昨日『小塩』の申合せ(リハーサル)があり、その後に装束を用意しました、準備万端です。
♪「春日野の若紫の摺衣
忍ぶの乱れ、限り知られず」♪
(訳 春日野には紫草のみならず
あなたの匂い立つ若さが充ち満ちて私の心も、お二人の美しさ艶やかさに染まってしまい、この布の忍摺模様の様に、私の心は限りなく乱れ、野の草々ならば、やがて静まるものの、この布の模様は消えてはくれないのです)
なんて、オマセさんでしょう!
なんたる、おんなタラシ!
まあ、15歳でこんな歌を詠めるのが、「陰陽の神」と言われる所以なんでしょうね。
さて、この歌、能『小塩』では、後場のクセのはじめに出て来て、その後は
♪「陸奥の忍ぶもじずり誰故に 乱れ初めにし我ならなくに」♪
♪「唐衣きつつ馴れにし妻しあれば、遥々来ぬる 旅をしぞ思ふ」♪
♪「武蔵野は今日はな焼きそ 若草の妻も籠れり我もまた」♪
と、作者の金春禅竹は、まるでパッチワークのように和歌をペタペタ貼りつけ並べて戯曲しています。
こんなに貼っていいのですか?
やり過ぎでは?
と、ご覧になられた方々のご感想を今から楽しみにしております。
つづく