能『蝉丸』のツレ・蝉丸は逢坂山に強制的に連れていかれ、髪を下ろし捨てられる。
そのとき「唐土の西施(せいし)が申しけるも、かようの姿にてありけるぞや」と謡うのだ。
西施とは中国の春秋時代の絶世の美人だ。
ある時、病んだ西施が咳き込んで顔をしかめると、それを見た里の女たちが西施のマネをすれば美しくなると思い、いっせいに顔をしかめるようになったとか。
馬鹿馬鹿しい話だが、人間の本性とはこんなもんだ。 . . . 本文を読む
坂東玉三郎さんが隈取している写真を見た。
化粧する前から綺麗だから、化粧したら本当に魅力的だ。
「玉さま、あなたは男ですよね~~~~?」っとつい口をすべらす。
歌舞伎役者は顔から隈取という化粧作業で変身していく、
それも自分の手作業でだ。
シテ方の能楽師は胴着を着て仲間の能楽師に能装束を着せてもらう。
専門職は昔はいたが、今は存在しない。
シテ方の能楽師は謡い、舞い、装束を着け、作り物も作り . . . 本文を読む
「人気の古典芸能を習う」という見出しだったのでしっかり立ち読みした。
なぜか買わない明生。
さあ~~~~誰が出ているのかなーーー?
あーーーやっぱりね!
「いつものお決まりじゃないかーー」とつぶやく自分が情けない。
妬んでいる自分がはっきり判る!
「離見の見」っていうやつだな。
まず初めは能で梅若六郎さん。
しょうがない納得!定石、定番でしょう。
次が狂言で野村萬斎くんと思いきやーーーーーー . . . 本文を読む
「粟谷明生の父粟谷菊生から聞いたおもしろ楽屋裏話」シリーズの
番外編第一弾だ。
江戸の謡を風刺した座興での一節がある。
詠んだのは京都の先代?先々代?金剛流御家元。
「そもそもお江戸のお謡いは~~~~」で始まり、こうつづく。
「観世ウキウキ、喜多キバリすぎ、金春コンニャク骨がない、
宝生ホドよくよく揃う、そやけど、さっぱりおもろうない!」
何度も聞かされた話だが、この歌少々無理がある。
父 . . . 本文を読む
母は自分で戒名を作り持っている。
もちろんお寺さんは承知して下さっているらしい。
息子思いのいい母である。
ついでに父のも作ってくれればいいと思うがーーーー
近藤乾之助先生の本に戒名の面白いのがあった。
「芸術院六代尾上菊五郎居士」。
なら父も
「芸術院重文国宝愛寿司菊生大居士」
というのはどうだろうか?
この手の話は元気なうちにしか出来ない。
具合が悪くなってからでは洒落にならないから。
. . . 本文を読む
坂田藤十郎のあたり芸「夕霧名残の正月」には本当の台本がないという。
作品の詳細が残っていないので手がける人の工夫で伝承される、
とNHKテレビでやっていた。
映像は最近襲名された藤十郎さんが藤間高子(今のお名前が判らず失礼)さんの振付けを真似て覚えられるところから見たが、てっきりすべて藤十郎さんが創作していると思っていたが、そうではない。
踊りの部分は藤間さんの担当だ。歌舞伎には能にはない振付 . . . 本文を読む
新聞の取材というのは、いつ記載されるか間際にならないと判らないものらしい。
3月の粟谷能の会『青野守』のお蔭で東京新聞、産経新聞、これから毎日新聞とたくさんの取材を受けるという貴重な経験が出来た。
最初は緊張したが、記者の顔をよーく見ると向こうもそれなりに緊張しているじゃないか。
それを見て、こっちもほっとした。
4日の取材は父の「芸一筋」というテーマでも取材が行われた。
私は立ちあわなかったが . . . 本文を読む
能『井筒』のシテは紀有常の娘である。
娘は愛する在原業平の形見の初冠と長絹を着け業平になろうとする。
女の儚い思いだ。
男の私が女に扮し、その女は男装し井戸を見て永遠の一瞬を悟る。
そんな女の哀れを男の肉体の動きで表現する。
これが『井筒』だと思うから異論はあるだろうが、女流能楽師には限界があると思う。
今年の夏は『井筒』を秋田唐松能舞台・まほろば公演で勤める予定だ。
昨日はつい二次会、三次会 . . . 本文を読む
昨日は出雲康雅の会。終演後、会主のご好意で恒例の神楽坂の「寿司*」さんでごちそうになった。
総勢15名、完全貸切だ。
最高においしい!みなさん大感激!!!
出雲さん、ごちそうさまでした!!!
すし屋の板前のおしゃべり好きは程度問題だ。
必要以上はかえってうっとうしい。
客の話しを蔑ろには出来ないだろうから、忙しい状況であれば客もやたら喋りかけないほうがいい。
そこをさっと気づかないのは下流すし . . . 本文を読む
寿司屋のカウンターに若いカップルが仲よく座っている、いい雰囲気だな~~
と思いお隣に座るの遠慮して近くのテーブル席に座った。
「乾杯!」カップルはビールを呑んで、それからはゲラゲラ笑いながらおしゃべりしながら目の前の寿司をつまんでいた。
いいな~~~とまた思った。
しばらくしてから、聞こえてくる会話がちょっと気になった。
男性の会話をよーく聞くと、笑いながらだが、「う~るせ~~」「な~~に言っ . . . 本文を読む
演能記録をつけるのを失念していた!
この記録はマックくんでないと見られないので、つい付けわすれるのだ。
最近はパナソニックのレッツノートが軽いからこちらを愛用しちゃうからだ、
左にレッツノート、右にマックという状況。
あ、俺はIТ関連か?
話しを戻そう。
最後の記録は11月の菊生会の『小督』の舞囃子で、その後から記入しなくてはいけないなと
左端を見ると出演回数がなんと998!
よし、1000 . . . 本文を読む
「下流社会」という本が出た!
と酒場で隣のおとうさんが話している。なんだか面白そうなので読んでみることにする。
呑み助の私は毎日呑んしまうが、酒代やつまみの値段は、やはり気になる。
お品書きは普通、上に品名があり値段は下に書かれている。
最近は横書きもあるが、あれは好きになれない、酒場には縦書きが似合うからだ。
これは聞いた話。
品書きを上から見るのは上流で、下流人は下から見るという。
なるほ . . . 本文を読む
ブログをはじめます!
動機は粟谷能の会のホームページの読み物が完全に消失してしまい、当分投稿は不可能な状態です。
原因は不明ですが、なんといってもバックアップをしていなかった私の責任が大です。とほほーー。
皆様に御迷惑をおかけしまして申し訳ございません。
好評の「粟谷明生の父粟谷菊生から聞いたおもしろ楽屋裏話」もしばらく休憩となりますが、どうしても「早く更新しろ!」とのお声ならば、ここにての記 . . . 本文を読む