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御経塚

2019年01月09日 | インポート
金沢市のお隣に野々市市という市があります、その野々市市に御経塚という地名がありますが1丁目から5丁目まであるけっこう大きな面積の町です、国道8号線沿いには大形ショッピングセンターなどがあり金沢市の郊外に開けて比較的新しい街です。
今日は此の「御経塚」の地名の由来になった場所を紹介します。
私のブログでは何回も紹介していますが、春には用水端の桜並木が綺麗な場所の公園の片隅に名前の由来になった「御経塚」があります。
周辺に建てられた案内板によると、御経塚は末法思想(まっぽうしそう)に由来するもので、経典などを塚に入れ後の世まで伝えようとしたものです。

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P1220066 posted by (C)gotyan


末法思想とは佛教の歴史観の一つで、釈迦が入滅後、佛教が衰退し世の中が混乱するという考えです。
日本では仏滅2千年にあたると考えられた平安時代後半(約1000年前)にこの末法思想が社会的に流行したそうです。
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CIMG0857 posted by (C)gotyan

30年ほど前(1986年)の御経塚は見渡す限りの田圃の真中きありました、現在でが隣接する墓地を除いた周りが住宅や商業施設などが立ち並ぶ市街地になっています。
江戸時代の記録によると、小石に経文を一文字ずつ書き入れた一字経が見つかったことや、「御経塚」という名前の由来となった事が書かれています。
地元では「塚腰山」呼ばれ、祠には複製の傅大師像が安置されています。
(案内板の写真をトリミングしました)
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P1220064 posted by (C)gotyan

傅大師(ふだいし)像
傅大師(497~569)は中国南北朝時代の佛教学者です、この像は琢磨という石工が制作し、天保10(1839)年に経塚の祠に納められました。
傅大師は経典を納める蔵「転輪蔵」(てんりんぞう)を考案した事から、後の時代に寺院などのお経を納める場所にこの像が作られました。
現在の御経塚にはこの像の複製が納められていますが実物は野々市市の「ふるさと歴史館」に展示公開されているようです。
(案内板の写真をトリミングしました)
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P1220065 posted by (C)gotyan


御経塚は新しく開けた市街地で国道と県道や市道が交差する交通の要所となっていますがその昔を遡ると歴史的に古い地域です、縄文時代の後期~晩期に集落があった場所は史跡公園の御経塚遺跡として復元されています、また近隣には平安時代の史跡で東大寺領横江荘の荘家跡もあります、倉をそなえた荘園を管理する荘家の建物跡が発掘されています、こちらは現在史跡公園として整備中であります。
私の住んでいる近くでもありますのでおいおい紹介したいと思います。

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