「真相も謝罪も語らぬまま」という「報道STATION SUNDAY」のナレーション。以前、「世界ふれあい街歩き」の「病気やけがにならないように」というテロップについて書いたことがありますが、似ていますね。アナウンサーが「病気やけがになったりする可能性が」と言うのを聞いたこともありますが、全くどうかしています( ̄д ̄)!
 「病気になる」+「けがをする」=「病気やけがになる」ですか? 違いますよね。「謝罪」は「謝罪する」と言うもので、「謝罪の言葉」ならまだしも、「謝罪を語る」とは言いません。「真相を語らぬ」+「謝罪せぬ」=「真相も謝罪も語らぬ」ですか? 違いますよね、「真相を語らず、謝罪もせぬまま」ですよね。
 ディレクターって、いや、ディレクターに限らず放送業界で働く人って、やはりわざと・・・ですかねぇ<(`^´)>。なぜって? 日本語を訳の分からないものにして日本語という文化をぶっ壊すためですよ。え? 考えすぎ? でも、わざとでないとすると、ものすごくばかということになりますが。まぁね、変な日本語も、最初だけちょっと目立つけれど、じきにみんな同じになるから平気だよ~ん、ということかな( ̄_ ̄)。
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「波紋は一気にかけめぐった」って?

2013-05-01 19:02:52 | 言葉についてあれこれ
                                掛けてます

 「報道STATION SUNDAY」を見ていたら富川アナが「○さんにお電話で話を伺いました」なんて言って、相変わらずだなぁと思っていたら、今度は「波紋は一気にかけめぐった」というナレーションが聞こえました。おいおい、波紋は静かに広がるもので、一気にかけめぐったりなんかしないぞ( ̄д ̄)!
 大概どの番組でもナレーションはいいかげんですが、「報道STATION SUNDAY」のナレーションもろくなものではありません。「海外を股に掛けて活躍する男性」って、微妙でしょ~~~( ̄・ ̄)、初めて聞きました。広くあちこちを歩き回る、飛び回る、「全国を股に掛け」「世界を股に掛け」なら分かりますが、「海外」というと日本以外? どこ? 「世界」と言うほどではなかったのかな?
 「乗客に幸せを招いてくれるという○○」も微妙~~~。「幸せを招く○○」といったものを何かしら持っていたり、信じていたり、だから単純にそう言うのも分からなくはないのですが、最初に「乗客に」と言いましたからね、「乗客に幸せをもたらしてくれるという○○」と言ってください。
 まだまだありますよ、「行く先々は黒山の人だかり」って気持ち悪いっo(`д´)o。「黒山の人だかり」は人の群がっている例え。そういえば、これを中野アナは「黒だかりの人ができて」と言っていましたね。「黒山の人だかり」はいいのですが、そこが「黒山の人だかり」になるのではなく、行く先々でそこに「黒山の人だかり」ができるのですから、「行く先々で黒山の人だかり」です。
 「身の危険を漏らしていた○さん」に至っては( ̄д ̄)ダラケ!としか言いようがない。秘密を知らせる、思っていることを口に出す、この「秘密」や「思っていること」に当たるのは「身の危険」ですか? いいえ! 「身に危険が迫っていること」もしくは「身の危険を感じていること」です。「身に危険が迫っていると漏らしていた○さん」もしくは「身の危険を感じていると漏らしていた○さん」ですよ( ̄ ̄)。
 ところで、月曜日、夜8時から放送の「確証~警視庁捜査3課」は面白いですねぇ(⌒・⌒)。第3話で、「楽させたかった」と言うべきところで「楽にさせたかった」なんていう残念なセリフはありましたが、これはもう感染爆発が起きているのでしかたがない。とにかく、萩尾(高橋克実)のピンと来ている顔ったらもぉ~最高! その顔を見た武田が「来てる」とつぶやいたので大笑いしてしまいました。
 9時からの「ガリレオ」は・・・苦しい( ̄ ̄)、実に苦しい。「相棒11」が始まったとき、甲斐享の態度がでかすぎると書きましたが、何だかんだいって結局は湯川に頼りっぱなしの岸谷美砂の態度のでかさときたらもう、甲斐享の比ではない。エリート刑事だって? どんだけ偉いの? ぐぅっと我慢して見ているのですが、果たしてこの我慢がどこまで続くか・・・。
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