能楽・喜多流能楽師 粟谷明生 AWAYA AKIO のブログ

能楽師・粟谷明生の自由気儘な日記です。
能の世界も個人の生活もご紹介しています!

上・中・下 (切戸口)

2006-02-02 23:43:08 | 粟谷明生の日常
「下流社会」という本が出た!
と酒場で隣のおとうさんが話している。なんだか面白そうなので読んでみることにする。

呑み助の私は毎日呑んしまうが、酒代やつまみの値段は、やはり気になる。
お品書きは普通、上に品名があり値段は下に書かれている。
最近は横書きもあるが、あれは好きになれない、酒場には縦書きが似合うからだ。

これは聞いた話。
品書きを上から見るのは上流で、下流人は下から見るという。
なるほどね・・・!で、私はというと・・・?

両方一遍に見ようとするから中流だ。

能のチケットは皆さんどのように買われているのだろうか?

曲目・演者をご覧になり「この曲なら!うん、この人なら行きましょう~」
またはチケット代優先で「正面が¥4000!う・・・安い!行きましょう!」という方もおられるはず。
どちらでも構わないが、一般的なのは曲目や演者で決める方だろう。

私も「粟谷明生だから見に行く!」といわれる能楽師になりたい。
呑み助としては中流のようだが、舞台人としては上流を目指すのだ!

私の上流・一流というのは、「あの店の!あの主人の!」というもの。
手作りの丹精込めたものは少々高くても、どうしても食べたくなるものだ!
そういう逸品が私は好きだ。

「あいつしか出来ないから」というオンリーワン。そんな能楽師を目指すぞ!

文責 粟谷明生

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