寝ること

「わっ、寝過ごした」

清水建設の謡喜会の稽古は都営浅草線の宝町駅で降りなければいけないのに、気が付いたら東日本橋駅だった。時間に余裕があったので焦らずに戻ったが、寝過ごすという行為に不覚をとった。

寝過ごす、のチャンピンは一時謡喜会にいらしたＹ氏だ。八重洲で呑んで良い気持ちで最終の東海道線に乗り寝てしまった。車掌に
「終点です」
と起こされたら、そこは大垣だったという。これはすごい。今はもう大垣まで行く電車自体がないのでそのような心配はいらないが、Ｙ氏は帰るのが大変だったと笑って話してくれた。

どうも最近早く目が覚める。以前は７時前には目がなかなか開かなかったが、今は６時、下手すると５時頃に目が覚めてしまう。今の時節は夜明けが早く明るいからウォーキングでも、となるが、冬はまだ外が真っ暗だから、仕方なくBLOGなどを書き始める。こんなに早く起きると、やはり昼頃から３時ぐらいに眠くなる。これに困っている。

夜、熟睡出来ないのはもっと困る。昔は
「いつまで寝ているの！」
と母に呆れられるほど、長時間眠ることができた。
眠るにも体力がいるのだろう。体力が落ちてきているから、眠れないのか・・・・。

よく能をご覧になると眠くなる、と言われる方がいらっしゃるが、
「どうぞおやすみ下さい」
と言っている。但し、隣にご迷惑がかからないように、と補足して。
隣の人に横たわったりイビキをかいたりは困るが、静かにすやすや寝られるのは気持ちがいいだろう。安眠を妨げる気持ちは毛頭ない。お休みになられている方が多くても、静かに観て下さるほうが、ガサガサ音がするより、数倍よい。

逆に、謡を絶句したり、また型を間違えられたりすると心配で、うかうか寝てもいれない、とご指摘をされるハイレベルな事情通の方もおられる。斯様な心配をなさらないような舞台を勤めたいものだ。