hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

ローマから

2011-04-30 22:09:55 | 日常
今日はリサイタルのための初合わせで、野原みどりさんとすべての曲をひととおり合わせた。

当たり前だが、どの曲も難しい。
サックス黎明期につくられた名曲で、比較的狭い音域の中で縦横無尽に行き来する。

特にパスカルのソナチネは、聴いた時の親しみやすい旋律とは裏腹に演奏した時の難しさのギャップが甚だしい。
とりわけ音の跳躍や低音のアタックが難しいが、それ以外に「ソナチネ」というネーミングから、易しいというイメージを抱いてしまうかもしれないが、展開に無駄が無く、音楽的にもサクサク行かなければならない。

パリ音楽院の卒業試験の為に書かれ、先日亡くなったジャック・テリーがそのとき演奏したそうだ。

楽譜を見てみると1948年4月8日にローマで書き上げたようだ。
パスカルは1945年にローマ賞を受賞しているので、もしかしたらメディチ荘に寄宿しながらローマ留学していた最中だったのかもしれない。

最新の画像もっと見る