日本で「春巻き」というと、大抵油でコンガリ(炸成黄金色)、サックリ(酥脆)揚げていて、年中食べられる(一年到頭都吃得到)といったイメージだが、別名「潤餅run4 bing3」の台湾春巻きは、毎年の清明節(西暦4月5日。お墓参りの日)の風物詩、クレープ(可麗餅)のように、揚げずに包んですぐに食べるもの。
揚げないからって、けっして日本人が想像する生春巻きとは違う。第一、日本で春巻きといえば、ベトナム(越南)春巻きで生地が米粉でできているが、台湾のは小麦粉でできている(麺粉做的)。そして甘酸っぱいたれ(酸甜的沾醤)をつけて食べるのに対して、巻いたら、なにもつけないでそのまま食べるから、イメージは「手巻き寿司」(手捲寿司)に近い。
「手巻き寿司」スタイルだから、各家庭で準備する材料もそれぞれ違うでしょう(各家準備的材料都不一様)。実家の母はいつも↓(下の写真)こんな感じ。左下の北京ダック(北平{火考}鴨)とそれを包む皮、タレも写り込んでいるが、その3点を除いて、全てが春巻きの材料。
見てわかるように、肉類のおかず一品(北京ダックの右上)以外は、すべてが野菜もの。それも軽く塩で味付ける程度だから、食感が軽い(味道清爽)。
ざっと紹介すると、空豆(蚕豆)とネギ(葱)の炒め物、ニラ(韮菜)炒め、ニンジン炒め、大根炒め、セリ(芹菜)の炒め物、ザーサイ(搾菜)炒め、もやし(豆芽菜)炒めなど。ちなみに、肉類の炒め物は、豚肉(猪肉)、エビのむき身(蝦仁)、豆腐、卵(蛋)が入っている。
包む皮は、べろっと薄いので、春巻き4、5本食べたところで、摂取したでんぷん質はたかがしれる(可想而知没有多少)。だから、女性陣にとってはまさに毎日食べてもいいくらいの健康フード。(用意してくれる人さえいればの話)
台湾の食べ物に似合わず、味がとてもあっさりの春巻きの、味の決め手はなんといっても、粉糖とピーナッツの粉で混ぜ合わせたもの(↑上の写真、ニンジン炒めの上、ステンレス製レンゲ2本がおかれたお椀)。
これさえあれば、春巻きは何本もべろっといけちゃう。不思議かもしれないけど、台湾の春巻きはちょっと甘いのだ。そういえば、ちらし寿司(散寿司)も、ちょっと甘い味付けなんだな。半分ご飯、半分おやつという感覚は、子どもの頃から本当に大好き(小時候就很喜歓)。
もう一つ台湾の食べ物からして変わっている点は、冷めた(冷掉的)おかずを口にするところでしょう。中華料理は、体を冷さないように、または食中毒を防ぐため、通常熱々の状態で食すが、春巻きだけは、冷めている。これは実は歴史的な典故によるもの(詳細は省かせていただく)。あと、おかずが冷めているほうが、皮が破けないというのも好都合。
さあ、皮一枚とって、真ん中を少し下にずらした位置に、好きなおかずを横に並べて、最後に粉糖とピーナッツの粉を上から好きなだけかけて、(父いわく:おかずを盛る途中に一度かけて、最後もう一さじかけるとより甘みが均等に行き渡る)
あとは、食べやすい細い棒状に包めば、できあがり。
断面はこんな感じ。
春巻きのおかずは、大抵多めに準備する。だから、一度で食べきるのは、あまりないでしょう。では、そのあとどうするの?簡単な話、翌日にまた出すのだ。ただ、今度はコンパクトに。味づけまたは素材が近いものを一皿にまとめて出す。もちろん冷蔵庫から食卓に直行ではなく、一度温めてから、生暖かい状態になってからいただく。ちなみに、今回は、初日が9皿、二日目が4皿に。(ケチャップが写り込んでいるが、関係なしです)
でも、残念ながら、さすが二日目になると、皮もパサついてきて、おかずの鮮度も落ちるので、盛り上がりがいまいちなのだ。
そうそ。屋台でもたまに売っているのを見かけます。私は食べたことがないけど、味が気になる方はどうぞ見つけてみてください。
台湾華語・台湾中国語は任せて!台湾人による中国語教室・翻訳・通訳サービス T-Chinese
揚げないからって、けっして日本人が想像する生春巻きとは違う。第一、日本で春巻きといえば、ベトナム(越南)春巻きで生地が米粉でできているが、台湾のは小麦粉でできている(麺粉做的)。そして甘酸っぱいたれ(酸甜的沾醤)をつけて食べるのに対して、巻いたら、なにもつけないでそのまま食べるから、イメージは「手巻き寿司」(手捲寿司)に近い。
「手巻き寿司」スタイルだから、各家庭で準備する材料もそれぞれ違うでしょう(各家準備的材料都不一様)。実家の母はいつも↓(下の写真)こんな感じ。左下の北京ダック(北平{火考}鴨)とそれを包む皮、タレも写り込んでいるが、その3点を除いて、全てが春巻きの材料。
見てわかるように、肉類のおかず一品(北京ダックの右上)以外は、すべてが野菜もの。それも軽く塩で味付ける程度だから、食感が軽い(味道清爽)。
ざっと紹介すると、空豆(蚕豆)とネギ(葱)の炒め物、ニラ(韮菜)炒め、ニンジン炒め、大根炒め、セリ(芹菜)の炒め物、ザーサイ(搾菜)炒め、もやし(豆芽菜)炒めなど。ちなみに、肉類の炒め物は、豚肉(猪肉)、エビのむき身(蝦仁)、豆腐、卵(蛋)が入っている。
包む皮は、べろっと薄いので、春巻き4、5本食べたところで、摂取したでんぷん質はたかがしれる(可想而知没有多少)。だから、女性陣にとってはまさに毎日食べてもいいくらいの健康フード。(用意してくれる人さえいればの話)
台湾の食べ物に似合わず、味がとてもあっさりの春巻きの、味の決め手はなんといっても、粉糖とピーナッツの粉で混ぜ合わせたもの(↑上の写真、ニンジン炒めの上、ステンレス製レンゲ2本がおかれたお椀)。
これさえあれば、春巻きは何本もべろっといけちゃう。不思議かもしれないけど、台湾の春巻きはちょっと甘いのだ。そういえば、ちらし寿司(散寿司)も、ちょっと甘い味付けなんだな。半分ご飯、半分おやつという感覚は、子どもの頃から本当に大好き(小時候就很喜歓)。
もう一つ台湾の食べ物からして変わっている点は、冷めた(冷掉的)おかずを口にするところでしょう。中華料理は、体を冷さないように、または食中毒を防ぐため、通常熱々の状態で食すが、春巻きだけは、冷めている。これは実は歴史的な典故によるもの(詳細は省かせていただく)。あと、おかずが冷めているほうが、皮が破けないというのも好都合。
さあ、皮一枚とって、真ん中を少し下にずらした位置に、好きなおかずを横に並べて、最後に粉糖とピーナッツの粉を上から好きなだけかけて、(父いわく:おかずを盛る途中に一度かけて、最後もう一さじかけるとより甘みが均等に行き渡る)
あとは、食べやすい細い棒状に包めば、できあがり。
断面はこんな感じ。
春巻きのおかずは、大抵多めに準備する。だから、一度で食べきるのは、あまりないでしょう。では、そのあとどうするの?簡単な話、翌日にまた出すのだ。ただ、今度はコンパクトに。味づけまたは素材が近いものを一皿にまとめて出す。もちろん冷蔵庫から食卓に直行ではなく、一度温めてから、生暖かい状態になってからいただく。ちなみに、今回は、初日が9皿、二日目が4皿に。(ケチャップが写り込んでいるが、関係なしです)
でも、残念ながら、さすが二日目になると、皮もパサついてきて、おかずの鮮度も落ちるので、盛り上がりがいまいちなのだ。
そうそ。屋台でもたまに売っているのを見かけます。私は食べたことがないけど、味が気になる方はどうぞ見つけてみてください。
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