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登山、渓流釣りを卒業して四季の花を愛でています

追憶の山~①槍ヶ岳(海抜3180m)

2013年01月06日 | インポート
1月と2月は釣りや登山がシーズンOFFです、この期間に「追憶の山」と題して過去に登った山々を振り返ってみたいと思っています、最初は槍ヶ岳の登山記録からです~燕岳から望む槍ヶ岳(2012/07/27)~
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1994年、この年の夏は好天の日が多く毎日暑い日が続き9月に入っても8月の気候の延長で残暑の厳しい年だった。
そんな好天に誘われてか本来は夏山シーズンも終わった9月9日に私と家内は槍沢ルートから槍ヶ岳に登山するため上高地の河童橋に着いた。
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河童橋を出発してから梓川を左に見て林間の道をアップ、ダウンしながら歩み、見上げると明神岳の鋭い岩峰が聳えている、明神を過ぎ徳沢園、を経由して横尾に到着した、河童橋から横尾までは途中の小休止を入れて約3時間30分の道のりだった。
徳澤園にて、徳澤園は井上靖著、小説「氷壁」の舞台になった宿です
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横尾からは山荘の前から左折して梓川に架かる橋を渡って横尾谷をたどれば涸沢方面へ、梓川に沿って直進すれば槍沢方面に通じている、私たちは直進して槍沢方面の道を進みました。
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川幅をがせまくなった梓川と並行して進み、登山道は時に河原の道を進む、梓川は常念岳を源に流れる一の俣谷と大天井岳を源に流れる二の俣谷と槍ヶ岳を源に流れる槍沢の三つに分かれている、私たちは槍ヶ岳に通ずる槍沢に沿って進み今日宿泊する槍沢ロッジに到着した。
横尾からの所要時間は途中の昼食時間を入れて約2時間20分で河童橋より約6時間の道程だった。
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槍沢ロッジは定員が150名ほどの小さなロッジです、山荘では珍しくお風呂に入れます、環境保護のために石鹸やシャンプは一切使用できないが汗を流すだけでも身体がスッキリした。
シーズンOFFで宿泊客が10人ぐらいで貸切状態でお風呂にもゆっくり入ることができた。
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朝が早いので夜のうちにチエッくアウトを済ませて朝食はおにぎりにして頂き、翌朝は5時に出発した、暗い山道をヘッドランプを頼りに槍沢の川に沿って終始無言で登った、ここまで来ると源流の川に流れはなく水は石の下にもぐって流れ河原のようになっている、他に登る人もない暗い山道を1時間ほど黙々と登ると夜が明けて高い峰に朝日が射して輝いて見えた、谷間の登山道には陽の光が届かず薄暗く少し寒さを感じた。
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ロッジを出てから傾斜のきつい登山道を登ること2時間、天狗原へ向かう道の分岐に着くころには朝日が射して秋晴れの良い天気になった、夏には高山植物のお花畑になる場所ですが今はもう秋、一面に黄色く紅葉していいた、黄色くなった山腹に陽の光が射して金色に輝いて綺麗だった。
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朝食のおにぎりを食べてからしばらく登って行くと槍ヶ岳が真っ正面に見えるようになった、このあたりから槍ヶ岳の肩の槍岳山荘まで約2時間余りかかる、見えていてなかなか着かない、頑張ってあの槍の頂上に立ちたい。
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写真の中央部の稜線に小さく見えるのが目指す槍岳山荘です。
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右側の上部に殺生ヒュッテの屋根が見える、もう少し頑張るぞ!この辺が一番苦しい登りだった。
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最後の登りをジグザグに登る、後ろを振り返ると登ってきたルートと殺生ヒュッテが見える、稜線上の赤い屋根はヒュッテ大槍の山荘です。
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無事に槍岳山荘に到着する事ができた、ヘリで物資を上げるので自動販売機も有った、槍の穂先をアタックする前にしばらく休憩して水分補給、目の前に槍の穂先と子槍が見える。
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休憩の後にザックやストックをそこに置いて必要な物だけをナップザックに入れて登り始める。
槍の穂先を登るときには岩場を三点支持で両手両足を使って慎重に登る、ちょっとの油断が大事故につながります。
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槍の最後の登りは鎖と梯子の連続で1人ずつ順番に登るので夏のシーズンには登る人が行列となって長時間かかるようだ、今日は登る人が少なく約30分ほどで登ることができた、ついにあこがれの槍ヶ岳の頂上(3180m)に立つことができました、感無量です、頂上は狭く10人程が立てる程度の狭いスペースです、360°の眺望は素晴らしく自分が立っている地面以外が空に包まれて宇宙空間にいるようでした、感動のあまり自分を撮ってもらう事をすっかり忘れて私の頂上での写真はありません。
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頂上から笠ヶ岳(2898m)を望む、三角形の笠の様な姿が奇麗だった。
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尾根の先を見ると奥穂高(3190m)をはじめ穂高連峰が猛々しく聳えている。
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東鎌尾根を望むと表銀座コースの西岳(2758m)を通るルートが手に取る様に見える、ルート上の赤い屋根はヒュッテ大槍、その向こうに大きく三角形に見えるのは常念岳(2857m)の雄姿。
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頂上から山荘に降りて昼食を食べた、今夜の予定はこの槍岳山荘に宿泊予定だった、しかし少し気になることが、朝は奇麗な青空だった空が急に雲が多くなってきた、秋の山の気候の変わるのは早い、その時の時間は13時です、ここから槍沢ロッジまで3時間です、ここで充分に休憩をとったので体力的には問題がない、よし今から槍沢ロッジまで下ろう。
下りは問題なく予定時間の3時間で16時には槍沢ロッジに到着して昨夜に続いてもう一泊する、天気が変わっても稜線上にいるよりここの方が安全です、その晩はぐっすりと眠ることが出来て疲れも癒えた。
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次の朝は心配していたお天気も曇りの天気で大きな崩れはなかった、しかし山に登るときはその時の天候やコースタイム、自分の体力を把握して適正な判断を必要とする時が有る。
帰りは梓川の流れに沿ってゆっくりと下り無事に横尾の山荘に着いた、山荘前のベンチで充実した気分でゆっくり休憩をして上高地に向かって下山した。
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今振り返ってみるとこの頃の自分は今とは比較にならないほどのパワーとバイタリティーが有ったと思う、そう考えると良い時期に行ってきて良かったなと思います。

写真は当時のアナログ写真のプリントをスキャナーで取り込んだもので見苦しいですがお許しください。

終わりまでお付き合いいただき有難うございます、次は奥穂高岳の登山記を書きます。










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20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (シグまろX)
2013-01-06 22:55:27
こんにちは
雄大な自然。登り終えた時の感動は大きかったでしょうね。
早く雪が溶けて山登りに行ける季節が待ち遠しいですね。
これからアメリカに帰国します~。
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Unknown (mori-sanpo)
2013-01-07 09:54:39
 北アルプスの山容、懐かしく拝見しました。
 goさんが槍に登られた時より数年前に松本にいましたので、山小屋の写真を拝見してそこの親父さんたちのことまで、当時のことを思い出しました。
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Unknown (幸村)
2013-01-07 18:09:47
正に、空に突き刺している「槍」ですね、想像してもころがり落ちそうでおっかない、基本的な事、知らないのですが山小屋は予約なしでもOK、なんでしょう、夕方着でも食事は用意してくれるんですか?、予定変更もいいんですね、TVで山小屋特集していましたが山の上とは思えない良い夕食の山小屋もありました。(あとでBOOK編集用に顔あり画像、メールでください)
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Unknown (go)
2013-01-07 18:18:24
ジグまろX様へ
山へ登った時の達成感の虜になり趣味の合った家内と幾つかの山に登りました、パワーもバイタリティーもあった頃の話で今ではとても無理です、今こうして振り返るとあの頃に好きな山に登って良かったとなと思っています。
今では近くの山にハイキングや山菜とり渓流釣りと楽しんでいます。
アメリカでの単身生活、たいへん御苦労さまです、お身体を労わって頑張ってください、コメントを有難うございます。
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Unknown (go)
2013-01-07 18:45:39
mori-sanpo様へ
そうですか、松本には北アルプスの山小屋の連絡事務所が何か所かありますからね、槍ヶ岳山荘のグループの山小屋が幾つかありますが私が泊まった槍沢ロッジもその一つです、山岳写真家の穂苅貞雄さんがオーナーだったと思いますが、私が槍沢ロッジに向かっているときに下山してくる穂苅さんと合いましたよ、助手の人に大きなスチールカメラ(リンホッフクラスの)を担がせて下山してこられました。mori-sanpoさんも北アルプスに大分登られたんじゃないですか、見にくい写真で恐縮します。
コメントを下さって有難うございます。
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Unknown (go)
2013-01-07 19:04:24
幸村様へ
その頃は山に取りつかれたように夏になると高い山に登っていました、今では燕岳が精一杯です、いい時に登っておいて良かったな、と思っています。
山小屋は予約する人もいますが原則は予約なしでも来た人
は留めてくれます。混み合うと洗濯場のスノコの上や階段で寝ている人もいます、白馬へ行った時には押入れの上の段に2人下に2人の時や黒部では布団一枚に3人が頭と足を互いちがいにして寝たこともあります。
昔はカレーライス一杯でしたがヘリコプターで荷あげする様になったので刺身や生モノ以外は平地と同じです、余り遅くならなければ食事にありつけます、樽生麦酒、ワイン、ケーキ、ドリップコーヒー何でもお金次第ですね。コメントを有難うございます、メールします。
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Unknown (リッキー)
2013-01-07 20:04:12
こんばんは
上高地方面から槍ヶ岳に登った事がありませんでしたので、参考にさせて戴きます。
常に槍の山頂が見える登りなんですね・・・私はいつも反対側から登るので、槍岳山荘近くの飛騨乗越に行かないと見えないんですよ。
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Unknown (go)
2013-01-08 07:49:06
リッキー様へ
おはようございます、新穂高側から槍平小屋、飛騨乗越のコースで登られるんですか、私は一度しか登ってないので他のコースの事は解りませんが山仲間に聞いたら槍沢コースが比較的容易に登れるコースだと聞いて登りました。
槍の姿が見えてから3時間近く登ります、見えていたなかなか着かないもどかしさが有ります。
コメントを下さって有難うございます。
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Unknown (サヤ侍)
2013-01-08 08:59:58
すばらしい景色ですねえー、奥様と二人で羨ましいことです当方私は膝痛、かみさんは出不精の二重奏でとても真似が出来ません今年も楽しみにしております
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Unknown (go)
2013-01-08 16:07:00
サヤ侍様へ
こんにちは、60歳までのころは盛んに山に登っていた時期なありますが今では体力的に無理です。
家内もある時期から山に魅せられて一緒に登りましたが私がついてゆくのが精一杯でした。
これからはハイキング気分で行ける山を楽しみたいと思っています。
コメントを下さって有難うございます。
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