◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「トリュフが売ってますね」って?

2014-11-30 11:02:43 | 気になる言葉、具体例
                                  トリュフチョコだよ~ん

 「入れてもらいました」なのに「入れさせてもらいました」というナレーション、「苦しめて」なのに「苦しめさせて」と言う文化人、「複雑にしていく」なのに「複雑にさせていく」と言うアナウンサー、「ダメにしてしまう」なのに「ダメにさせる」と書くYAHOO! のスタッフ、「弟子にしてくれ」なのに「弟子にさせてくれ」という漫画のセリフ。
 こういう不思議な間違いをするのが「させ」症候群の患者です。芸能人の「~させていただく」から多くの人が「~ていただく」症候群を発症、何でもかんでも「~させて」だから、不要な「させ」を入れたり「~する」を「~させる」に置き換えたり、意味が変わってしまうのもおかまいなしだから本当に困ります。
 実は、別のパターンの症状はかなり前から出ていて、私もたまに書いています。例えば、「保存する」「誘導する」「維持する」「達成する」といった複合動詞、「野菜を保存する」だから他動詞というのは分かりやすいと思いますが、これをわざわざ「保存させる」と言う人がいるのです。「誘導する」は他動詞なので、自分がやるのなら「誘導する」ですが、なぜか、わざわざ「誘導させる」と言う人がいるわけです。
 ニュース番組であれこれ補足説明をする解説員が「○さんが政権を維持させたいと考えても」と言ったことがありますが、「維持する」は他動詞なので、「政権を維持したい」と言わなければいけません。政権を握っている○さんがその政権を維持したいと考えるわけですが、「維持させたい」だと、○さんは、政権を握っている人を支えている人、あるいは、陰で操っている黒幕ということになりますよ。
 「目標を達成させるためには」なんて言うから社長かと思ったらそうじゃない、目標を達成するために頑張る社員だった、なんていう例もあるのです。自動詞と他動詞の区別ができなければ「~する」「~させる」を正しく続けることはできませんが、このごろは、「自動詞」「他動詞」という言葉すら知らないという人のほうが多いかもしれませんね。
 いや、そんなことは知らなくても、日本人なら自然に区別していたはずです。ですが、「野菜が売ってる」なんて平気で言う人が多くなりましたからね。NHKがちょっと前に放送した「地球イチバン『世界一高価なキノコの秘密』」でも、黒川芽以(1987年生まれ)が「トリュフが売ってますね」と言いましたから、「~を~する」だから他動詞だ、なんて言っても無駄でしょう。
 実は、「させ」症候群はずーっと前から静かに広がっていたわけですが、複合動詞以外で不要な「させ」を入れる、「~する」を「~させる」に置き換える、こういうことが起きているのは、「~させていただく」が爆発的に広がって定着し、「~ていただく」症候群に大勢が感染するというインパクトがあり、「させ」症候群が一気に拡大、その症状が重篤になった、ということでしょうか。
 自動詞か他動詞か、これは「~が」か「~を」かという助詞の選択も関係することなのですが、テレビに映る芸能人のほとんどが箸をちゃんと持っていないのと同じくらい、日本人なのに、助詞が違う、助詞が欠ける、不要な助詞が入る、とにかくおかしくなっています。北陸放送の「MRO旅フェスタ」で大木文香アナが「たくさん、いろいろなものが売ってるんです」と言いました( ̄д ̄)! 「めざましテレビ」でさんざん聞かされましたから、若い人はこれが“普通”のようです。
 「襟のカットの仕方が書いたタグが付いてるの」と言ったのは若いタレントですが、友達としゃべっている場面ではなく、情報番組で、ある映画の主演俳優である◇さんがかかわっている物品の紹介をしていたのです。「この映画で主演の◇さんが」とも言いましたが、テレビでこの幼稚さは・・・┐( ̄д ̄)г。
 「襟のカットの仕方が書かれたタグが付いてるの」とか、「襟のカットの仕方が書いてあるタグが付いてるの」とか、言えませんかね。「この映画で主演なさっている◇さんが」と言えませんかね・・・言えないだろうなぁ~~~、「この映画で主演されている◇さんが」なら言えるかな。
 一般の人が書いた文章で「会場のアクセス方法などが書いた紙」という記述を見たことがありますから、若い人はこういう表現をおかしいと感じていません。「会場へのアクセス方法などが書かれた紙」と書ける人はいるのでしょうか。「もし△がセブンイレブンに売ってあったら買いますか」と言ったのは杉浦太陽ですが、ひどすぎますね、いずれまた別のテーマで取り上げましょうかね。
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「どうやって飛ばなくさせたのか」って?

2014-11-23 09:51:23 | 気になる言葉、具体例
                                  飛べないからね

 「何とか中に入れさせてもらいました」というナレーションが聞こえたとき、○さん自身、中に入っていました。○さんの荷物を中に入れさせてもらうということなら分かりますが、そうではなく、○さんが、中にいる人に「私を中に入れてください」と頼んだら、中にいる人が○さんを入れてくれたというわけで、「何とか中に入れてもらいました」と言うべきところです。
 “謙虚さアピール”したい芸能人がやたら「~させていただく」と言うようになり、多くの人が感染して「~ていただく」症候群を発症しました。何でもかんでも「~させて」と言い、その挙げ句、全く不要な「させ」を入れたり、「~する」を「~させる」に置き換えたりする人がぐっと増えました。もちろん、そんなことをしたら意味が変わってしまいますが、それでもおかまいなしに置き換えるのですから、差し詰め「させ症候群」といったところでしょうか。
 ますむら・ひろしの漫画はいろいろ読んでいるのですが、ちょいちょい変な日本語が出てくるのでそれは気になっていました。変な日本語アレルギーだから、気にすまいと思っても気になるのです。「アタゴオルは猫の森」第6巻に「どうか弟子にさせてくれいっ」「ゴキゲンにさせているのは△」というセリフが出てきました。
 第6巻は2003年11月30日発行ですから、そんなに前からこういう誤りをする人はいたのですね。そもそも言葉の誤りや乱れなんて、清少納言が「枕草子」の中で書いているくらいですから大昔からあることで、また、それに気づく人は気づき、嘆いているのですが、今は、放送や通信などの電波に乗ってしまったら、誤りが広がる速度と範囲が昔とは比べ物になりませんからねぇ┐( ̄д ̄)г。
 師匠に頼んで自分を弟子にしてもらう、自分を弟子にしてくれるように師匠に頼む、師匠が自分を弟子にしてくれる、弟子になる、ですから「どうか弟子にしてくれいっ」ですね。△が私をゴキゲンにする、△で私はゴキゲンになる、ですから「ゴキゲンにしているのは△」、もっと言えば「ゴキゲンにしてくれるのは△」でしょ。「いただく」ばかり言っていると「くださる」という感覚が麻痺しますよ。
 「さらにドラマを複雑にさせていくんです」は「Cafe du Cinema」(石川テレビ)のナレーション、ナレーターは石川テレビのアナウンサーですが、聞いた瞬間「複雑にしていくんです」だろっ! と画面に向かって突っ込みましたよ。単純にする、複雑にする、分かりやすくする、分かりにくくする、「する」です。アナウンサーなのに、こんな単純なことも分からなくなっているのです。
 ある記事のタイトルが「部下をダメにしてしまう叱り方」だったとき、YAHOO! のスタッフが書いた見出しは「部下をダメにさせる叱り方」でした。「してしまう」がどうして「させる」になるんだか( ̄д ̄)! 「ダメにしてしまう」を短くしたかったら「ダメにする」です。「する」と「させる」の違いぐらい分からない人が、大勢が目にするものを書いているのですo(`д´)o!
 「サイエンスZERO」で江崎史恵アナウンサーが「どうやって飛ばなくさせたのか」「テントウムシを飛ばなくさせる方法」と言い、ナレーションも同様でした。ということは、原稿を書いた人も「飛ばなくさせる」と言っているということですね。アブラムシ駆除にテントウムシを利用する、そのためにテントウムシの飛ぶ能力を奪うわけですが、それは「飛ばないようにする」もしくは「飛べないようにする」です。
 「飛べないようにする」は残酷な感じがするので「飛ばないようにする」と言いたい、まずそういう気持ちが働いているのでしょう、それは分からなくもないからいいとして、なぜ素直に「どうやって飛ばないようにしたのか」と言わないのでしょうか。中途半端に格好つけて「どうやって飛ばなく」と書いて、そこへ「したのか」と続けると何か物足りない、それで「させ症候群」の症状が出て、「したのか」が「させたのか」になったのではないですか?
 「日本だけを苦しめさせて」なんて言った「とくダネ!」のコメンテーター。「苦しめて」と言えばいいのに、それではストレートすぎるとでも思ったのか、それでも「苦しませて」が出てこなかった、そして、中途半端に「苦しめさせて」と言ってしまうのですから、この人も「させ症候群」の患者ですね┐( ̄д ̄)г。
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「思いとどめさせてくれた」って?

2014-11-16 09:51:05 | 気になる言葉、具体例
                                  踏みとどまるか?

 「相棒」season13♯4「第三の女」で正しい「~ずに」を久しぶりに聞き、脚本はだれなのか確かめたら徳永富彦でした。もっとも、本当に正しい「~ずに」を認識して書いているのか、何でも「~ずに」と書いているだけなのか、それは分かりません。それぐらい、「~ずに」と「~ず」は混沌としています。
 「(亡くなった妻の)後を追うつもりだった私を藤井さんは思いとどめさせてくれた」は、「相棒」season12♯6「右京の腕時計」で犯人(中年男性、職業は時計師)が言ったセリフ。脚本は徳永富彦・・・残念。自殺を思いとどまったんですよね、分かるけど脳がむずむず。ここはやはり「思いとどまらせてくれた」と言ってよ( ̄‐ ̄)。
 「思いとどまる」は、計画をやめる、考え直してやめる、という意味の他動詞です。「とどまる」という自動詞、「とどめる」という他動詞はあるのですが、「思いとどまる」は他動詞であり、「思いとどめる」とは言いません。うんと古風な言い方で「思いとどむ」はありますが、古典ではなく「相棒」ですから。
 だいぶ前ですが、「スッキリ!!」で日本テレビの藤田大介アナが「これで費用が750万円にギュッと縮めた」と言うのを聞きました。さらに、テロップも同じだったのにはあきれましたよ。あのね、「これで費用が750万円にギュッと縮まった」と言うものでしょ、「縮めた」なら「これで費用を750万円にギュッと縮めることができた」でしょ!
 何かの番組で「6本のボルトが埋め込められ」というナレーションを聞いたこともありますし、「そういう状態に追い込められた人」とか「だいぶ追い込められていた」とかいう記述を見たこともあります。「埋め込む」「追い込む」ですから、日本人なら何も考えなくても「6本のボルトが埋め込まれ」「そういう状態に追い込まれた人」「だいぶ追い込まれていた」と言えるはずですが・・・。
 情報番組のコメンテーターが「何も始まれられないということがありますね」と言うのを聞いたこともあるのですが、一体なぜ、「何も始まらない」でも「何も始められない」でもなく、「何も始まれられない」なのでしょうか( ̄~ ̄)? 始まる、始める、一体何を迷っているのでしょうかねぇ。
 でも、たまにいるのですよ。「食べ始まったら止まらない」と、どんな人が言ったのかは覚えていないのですが、聞いたことがあります。これは「食べ始めたら止まらない」としか言いようがないわけで、なのに「食べ始まったら」だなんて、まさか、自分の意思とは関係なく、手が勝手に自分の口に食べ物を運ぶのか?
 「日本だけを苦しめさせて」なんて言ったのは「とくダネ!」のコメンテーター。「日本だけを苦しめて」と言えばそれでよかったのですが、それではストレートすぎるとでも思ったのでしょうか、それで、本当は「苦しませて」と言いたかったのでしょうけれど、中途半端に「苦しめさせて」と言ってしまいましたか?
 AがBを苦しめる、BはAに苦しめられる、AのせいでBが苦しむ、AがBを苦しませる、です。「苦しめさせて」だと、実行犯のほかに黒幕がいるということになりますが、話の流れから黒幕がどうのこうのという話ではないということは分かります。そりゃね、分かりますよ、分かりますけどね、いつもいつも脳が余計な処理をさせられているような気がするのですよ┐( ̄д ̄)г。
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「小京都」なんて言っちゃだめ。

2014-11-09 09:47:24 | いろいろあれこれ
                                  だんご上空通過中

 石川テレビが放送している「リフレッシュ」という番組で、竹内彩華(石川テレビアナウンサー、金沢市出身)が「小京都が勝ちましたね」と言ったのですが、びっくりして、同時に腹が立ちました。こんな人が情報番組でリポーター? 若くて、天然ボケキャラだから許される? ふざけるなっ!!!
 どういう状況でこのセリフが出たのか、そこをまず説明します。石川県加賀市山中温泉の目抜き通りを散歩してあれこれリポートしていたのですが、県外からの観光客が「京都よりこっちのほうがいい」と言い、それを聞いた竹内アナが「小京都が勝ちましたね」と言ったわけです。小京都かぁ、金沢はそうだよね、と思いました?
 ちょっと待ってください、そこは加賀市山中温泉ですよ。そもそも山中温泉は、加賀温泉郷、渓谷のいで湯・山中温泉、です。金沢とはまた違う魅力がたくさんある街で、金沢と一緒くたにするのはいけません。もしかして、竹内アナにとって、風情ある街並みは全て小京都なのかな。と、まぁ、これだけでもリポーターとしては問題があるのですが、一つ、とても重要なことがあるのです。
 実は、5年も前に金沢は全国京都会議から脱会し、もう“小京都”ではないのです。加賀百万石の城下町、風情ある街並みとともに、前田家歴代藩主の振興した伝統工芸や伝統芸能が今なお息づいている、それが金沢です。“武家文化”を受け継ぐ金沢は“公家文化”の京都とは違うのです。「小京都が勝ちましたね」だなんて、“伝える側”の人間として、ものを知らぬにも程があるo(`д´)o!
 「左手には悪を縛る縄」というのは、森田アナが担当していたころの「日曜美術館」で聞いたナレーションです。画面に映っているのは不動明王を描いた絵、右手に宝剣、左手に羂索(けんさく)、つまり、縄を持っています。仏教に帰依(きえ)しない人々をしかりつけ、その縄で引っくくって連れていき、帰依させるわけで、単純に「悪を縛る縄」と言ってしまってはいけません。まぁね、好き勝手にやっている衆生を「悪」と言うなら「悪」かもしれませんけどぉ・・・。
 「京都南署鑑識ファイル」で見た死体検案の場面、主人公の鑑識官は、足の後ろ側に縦方向の細かい傷があるのを見たけれど、それが何を意味するか気づかない。死体発見現場は河原で、橋から飛び降りて自殺したように偽装するため、殺してから橋の下まで引きずったと一目で分かる、視聴者がすぐ気づくようなことなのに、主人公が気づいたのは、後日、現場を再び訪れたとき。しかも、最初に臨場したときに「自殺を偽装した可能性がある」と自分で言っていたのに、ありえない! それは脚本としてどうなの?
 「世にも奇妙な物語」で、冷凍庫の中に取り残された主人公が内線で守衛室に連絡する場面があったのですが、たまたま守衛が席を離れていて電話に出なかった、それでもうあきらめて凍死って? 人生に疑問を感じ、気力が低下していたという設定だとしても、電話が不通ならともかく、ちゃんと通じるのだからまたかければいいのに。しかも、ありふれた夢想オチ、こういう展開、脚本としてどうなの?
 ところで、10月26日に“Windows8.1、勝手にインストール”について書きましたが、その後、Word使用中、突然、文字列の選択を解除できなくなりました。Shiftキーを押していないのに押されているような状態で、矢印キーを押すと選択範囲が変わるだけ。マウスで離れた位置をクリックしても、その位置まで全部選択された状態になるだけ。これは2013年12月に8.1に更新した直後に起きた現象と同じです。SONYには報告したのに、また同じことが起きるってどうなの?
 ある部分が選択されている状態ですから、試しにその範囲をコピーしようとしましたが反応なし、切り取りしようとしてもできない、何もできません。Wordを一回閉じて開き直しましたが、すぐまた同じ現象が起き、PCを再起動したら直りました。後日、今度はExcelで同じ現象が起きましたが、再起動しなくても、Shiftキーをポンポンと押したら直りました。これも前回と同様です。
 ほかにも、ネット検索しようとすると意味の分からない警告が出たり、VAIO Updateとか、VAIO Careとか、何やかやとメッセージが出て、しかたなく実行するのですが、そのつど1~2時間かかって、書いてあることが全く理解できなくて保留にしてあるものも幾つかあって、もぉやだぁ~と思いましたが、今回は前のような“深刻なトラブル”は起きていませんから、このままいけるかなぁ( ̄・ ̄)。
 あ、そうだ、山中温泉の“ここや”のだんご、これがもう、うまくてうまくて。店の駐車場はないけれど、そこは観光地、近辺に観光客用の無料駐車場があるので、そこに駐車し、散歩がてら店まで歩きます。郡上八幡の“二代目団子家”のみたらしだんご、北名古屋市の“米のキムラ”の玄米だんご、この三つを日替わりで毎日食べることができたらどんなに幸せだろうか(⌒・⌒)。
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プロなのにちゃんとしゃべれない。

2014-11-02 10:17:37 | 言葉についてあれこれ
                                  マジっすか?!

 このごろ、「解決」を( ̄_)と言う人が増えています。手記、首都、夜勤、資金、付近、失意、参加、靭帯、収斂、船体、工法、頓挫、隠滅など、(_ ̄)( ̄ ̄)なのに( ̄_)と発音する傾向が顕著になって、もしかして、帰国子女やそこそこ日本語を話せる外国人の話し方が影響しているのでは・・・?
 「背中の張りで」のはずが「背中の針で」と聞こえる、それって鍼灸治療? 「栄」を( ̄__)と発音するから、堺か? 「残忍な犯行」のはずが「残念な犯行」と聞こえるけれど、軽犯罪に変わった? 「水からグツグツと煮ていきます」が「自ら」と聞こえる、助手はどうした? 「しぶき( ̄__)」って、だれかの名前みたい。「イカのえんぺら」が「イカのエンペラー」と聞こえたときは腹を抱えて笑いました。
 NHKの伊東敏恵アナウンサー、「負傷」「布教」「縁どられて」の「ふ」が強すぎる、「飛翔」の「ひ」が強すぎる、「半年近く滞在」の「近く」が「ちっかっく」と聞こえる。「父( ̄_)」「分け隔てなく( ̄__ ̄ ̄ ̄_)」「米寿( ̄_)」「画業( ̄_)」など、アクセントがおかしい。おまけに、「満天の星空」だの「古来から使われてきた色」だの、それでもアナウンサー? しかもNHK?
 「THE世界遺産」でナレーションをやっている藤原竜也、役者としてセリフを言っているときは特に変だと感じたことはないのですが、ナレーションというのはちょっと違うのでしょうか。「付近( ̄_)で取れる」「低くは(ひくくは ̄___)なさそうです」「吹き荒れる(ふぅっきぃあれる)砂嵐」「嘴(くぅっちぃばし)で」「消滅の危機( ̄_)」「深い(ふぅっかい)谷」など、なんか、気持ち悪い( ̄д ̄)。
 「相棒」season13#2「14歳」で少年が「父( ̄_)」を連発、もぉ~~~耳をふさぎたくなるくらい、チッチ、チッチ、チッチ、( ̄д ̄)! 放送業界では「父( ̄_)」は完全に定着したような感じがして、向井理も( ̄_)だし、菊川怜も( ̄_)だし、ほんと、ガキっぽいったら。
 「地球ドラマチック」でナレーターを務める渡辺徹、学芸会で頑張ってしゃべっている子どものようで前から気になっていたのですが、例えば「最強の武器は通用するのでしょうか」の「で」をやたら高く発音するのですよ。また、「立ち枯れたような木ばかりの森」は、本来「立ち枯れたような木ばかりの、森」と聞こえないといけないのですが、「立ち枯れたような、木ばかりの森」と聞こえるわけで、息が続かないのか?
 面白かったのは石川テレビの小野木梨衣アナウンサー。「醸造所」ですよ、皆さんも「醸造所」を、ちゃんと声を出して読んでみてください。小野木アナは、1回目は「じょーじょーしょ」、2回目はゆっくり慎重に「じょう、ぞう、しょ」、思わず笑ってしまいました。3回目でようやく「じょうぞうしょ」と言えた、よかったね。
 「間、髪(はつ)を入れず」の説明をさんざん聞いた直後に「キラ星のごとく」を何と読むかと問われて「きら、ぼしのごとく」と答えたフジの加藤綾子アナウンサー、これは笑えません。「ぼしのごとく」でも笑えませんよ( ̄д ̄)! なお、「間髪を容れず」の「容れず」は常用漢字表外の音訓なので「入れず」と書きます。
 富川悠太アナウンサーは「報道STATION SUNDAY」と夜の「報ステ」で頑張っていますが、「顧客争奪をねらって」「遠巻きから見詰めている」「老朽化に役立ってくれる」「アルバイト先から帰宅していたところ」など、まだまだ変な日本語が出てきます。「付近( ̄_)」「近所住民( ̄ ̄ ̄_)」など、アクセントもちょっと変。「近所の住民」なら( ̄_ ̄ ̄)だし、( ̄ ̄ ̄_)なら「近隣住民」だし。あ、そうだ、「報ステ」で「ノズル( ̄__)」と言ったナレーターはだれだ?
 「顧客争奪をねらって」って、「争奪」をねらっているの? 顧客を奪い合う、顧客獲得のために争っている、顧客獲得をねらっているのですよね。「遠巻きから」って、「遠巻き」は位置を意味するのではありませんから、「遠巻きから」ではなく「遠巻きに」ですよ。「老朽化に役立ってくれる」って、老朽化促進? 「老朽化対策ですね」と後で付け加えましたが、初めからちゃんと言えるようになってね、頑張れ!
 「帰宅していたところ」は、変だと感じない人もいるかもしれませんが、私は、「帰宅していたところ」と聞けば、すでに帰り着いて自分の家の中にいる、そこへ犯人が押し入ってきて、というふうに想像します。この事件は、女子大生が帰宅途中の路上で刺殺されたのですから、「アルバイト先から帰宅しようとしていたところ」です。こういう間違いは本当によくないですよ。
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